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沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【Lee Chang-Dong】オアシス

2008-10-23 | BOOKS&MOVIES
10月22日。
韓国映画にはまっている。
イ・チャンドンにはまっている。

「オアシス」。

これもものすごい題材な
ラブロマンスだ。

前科3犯の男と脳性麻痺の女の愛。

強姦未遂まで起こしたような男が
脳性麻痺の女とまぐわっていたら、
誰もが犯罪を犯したと思うだろう。

しかし、どちらも実は
世間の厄介者として扱われ、
うまく利用されている…という背景を知ったら?

   ●

前科の男は
兄の交通事故を肩代わりしてムショに入った。

「オレはどうせ世間じゃツマハジキだし、
 前科もあるから、痛くもかゆくもないぜ。」

脳性麻痺の女は
国からの援助で瀟洒な障害者アパートに兄夫婦を住まわせている。

兄は、脳性麻痺をイイコトに
面倒なことをカネで解決し、
妹を利用することで、イイ思いをしている。

そんなはじかれたふたり。

そのふたりが自然体で引かれあい、
お互いの空隙を愛で満たしていく過程は
身を削るように愛おしい。

とても自然なのだ。

前科の男はソルギョング。
「ペパーミントキャンディ」で迫真の自殺を演じた。

同じ俳優とは思えないぐらい、
前科者をさらりと演じている。

そして、驚くのは脳性麻痺の女役、ムンソリ。

健常者なのだ。

実際に脳性麻痺の女性2人と生活を共にし、
脳性麻痺にも個性があることを実感。

「彼女たちに成り切れば良いんだわ」

という割り切りで役に臨めた…という。

果たして演技と言っていいのか、
そのものの生命体として、在る。

だからこそ、胸に迫る。

宿った命には
「愛」という
他者の介入が
絶対的に必要なのだ…!!!(絶叫)

  たとえ凶暴で手に負えない、野良犬でも。

    ●

ベスト1かも知れない。
とにかく必見。



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