夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

学会1日目

2012-10-13 22:14:34 | 日記
九段下の二松学舎大学で行われている学会に参加。

ここは靖国神社や日本武道館の近くにあり、明治時代に夏目漱石も学んだ漢学塾を起源とする由緒ある大学だが、今は建物も新しく立派なものになっている。

今日は2氏による記念講演会だったが、会場には遅れて入ったので、お1人目の発表はほとんど聞けず。

その後の休憩時間に、恩師と久しぶりに会ってお話しし、最近のご論文を頂戴した。

お2人目は、古代和歌の定型と表現についてのご講演。この方の『古代和歌史論』や『源氏物語の文章表現』等の論著は、私が院生時代に紫式部や源氏物語の和歌や文章の表現について考えるときの基礎参考文献となり、非常に恩恵を蒙った覚えがある。

万葉集から古今集を経て、その圧倒的な影響下に成り立つ平安中期までの和歌において、和歌の定型(五・七音節)や類歌・類同表現と枕詞・序詞・掛詞・縁語などが不可分の関係にあり、総合的な視野のもとに考えるべきこと、常に和歌史的構想を持って研究することの必要性を改めて感じさせられた講演だった。

明日は研究発表会。楽しみにしている発表が何本もある。少しでも多くのものを学んで帰りたい。

空の上から

2012-10-13 14:29:32 | 日記
学会に参加するため、午前中の仕事を途中で抜けさせてもらい、岡山空港から東京便に乗る。

今日はとても天気がよく、飛行機の窓から見渡す限りの青空と、眼下に雲の波を通して陸地や海が見える。

いつもは地上から雲をながめているのに、今は雲の裏側から地上をながめているのが不思議な気分。

瀬戸内海も、遠くは霞みつつ、雲の絶え間から島々が見えるのが面白くて、

  瀬戸の海あなたは空とひとつにて雲の波間に浮かぶ島々