夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

林原美術館

2020-08-22 23:45:57 | 日記
先日、私が所属している研究会の方から、企画展についてのお知らせがあったので、岡山の林原美術館に見に行った。
企画展の名が「夢も 出世も あだ討も 絵が紡ぐオムニバスストーリー 飛び込め! お話の世界」で、正直、長すぎると思った。
展示・企画の内容自体はとても良かった。

特に、高校の国語の教科書によく採られ、古典の授業で生徒が教わる機会も多い作品、場面について、
  ・陶淵明「桃花源記」 → 武陵桃源図巻
  ・鴻門の会、項羽と虞美人との別れ → 秦漢物語図屏風
  ・源義仲の死、平忠度が都落ち前に藤原俊成に和歌一巻を託す → 平家物語絵巻
  ・在原業平の東下り → 東下り図屏風
というように、その場面を描いた絵を絵巻や屏風で示し、わかりやすい解説を施しているところに工夫を感じた。

今回初公開の作品も多く、展示の内容の充実ぶりを考えると、入館料(一般500円)は非常に安い。
高校生は300円で入れるので、授業で学習した知識を深めるためにも、ぜひ訪れて鑑賞してもらいたいと思った。


一つ欲を言えば、今回の企画展の図録がほしかった。
展示作品の写真とその解説だけ、パンフレットのような体裁でもよいので、冊子化していただけるとありがたいと思った。

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