夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

白鳳の丘

2020-08-30 22:49:28 | 日記
今日は上淀(かみよど)白鳳の丘展示館と上淀廃寺跡を見学。
上淀廃寺跡は国指定の史跡で、飛鳥時代後期(白鳳期)に建立された古代寺院跡である。
展示館はそのガイダンス施設で、出土した仏教壁画片・仏像片などが展示され、当時の金堂内部を仏像・壁画とともに再現した展示室もある。


七世紀末、巨額の費用をかけて地方にまで壮麗な仏教寺院が建立されていたことに驚く。
その信仰心は、飢饉・疫禍・自然災害など現世が悲惨と苦痛に満ちていたゆえに、人々が仏の存在を信じ、後世の安楽を求めたことによるのだろうと思った。
翻って現代の日本人は、信仰を持たず心の拠り所が失われているのかもしれない、古代人と比べて本当に幸せといえるのか、と考えずにいられなかった。

福市公園

2020-08-27 22:47:14 | 日記
一昨年から米子市の歴史館の運営委員を依頼されており、今年もその時期になったので、各館のモニタリングを行った。
予算面・人員面共に厳しい中、それぞれに工夫を凝らして展示・催事・情報発信などをしているのを見ると、市や国の財政からもっと支援してくれよと思う。


写真は福市公園で、国指定の福市遺跡がある。弥生時代から古墳時代にかけての集落跡で、出土資料が今日見学した資料館に展示されていた。
私は普段、文献資料から歴史を考えることが専らなので、それが存在しない先史時代に、人々がどのような暮らしを営んでいたか、出土資料などをもとに想像するのはとても楽しかった。

仮眠の夢 続き

2020-08-26 23:45:38 | 雑談
この夢の話を学生たちにしたときは、カレーにしらたきなどありえないと思っていたのだが、後からしだいに、もしかすると本当においしかったのかもしれないと思い始めた。

学生は具材を聞いて、「すき焼きかよ!」とツッコミを入れてきたが、すき焼きで美味しいのなら途中までは和風だしで煮込んで、後からカレールーを割り入れればよいような気がしてきた。

そこで、夢で見たとおり、牛肉、タマネギ、ニンジン、白菜、シイタケ、そしてしらたきを鍋に入れ、めんつゆ、酒を加えただし醤油で煮込み、バーモントカレー中辛を割り入れて火を止め、再びとろみがつくまで煮ること20分。

できあがったカレーライスを食べるときはやはり躊躇したが、普通の和風カレーという感じで、白菜もシイタケもまったく違和感がない。
そして、問題のしらたきだが、私は通常のものを入れると鍋の中でバラバラになるのを懸念して、結びしらたきを選んでいた。

和風だしで下味がついているから、そんなにまずくもないだろうと思いつつ、皿の中で結び目をほどき、しらたきにたっぷりとカレールーをからませて、麺のようにすする…
「…!! おいしいじゃないか、これ!」

事の意外さにあきれつつ、夢の中で上國料萌衣さんがドヤ顔で、
「おいしいでしょ?」
と言っていたのを思い出した。確かにそのとおりだった。

という話を後日授業でしたら、学生たちからさらに笑われた。

仮眠の夢

2020-08-25 23:35:36 | 雑談
私は授業中によく、授業とは全然関係ない話をするのだが、次に紹介するのは、学生たちから特に笑われた話。

6月頃、私は何かと忙しく、週に何度かは徹夜になることもあった。
そんな徹夜続きのある日、仮眠をとりながら頑張っていると、仕事の合間、30分ほどうとうとしていた時の夢に、アンジュルムの上國料萌衣(かみこくりょう・もえ)さんが現れた。

私の家に来てカレーライスを作ってくれるというのだが、台所に立つ彼女の様子を後ろから見ていると、明らかにおかしな具材を入れている。
牛肉、タマネギ、ニンジンはいいとして、白菜、シイタケ、そしてしらたきが鍋に入っているのを見たときは、目を疑ってしまった。

テーブルに向かい合って、できあがったカレーライスを食べるときに、私が躊躇していると、上國料さんが、
「おいしいわよ。はい、あ~ん。」
と言って、スプーンでむりやり口の中に突っ込まれてしまった。
……しかも、あろうことか、夢の中の私は、それを美味しいと思ってしまった。

悪戯そうに笑いながら彼女に、
「おいしいんでしょ? ほら、おいしいと言いなさい。」
と言われ、
「……おいしい、です……。」
と答えると、彼女にあからさまなドヤ顔をされた。

という話をしたら、学生たちから笑われたりあきれられたりした。

林原美術館

2020-08-22 23:45:57 | 日記
先日、私が所属している研究会の方から、企画展についてのお知らせがあったので、岡山の林原美術館に見に行った。
企画展の名が「夢も 出世も あだ討も 絵が紡ぐオムニバスストーリー 飛び込め! お話の世界」で、正直、長すぎると思った。
展示・企画の内容自体はとても良かった。

特に、高校の国語の教科書によく採られ、古典の授業で生徒が教わる機会も多い作品、場面について、
  ・陶淵明「桃花源記」 → 武陵桃源図巻
  ・鴻門の会、項羽と虞美人との別れ → 秦漢物語図屏風
  ・源義仲の死、平忠度が都落ち前に藤原俊成に和歌一巻を託す → 平家物語絵巻
  ・在原業平の東下り → 東下り図屏風
というように、その場面を描いた絵を絵巻や屏風で示し、わかりやすい解説を施しているところに工夫を感じた。

今回初公開の作品も多く、展示の内容の充実ぶりを考えると、入館料(一般500円)は非常に安い。
高校生は300円で入れるので、授業で学習した知識を深めるためにも、ぜひ訪れて鑑賞してもらいたいと思った。


一つ欲を言えば、今回の企画展の図録がほしかった。
展示作品の写真とその解説だけ、パンフレットのような体裁でもよいので、冊子化していただけるとありがたいと思った。