元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

チェロとピアノのコンサートに行ってきた。

2015-10-29 06:11:16 | 音楽ネタ

 去る10月24日、福岡市早良区にある西南学院大学チャペルで開かれたチェロとピアノの演奏会に行ってきた。チェロを弾くのはライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席奏者であるユルンヤーコブ・ティム、ピアノは阿部真弓である。曲目はバッハのヴィオラ・ダ・ガンバソナタ第2番とメンデルスゾーンの協奏的変奏曲、シューマンの幻想小曲集、グリエールのバラード、そしてプロコフィエフのチェロソナタだ。

 気が付いてみれば、私はチェロのリサイタルに行くのは初めて(笑)。そして、この会場に足を運ぶのも初めてながら、バッハを除けば初めて聴く曲ばかり。初めてづくしのコンサートだったが、その印象はというと残念ながらあまり良いものではなかった。

 断っておくが、演奏自体には文句の付けようが無い。ただ、このホールの音響設計が上手くいっているとは思えず、その分減点せざるを得ない。何より、音が響かないのだ。やや前方の席で聴いたのだが、チェロのズシッとくる音の太さや、ピアノの打鍵の力強さが伝わってこない。どこか観客席とは別の方向に音像が抜けていくような感じだ(ひょっとしたら、二階席の方が聴きやすいのかもしれない)。

 ステージ後方にパイプオルガンが設置されてあったが、たぶんここはパイプオルガン専用みたいな設計になっているのだろう。次にまた行くことがあったら、座る席の位置を考えたい。

 さて、ユルンヤーコブ・ティムのパフォーマンスはまさに“横綱相撲”という感じで、曲運びにまったく乱れが無い。特にプロコフィエフのチェロソナタはいかにもこの作曲家らしい超絶技巧を要求するナンバーのようだが、軽々とこなしている。阿部真弓のサポートも申し分ない。

 アンコールはチャイコフスキーの舟歌とバッハのG線上のアリアであった。ポピュラーな曲で締めくくったことで観客の満足感も大きかったと思うが、出来れば別の会場で聴きたかったというのが本音である。
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