DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

ボクシング 10年 (意外に面白いクラス達)

2004年05月30日 09時37分45秒 | ボクシングネタ、その他雑談
今回はヘビー級から1つ下のクラス、クルーザー級からスーパーミドル級までの3つのクラスの10年間である。

クルーザー級(190ポンドから200ポンドへ/86.18㌔>90.72㌔)
ライトヘビー級 (175ポンド/79.38㌔)
スーパーミドル級 (168ポンド/76.20㌔)

日本ではほとんど馴染みのないクラスたちである。
一言で言うと「地味なクラスたち」である。しかし、意外に面白いクラス、話題があったクラス達である。基本の忠実な欧州の選手(特にドイツ、イギリス)が幅をきかせているクラスである。
ここ10年間の動きを見てみよう。
1)ドイツ帝国の繁栄
2)それに続くスーパーミドル級の大英帝国
3)ロイ ジョーンズ王朝
そして
4)ジェームス トニー
である。

ドイツ帝国の繁栄は、これらのクラスに馴染みが我々日本人にとり薄いためそれほど感じる事が出来ないかもしれない。しかし誕生した王者たちを並べて見るとそれを感じる事が出来ると思う。

ヘンリー マスケ (IBFライトヘビー級王者、93年ー96年 10度防衛。帝国建設の立役者)

ダリウス ミハエルゾウスキー (WBO、WBA、IBFライトヘビー級王者。ポーランドからの輸入選手。94年、WBO王座獲得後3団体王座を統一。WBOだけを見ると23度の連続防衛)

ファン カルロス ゴメス (WBCクルーザー級、98年ー2001年。キューバ出身のこれまた輸入選手。現ヘビー級ランカー)

スベン オットケ (今年3月に無敗引退したIBF、WBAスーパーミドル級王者。98年に獲得した王座を21度連続防衛)

これらの記録を見ていただければ、ドイツのボクシング熱が分かると思う。


なぜかイギリスからは、ここ10年ほどスーパーミドル級に好選手を輩出し続けている。
ナイジェル ベン、クリス ユーバンクに始まり、ロビン リード、リッチー ウッドホール、グレン カットリー、スティーブ コリンズ(アイルランド)、そして現WBO同級王座を14度防衛、来月にもライトヘビー級王座挑戦予定のジョー カルザゲ。
こう並べて見ると、やはりカルザゲには他の選手たちにないスター性を感じる事が出来る。


もしロイ ジョーンズが同階級に出現しなかったら、本場アメリカでも影の薄いクラスたちだったに違いない。
天才ジョーンズの貢献度、超大。94年にIBFスーパーミドル級王座を獲得後は勢いを止めることなく2004年まで突っ走ってきた。ライトヘビ級王者時代は、マイケル スピンクス以来の、3団体統一王者に。昨年はヘビー級王座までも獲得。
まあ、アントニオ ターバー戦の苦戦、敗戦はヘビー級からの逆転向による減量苦、35歳という年齢との戦い、そしてターバー型のボクサーへの苦手意識である。この1つの敗戦によってジョーンズの同階級での評価、貢献度が落ちるとは考えにくい。


94年にIBFスーパーミドル級王座をジョーンズに奪われてから裏街道を走っていた、ジェームス トニーのクルーザー級での王座獲得、そしてイベンダー ホリフィールド撃退のニュースはうれしいものであった。
ほぼ10年間、ジョーンズの影で戦い続けたトニーもこの階級での「10年」に欠かせない役者である。

こうして見て見ると、意外に見所のあるクラスたちである。
これからの「10年」、欧州勢が勢いを衰えることなく、占領するであろう。
近い将来を見ると、ジョー カルザゲのライトヘビー級の活躍次第で話題が増えて行くと思う。もちろんアントニオ ターバー戦実現が同階級の大一番である。
オーストラリアのWBC暫定スーパーミドル級王者、ダニー グリーンもメジャー進出に期待。


Corleone
コメント
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