キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

下曽我梅林

2018年02月16日 | Weblog
朝、蒸し器で蒸かした肉まんを2つ食べて、今日の天気を確認して2階へ上がり、下曽我へ観梅に行くことを告げ、飯を炊いて握り飯を作り、卵焼きを焼いてくれとたのんだ。
妻も行く気になっているようで、娘と二人で弁当を持って車で来ることになり、先に下の息子と二人で国府津まで東海道に乗り歩でいて向かうことにした。

気温が18℃になる予報だったが、歩いていると日差しが痛くて暑かった。
梅林までの小川の畔の梅は満開に近いものも多かったが、未だ蕾の花も多かった。
橋のたもとで柑橘を売っていたオバサンから蜜柑を買い、案内図をもらい梅林の中心部へ入った。
梅の開花は例年こんなに疎らだったかなあと思ったが、園内の放送に拠ると今は「十郎」という品種が咲いているとのこと、日当りより品種による開花時期の差があるのだろう。

食堂の所までたどり着いたら、裏に住んでいる釣り仲間の西山さんが座っていて、挨拶をして開いていた椅子に座り、ひとしきり話をした。
今日は奥さんと二人で国府津からバスで2時間前にやって来て、既に梅林を逍遊しておでんと餅を食べて、1時間に1本のバスの時間に合わせて帰るところとのこと。
釣りはもうやらないとのことだったが、ルアーでワラサが二宮で釣れていると話していた。
釣りはしなくても情報だけは持ってるね。

やけに疲れて腹が空き、梅林の中の空いていたテーブルを確保し、二宮のCVSで買った柿ピーを食べながら妻と娘を待ったが程なくやって来てた。
早速「妙高山」の燗を持参のぐい呑みに注いで、卵焼き、豚肉と玉葱炒めなどを肴に呑み、鮭と梅干の握り飯を頬張った。
天気のいい時の梅見酒は中々いいもんですぜ。

食後に牡丹餅やミカンを喰い、園内の散策をして、名物の大根の浅漬け、生姜、紫蘇漬けなどを買い、毎年顔を出して何かしら買っている小田原工芸の漆塗りの出店に寄った。
売り子の女性が顔を覚えていて「何時もありがとうございます」と挨拶されたら冷やかして通り過ぎるわけにはいかない、朱塗りの猪口6,000円が中々良かったので買った。
商いの基本はお客の顔を必ず覚えておくことですなあ。

土手を駆け上り梅の枝を潜ろうとしたら、鼻の脇を太めの折れた枝にぶつけ転倒大出血、ひどい目に遭った。
年のせいか酔いのせいか、まあ、目に刺さらなかったことで良しとしますか。

帰りは妻が運転する車に同乗し、途中母方の祖父母の墓参りをした。
急に思いついたので花香の準備がなく水を供えた。
西友に寄り晩飯の食材を買う。

家に帰って早速朱塗りの猪口で残った酒を呑んだ。
陶器とはまた趣が異なり、軽くて頼りないが、そのうち味わいが増して手にしっくりとくるだろう。

夕方まで寝て、晩飯に呼ばれて台所へ降りると、鰤のあら煮、ワンタン、湯豆腐が出来ていて、再び朱塗りの猪口で「妙高山」を冷で呑んだ。
ワンタンは多分レシピを見ながら初めて作ったので、生姜の風味と歯応えが残り、ツルッとした特徴が出てなかったが、研究の余地がある。
美味いワンタンを食わしてやってないので、先ずは食わしてやらないとね。
湯豆腐は絹ごしを買ったはずが木綿ごしで、何時もとは全然別物だったね。

一人だらだら酒を呑んでいたら、上の息子が降りてきて飯を食い始めたので、蒸し器に肉まんと餡まんを入れて蒸し始めてやったが、ワンタンを食べて、それぞれ1つを持って仕事に出掛けた。
僕も酒を止めて烏龍茶を淹れて饅頭を食べ仕舞いにした。

8時になっていたので母の顔を見に行き、一緒に石原、長島という偉大な親を持つコンビで各地の旧家を訪ねる番組を観た。
福生の石川酒造は18代目で山林を持ち林業もやっていて「東京の森」という杉のチップで風味付けをした酒を造っていたが、中々面白い当主で奥さんを「浦霞」から迎えていた。
箱根湯本の「福住」は明治の洋風日本建築の建物が現役で宿として使われていて、伊藤博文、福沢諭吉の書が掛軸にしてあったが、明治の政治家文人は墨人としての素養を求められ、それにこたえていたんだね。
書はすっかり廃れてしまっているが、存外重要な素養なのかもしれないね。

湯本の見番にには150人の芸伎がいて、ここずっと同じ数らしいが、廃れたものだと思っていたらどっこい健在で嬉しいね。
先日「新日本風土記」で熱海芸者120人は温泉芸者として最多と云っていたが、湯本のほうが多いみたいだ。
舞台で芸伎が躍りの稽古をしていたが二人とも30歳と若く、次に稽古を待っていた別の置き屋の芸伎3人はもっと若かった。
28軒の置き屋に18歳から78歳までいるらしいが、仕来たりや芸の継承のためには若いのから年寄りまで
各年代が揃っているのが望ましい。
踊り、お囃子、端唄小唄などの師匠が見番で教えているので、一定のレベルは保たれているのだろう。
一度部屋に呼んで遊んでみたい。

9時からの「きょうの料理」が栗原はるみだったので観た。
冷凍銀鱈の煮付けと蕪の胡麻汁の2品。
冷凍の鱈は水分をキッチンタオルで強く吸い取ることがポイント、煮汁は醤油、砂糖、味醂、酒に味噌と豆板醤を少しいれ、沸騰してから魚を入れる。
春菊と若布のサラダの上に煮えた銀鱈を載せて食べる。

蕪は縦に皮を剥き2、3分下茹で、出汁に薄口醤油、酒、塩を入れ、蕪を入れる。
練胡麻と白味噌を煮汁で溶いて加え、盛り付けは絹さやを茹で斜めに切ったのを載せ、擂り胡麻を振り、匙で食する。

2階に上がり、小室直樹「韓国の悲劇」を読もうとしたが数ページで眠る。

コメント
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