DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

あの試合から30年(WBOジュニアライト級:1994年5月27日・その2)

2024年05月28日 05時48分45秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前の昨日となる1994年5月27日、米国ネバダ州で行われた試合結果です。
WBOジュニアライト級戦(現スーパーフェザー級):
王者オスカー デラホーヤ(米)TKO3回38秒 挑戦者ジョルジオ カンパネラ(伊)

*この試合が行われる約3ヶ月前となる3月5日に、マイナー団体とはいえプロでの初の世界王座を獲得したデラホーヤ。初防衛戦の相手に、20戦全勝のイタリア人カンパネラを選びました。戦績だけを見ると、いかにも強豪に映るイタリア人ですが、その実力はせいぜい地域王座やインター王座の一歩手前程度のもの。デラホーヤの育ての親であるトップランク社の見事なマッチメーク力が光ります。

(デラホーヤの初防衛戦の相手を務めたカンパネラ)/ Photo: BoxRec

デラホーヤの圧勝が予想されていた試合ですが、試合開始早々、左フックの打ち合いで負けたデラホーヤがまさかのダウン。大波乱含みのスタートとなりました。しかもデラホーヤは、そのダウンからそれなりのダメージも被ってしまいました。

初回中盤になると、ようやく落ち着きを取り戻したデラホーヤ。その後は長く、早く、そして鋭い左ジャブを起点としたコンビネーションで試合をコントロールしていきます。2回終盤、コンビネーションでダウンを奪い返したデラホーヤ。しかしここでダウン後のライバルに2発(3発かな?)ものパンチを見舞うという反則行為を行ってしまいます。しかもあろうことにレフィリーはデラホーヤに注意を与えません。普通なら減点を科されてもおかしくない行為で、厳しいレフィリーなら失格負けを言い渡した事でしょう。

デラホーヤの悪行はこれで終わらず、同回終了後ゴング後に連打でダウンを追加。もちろんこの行為も反則です。自陣営に抱えられるようにしてコーナーに戻ったカンパネラ。しかし案の定、1分のインターバルで回復は出来ず。3回に2度のダウンを追加され万事休す。「臭い物に蓋をせよ」でしょうか、デラホーヤの行為はまったく咎められることなく試合は終わってしまいました。いくらスーパースターの卵とは言え、いただけませんな。

 

この試合は、昨日お届けした「ジョーンズ対テート」戦を含めた3大世界戦の一つとして行われています。もう一つの世界戦は、IBFライト級王者ラファエル ルエラス(米)の初防衛戦(ルエラスの3回TKO勝利)となります。

(将来性のある選手たちが揃い踏みした華やかな興行が実現!)/ Photo: Eye on the Ring

世界戦以外にも、後のIBFフライ級、スーパーフライ級王者ダニー ロメロ(米)や、WBAフェザー級王座を獲得するデリク ゲイナー(米)も出場するなど、後のスター選手たちが勢ぞろいと中々華やかな興行になりました。

驚くことに、ロメロは何とこの月の5日(日本で言う「子供の日」)にWBCの北米地域タイトルであるNABFフライ級王座を獲得したばかり!この日に初防衛戦を行っています。

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