今日、勤務先の高校では全校挙げて、保護者や塾関係者など、一般の方々への公開授業が行われた。
私は、やや異例なのだが、自分の担任ではないクラスでの授業公開だった。学習指導案こそ作らなかったが、テストの採点と成績原票作成で忙しい最中でも、予習はしっかり行い、タイムテーブルを作って授業に臨んだ。
チャイムとともに教室に入ってびっくり、わが目を疑った。黒板に、前の授業の板書がそのままだ。(マイガッ。)
しかし、落ち着いて、「日直は挨拶が済んだら、黒板を消すこと!」と指示して、教卓の所まで行き、委員長の「起立!」という声を聞きながら、生徒の方を向いた、と、まだ机に突っ伏して寝ている生徒がいるではないか。(まだ二時間目なんですけど)。
周りの生徒に、「寝ている者を起こしなさい」と言って、礼を済ませるが、なんだかなあ、という感じである。
「出欠を確認している間、教科書の211頁を開けて、『竹取物語』についての説明を読んでおくこと」と指示しかけて、机の上に教材が出ていない生徒が何人かいるのに気付き、出すように指示する。もう大丈夫かな、と思って出席簿に目を落とし、記入しようとした私の視界にありえない光景が飛び込んでくる。ペットボトルのお茶を飲みだした生徒がいたので、思わず「コラ!」と教室中に響く声で、雷を落としてしまった。教室の後ろには保護者の方がおられるのに。どもりながら、「授業が始まってから何分も経っているじゃないか」と生徒を叱ったあとで、「すみません、大きな声を出しまして…」とおわびしておいた。
その後はさすがに生徒たちも神妙にしてはいたが、『竹取物語』の内容をどれだけ知っているかのクイズが始まると、けっこうのってきてくれた。驚いたのは、「かぐや姫は求婚した五人の貴公子に、どんな難題を出しましたか?」という質問に、生徒たちが完答したことだ。一番難しいと思っていた「仏の御石の鉢」が、最初の答えで出たし、「龍の頸の玉」、「蓬莱の玉の枝」も出た。「燕の子安貝」を「燕の巣」と答えた生徒がいたのはご愛嬌。みんなウケていた。「あと一つ残ってるけど」と聞いたら、「火鼠の皮衣」と賢そうな生徒が答えてくれた。
今日の授業のテーマは、「古文の授業ノートの取り方を実践する(上下分割・対照スタイル)」と、「係り結びの法則」だったのだが、なんとか授業の二つの柱については、時間内に取り扱うことができた。細かいミスは多々あったし、説明がくどかったり、逆に足りなかったりもあったけれども、授業目的の7割以上は達成できたので、まあよしとする。もう少し生徒全員を巻き込んで活動させられる場面が、公開授業という性格を考えると、設定しておきたかったと反省する。やはり、保護者の思いとしては、教師の授業を見にきているわけではなく、子供が発言したり褒められたりする場面をもっと見たいものだろうと思う。
授業後に、担任の先生にお願いして授業アンケートを見せていただいた。「生徒の授業への集中・取り組み」にAでなくBが多かったのは仕方がないか。「授業のわかりやすさ」も同様だったのは反省点。もう少し工夫が必要だった。コメント欄に、「先生の元気な授業で」という書き方がしてあったのは、皮肉かも。
公開授業をして改めて、計画通りに授業はいかないこと、自分が意図した通りに他人は授業を理解してくれるわけではないことを痛感した。これからも、知的でおもしろい授業を目指して、「うまず、たゆまず」で続けていく。
私は、やや異例なのだが、自分の担任ではないクラスでの授業公開だった。学習指導案こそ作らなかったが、テストの採点と成績原票作成で忙しい最中でも、予習はしっかり行い、タイムテーブルを作って授業に臨んだ。
チャイムとともに教室に入ってびっくり、わが目を疑った。黒板に、前の授業の板書がそのままだ。(マイガッ。)
しかし、落ち着いて、「日直は挨拶が済んだら、黒板を消すこと!」と指示して、教卓の所まで行き、委員長の「起立!」という声を聞きながら、生徒の方を向いた、と、まだ机に突っ伏して寝ている生徒がいるではないか。(まだ二時間目なんですけど)。
周りの生徒に、「寝ている者を起こしなさい」と言って、礼を済ませるが、なんだかなあ、という感じである。
「出欠を確認している間、教科書の211頁を開けて、『竹取物語』についての説明を読んでおくこと」と指示しかけて、机の上に教材が出ていない生徒が何人かいるのに気付き、出すように指示する。もう大丈夫かな、と思って出席簿に目を落とし、記入しようとした私の視界にありえない光景が飛び込んでくる。ペットボトルのお茶を飲みだした生徒がいたので、思わず「コラ!」と教室中に響く声で、雷を落としてしまった。教室の後ろには保護者の方がおられるのに。どもりながら、「授業が始まってから何分も経っているじゃないか」と生徒を叱ったあとで、「すみません、大きな声を出しまして…」とおわびしておいた。
その後はさすがに生徒たちも神妙にしてはいたが、『竹取物語』の内容をどれだけ知っているかのクイズが始まると、けっこうのってきてくれた。驚いたのは、「かぐや姫は求婚した五人の貴公子に、どんな難題を出しましたか?」という質問に、生徒たちが完答したことだ。一番難しいと思っていた「仏の御石の鉢」が、最初の答えで出たし、「龍の頸の玉」、「蓬莱の玉の枝」も出た。「燕の子安貝」を「燕の巣」と答えた生徒がいたのはご愛嬌。みんなウケていた。「あと一つ残ってるけど」と聞いたら、「火鼠の皮衣」と賢そうな生徒が答えてくれた。
今日の授業のテーマは、「古文の授業ノートの取り方を実践する(上下分割・対照スタイル)」と、「係り結びの法則」だったのだが、なんとか授業の二つの柱については、時間内に取り扱うことができた。細かいミスは多々あったし、説明がくどかったり、逆に足りなかったりもあったけれども、授業目的の7割以上は達成できたので、まあよしとする。もう少し生徒全員を巻き込んで活動させられる場面が、公開授業という性格を考えると、設定しておきたかったと反省する。やはり、保護者の思いとしては、教師の授業を見にきているわけではなく、子供が発言したり褒められたりする場面をもっと見たいものだろうと思う。
授業後に、担任の先生にお願いして授業アンケートを見せていただいた。「生徒の授業への集中・取り組み」にAでなくBが多かったのは仕方がないか。「授業のわかりやすさ」も同様だったのは反省点。もう少し工夫が必要だった。コメント欄に、「先生の元気な授業で」という書き方がしてあったのは、皮肉かも。
公開授業をして改めて、計画通りに授業はいかないこと、自分が意図した通りに他人は授業を理解してくれるわけではないことを痛感した。これからも、知的でおもしろい授業を目指して、「うまず、たゆまず」で続けていく。