キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

利平

2008年10月05日 | Weblog
今朝の湘南は雨の予想が、曇りに変わり、午前中は晴れの予想に好転し、実際秋晴れの清々しい爽やかな天気になりました。週末が好天に恵まれると得した気分になるものです。

昨日も目の覚めるような好天で茅ヶ崎まで散歩に出かけ、駅前の長谷川書店に立ち寄り、徳間文庫の10月の新刊を二冊買い求めました。ここのところ徳間文庫では、毎月中国の思想のシリーズをリヴァイバルで出してくれているので、いつか読むために「戦国策」を買い求めて置きました。もう一冊は江戸の発禁本をまとめた「壇ノ浦合戦記」を買い求めました。一ページ十四行と目に優しい文庫本で、表題のほかに「兵法虎の巻」「仇枕浮名草紙」「春情花朧夜」が収録されており、最後の訳者の解説に「江戸好色文学は庶民の心意気の発露」が収められております。こちらのほうは色好みの質ゆえか、すぐに読み出しすっかり熱中しております。少年老い易く学成り難しと申しますが、世の中、学に向かう志を阻む誘惑が実に多く、既に少年とは言いがたい齢になっても一向に学成る気配も無く、無駄な時間をすごしている次第です。

秋は確実に深まり、巷に利平が出始めております。この栗が出ると栗の季節も終わり、いよいよ今年の秋も終盤を迎えることになります。この秋もなんら得る事無く過ぎてゆくのかと思うと、一抹の焦りを感じます。早く壇ノ浦を読了し、戦国策を物にしなければいけないなあと思ってはおりますが、とりあえずは濃い照りのある色合いで見事な姿をした、濃厚な味わいの利平を賞味しながら、秋の深まりを感じているところです。
コメント
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