斜視自動車評議会備忘録

実用車4台による12輪生活と気になるクルマの話題を中心に気になることをぼちぼちと

意外と厳しい条件をクリアした個体

2014年06月18日 | クルマ
久々の中古車ネタです。

ネットで検索すれば、たまにヒットすることはありますが、現車を見ないとその隠された理由が見つからないことが多いので、現車確認が出来た個体です。

それは、ヒト桁万円で販売されているカローラです。

国内に限らず輸出需要も高いので、外装や距離といった条件が悪くても結構な値段で引き取られていくことがあり、ある程度年式が低くなると、個人ユーザー向けに販売するよりも輸出業者に引き取ってもらった方が利幅が大きくなるので、安価で中古車店の店頭に並ぶことはない車種でもあります。

一般的に店頭に並ぶカローラの底値は車体12~15万円だと思います。

ですが、今回情報提供を頂いたカローラは、税抜きで8.8万円です。

個体情報としては、こんな感じになります。
初度登録年平成9年10月、E-EE111型トヨタ・カローラ1.3XEサルーンリミテッド 3速AT
車検平成26年10月まで、走行距離7.2万km、エアコン、パワステ、パワーウィンドウ、キーレス付集中ドアロック、社外CDコンポ、WSRSエアバッグ、ABS、ファルケンシンセラ6部山、ホイールキャップ欠品、外装良好、修復歴なし、記録簿付ワンオーナー、栃木77ナンバー車。

ここだけを見ると、そこまで条件の悪いような個体だとは思いませんが、もうすぐ登録から17年が経過する個体です。
軽自動車と商用車を中心に扱う中古車店の店頭とはいえ、こういった年式でも商品になることに驚きつつ、細かくを見てみます。

入手ルートとしては、自社下取り車で、7年目の車検からは当該店舗の整備部門で実施されております。
オイル交換は半年に1度程度のペースで実施されていたらしく、オイルフィラーキャップから覗く中身の状況はそこまで悪くない。
さほど清掃されていなかったエンジンルームをみると、酷いオイル漏れやフルード漏れの跡ありませんでしたし、クーラントとバッテリーは前回の車検時に交換されているなど、整備歴も悪くはないと思います。

エンジンの掛かりも良く、始動直後に目立つガラツキ音もありません。
PレンジからDレンジへのシフトチェンジを行ってみましたが、そこまで大きなショックもなく入りました。
かつて勤め先にあった、25万km超えのコルサは酷かったことを思い出すと、距離相応の程度は保っていると思います。
壊れやすいという噂のキーレスも作動しましたし、パワーウインドウの動作もスムーズでした。

機関は17年落ちのカローラとしては良好な部類だと思います。

現在の車検証を見て気が付いたことががりました、国内で使うとしたら、この特別仕様で1.3Lのオートマチック仕様がもの凄く不利になるポイントがあります。
この仕様での車検証上の重量は1010kgとなり、重量税が1ランク上になるため、維持費がかさみます。
登録から18年が経つと重量税も上がりますから、維持コストを抑えたい方には注意しておく必要のあるポイントでもあります。

余談ですが、通常の1.3XEサルーンの3速AT仕様は1000kgです。

新車時では車両購入価格を抑えるには良い選択であったと思いますが、中古車で購入するとしたら基本的な維持費の変わらない、1.5リッターモデルの方がお勧めですし、引き合いも多いです。
オートマチックモデルを選択すると、4速化され、低速トルクもある1.5リッター仕様のほうが、実用燃費は良い場合があります。

地雷ポイントは、最後に書きましょう。
それは、ペット乗車歴です。
かなりの大型犬が乗っていたようで、簡易的なクリーニング後にも残る全体的な臭い、リヤシートにあるシミ、Cピラーカバーとリアドアトリムに歯形が付いています。

補足
解体に出すほどではないが、輸出需要が微妙な個体という謎な商品価値で店頭に並んでいます。
すでに、運転代行業者から問い合わせがあったようです。
中々キロ100円を切った個体にお目に掛かれないカローラですが、この個体は税別87.13円/kg、税込だと94円/kgとなるので、キロ100円を切った個体になります。