DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

ケンシロウ、見事なボクシングを披露(WBCライトフライ級)

2018年10月14日 00時11分09秒 | 世界ボクシング
今月7日、横浜アリーナで行われた試合結果です。
WBCライトフライ級戦:
王者拳四郎(BMB)TKO7回2分47秒 挑戦者ミラン メリンド(比)

*2度目の前日計量でようやく試合に臨むことがかなったメリンド。体調不良もあったでしょうが、この試合で見せたケンシロウのボクシングは見事なものでした。

初回は動きの鈍いメリンドを、左のみでコントロールした王者。徐々にエンジンがかかりだした比国人でしたが、ケンシロウの動きはそれにも増して回を重ねるごとにシャープさを増していきました。素晴らしい左が止むことはなく、フットワークは滑らかのそのもの。3回からは右パンチも機能し始め、元IBF王者は血まみれ状態。最終的には7回終了間際にドクター・ストップが入り試合終了。しかし試合が継続されていても、勝敗がひっくり返ることはなかったでしょう。

キャリア3倍の古豪に圧勝し、保持する王座の4度目の防衛に成功したケンシロウ。これで3連続KO/TKO防衛となりました。目指すは具志堅 用高(元WBAジュニアフライ級王者)が築いた13を破ること。複数階級制覇狙いも素晴らしいですが、一つの階級の防衛記録更新を目指すというのもまた、素晴らしい事です。

王座の防衛記録を伸ばすとともに、全勝記録を14(8KO)としたケンシロウ。対するメリンドの戦績は37勝(13KO)4敗に。メリンドは41戦目にして初のKO/TKO負けを喫したことになります。ケンシロウの3倍のキャリアを持つ比国人ですが、ケンシロウがデビューを果たした2014年夏までに、すでに世界挑戦を経験。当時WBA/WBOフライ級王座に君臨していたファン フランシスコ エストラーダ(メキシコ)に大差判定負け(2013年7月)を喫していましたが、当時は世界王者候補最右翼の選手として挙げられていました。

ミニマム級からフライ級にかけて多くの地域王座、下部組織団体のタイトルを獲得してきたメリンド。2016年11月に暫定ながらもようやく世界王座を獲得することに成功しています。偶然でしょうか、ケンシロウが現在保持している王座を獲得したのが2017年5月20日で、メリンドが八重樫 東(大橋)を電撃の初回TKOで破り、正規王者に昇格したのが翌日21日でした。両者の年齢差は僅か4歳ですが、プロボクシング歴には大きな隔たりがあります。こうやって2人のキャリアを比べてみるのも面白いものです。


WBAスーパーライト級戦:
キリル レリ(ベラルーシ)判定3対0(115-113x3)挑戦者エドゥアルド トロヤノフスキー(露)

*日本のリングでは非常に珍しい、日本人以外の、しかも日本のジムに所属していない選手同士の対戦となった一戦。3月に3度目の世界挑戦で同王座を獲得しているレリが、元IBF同級王者のトロヤノフスキーに微差の判定勝利で初防衛に成功。現在進行中のバンタム級同様、トーナメントが開催されているスーパーライト級の次のラウンド進出に成功しています。
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