夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

研究できる喜び

2017-01-29 22:12:13 | 日記
やや前の話になるが、大学時代にお世話になっていた先生(恩師とは別)から、年賀状のお礼のメールが来て、その最後に、
「研究できる喜びを忘れずに、お互い頑張りましょう」
と書かれてあった。

私が年賀状に何気なく、「研究と教育の両立は大変ですが」と書いていたことを気遣ってのお言葉だと思う。
数年前に見た映画『ミッドナイト・イン・パリ』の中でも言われていたが、人間は常に現状に不満な生き物。
大切なのは、何が自分の人生の目標(使命といってもいいが)かを自覚し、日々それに沿った生き方をすることだと思う。


先生の言葉は、ともすれば日常に埋没してしまいがちな私に、最終的に何が大切なことなのかを思い出させてくれたように思った。
それにしても、不惑を過ぎてもう何年にもなるのに、ふだん接している学生以上に迷ってばかりの自分の未熟さに呆れている。

タダメシ

2017-01-28 23:44:35 | 日記
最近、私の研究室の本が増えてきたので、整理のため本棚を買い足すことにした。
一昨年に初めて研究室に本棚を入れた時と同様、費用を安くあげるため、通販で購入し、組み立てはこちらで行う。
今回も、建築が専門の学生たちに組み立てを依頼し、お礼はタダメシということにした。

放課後の教室を覗いて、何気なく、「組み立て手伝ってくれる人?」と聞いたら、なんと8人も立候補してくれ、2時間ほどかけて完成させ、設置までしてくれた。

8人のうち、6人の男子は謙虚で、学食で昼メシだけおごってくれればいいと言うので、翌日好きなメニュー(トッピング可)を好きなだけ選ばせてやった。
2人の女子は、焼き肉がいいけれど、量はそんなに食べられないので、他にもメニューがたくさんある店に行きたいという。
帰りが遅くなってもいけないので、学校の近くで、オーダーバイキングの焼き肉店を選んで行って来た。同僚の先生も1人お誘いして、学生たちと授業のこと、部活動のこと、寮のこと、クラスメートの噂話などで会話が弾み、盛り上がった。

学生とは普段、どうしてもタテの意識で接してしまうので、時にはこうして食事を交えながら、同志のように楽しい時間を過ごすのもいいなと思った。

この年齢で…

2017-01-27 23:34:50 | 日記
今朝の米子は冷え込みが厳しく、出勤するのに車に乗ろうとして、駐車場に解け残った雪が凍結しているのに気づかず、滑ってしり餅をついてしまった。
マンガなら、〈スッテンコロリン〉と擬音で表現されそうな見事な転び方だった。
痛さと恥ずかしさをこらえて起き上がるときの気持ちは何にもたとえようがなかったが、こんなコケっぷりはほとんど小学生以来である。


この話を授業中に学生たちにしたら、いかにも嬉しそうに笑われ、こいつらの前で転ばなかったのだけは幸いだったと、変なところで慰められた。

雪をいただく

2017-01-26 22:21:47 | 日記
今日の午後は、職場で週に1度行われている古文書の会に出席。

最近は、地域の旧家に所蔵されていた、幕末頃の歌合の写本をみんなで読んでいる。
幕末は全国的に和歌熱が高まった時期だが、わが米子にも歌壇と呼べるものがあり、創作・批評にも相当の力量を持つ人士が集っていたことを実感する。


会の間ずっと、窓外に雪を頂いた大山の姿がきれいに見えた。

今の勤務校の校歌には、「雪をいただく大山の…」という一節がある。
大山は四季それぞれに見所があるけれど、やはり白雪をまとった姿がいちばん美しいと思う。

大寒の今は、山陰の冬の厳しさが身にしみるものの、宝玉(青翡翠のような)にもたとえられる大山のもっとも美しい姿を見られる幸せもまた感じている。

大雪

2017-01-23 22:59:31 | 日記
米子では昨日から大雪となり、今朝は車に積もった雪を取り除いて(というより、雪の中から車を掘り起こして)出勤した。
道路も積雪で思うように進めず、ようやく職場にたどり着くと、駐車場にも昨夜からの雪が堆積しており、タイヤがスタックして動かなくなってしまった。
すると、後から来た同僚の女性が、自分の車の中からスコップを持ってきて、雪かきをし、脱出させてくれた。
地元の方なので、こういう場合の対処の仕方をよく知っておられるのだと思うが、窮地を救っていただき、助かった…。

勤務校は通常授業で、私の担任するクラスの学生たちは、遅れながらもなんとか全員登校してきたので、よく来た、えらいと大いに褒めてやった。


外は土砂降りのように雪が降り、粟島の小高い山もすっかり雪化粧である。
大雪はたいへんだが、こんな景色を見ると、やはりこちらに来てよかったなという気がする。