英国ロイヤル・バレエ団『マイヤーリング』

  24日(木)の公演を観ました。いやー、すばらしかった!!!

  『マイヤーリング』という作品そのものは、私はそんなに優れた作品だとは思わないのですが、演劇性に富んだ演目を得意とする英国ロイヤル・バレエ向きの作品だと思います。

  ルドルフ皇太子を担当したエドワード・ワトソンがとにかくすばらしかったです。テクニックの面では、カルロス・アコスタやヨハン・コボーには及ばないでしょうが、男性ダンサーにしては驚異的といえるあの柔軟な身体の動きそのもので、ルドルフの心情を雄弁に語り、表現していました。マクミランのあのひねくれた振付を踊るには、ワトソンの身体能力は適していると思います。

  ワトソンは役柄に没入・同化するタイプらしく、ルドルフの絶望、無力感、自暴自棄な心情などを、迫真の演技で表現していました。これは観る側にとっては、人によって好き嫌いの分かれるところでしょう。ただ、ワトソンは演技だけがすばらしいのではなく、上にも書いたように、柔軟な身体能力を生かした、身体そのものによる表現が非常に強烈な印象を与えます。これが演技と相まって、凄まじい迫力を醸しだしていたのです。

  カーテン・コールでは、ワトソンに対してスタンディング・オベーションが起こりました。確かにそれにふさわしいパフォーマンスでした。

  詳しくはまた後日。

  とにかく、ワトソン君、成功おめでとう!
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