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#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【HOHENSCWANGAU】ノイシュヴァンシュタイン城

2008-05-30 | MUNICH
3月12日。水曜日。
横殴りの雨。








…そんな苦労のすえ、収めた一枚。










今、見ても、その感慨が甦る。
…それは、胸の空く思いだった。

恐怖で足元もふわふわしていた。

それ以上に、この夢の光景は、
心をふわふわと、何処か遠くへ運んだ。

…おおお、なんとも、はや。

言葉にならない。
見事なバランス、見事な調和。

この完成を夢見て、
ルートヴィヒは歯痛に苦しめながらも、
なんとか現実とつながってこれたんだろう。

彼の虫歯は相当なものだったらしい。
口を開けると、強烈な口臭と、
痛みを和らげるクロロフォルムの臭いが
まぜこぜになって、対人を滅入らせた。

両頬は、虫歯で腫れ上がり、
せっかくの美貌も晩年は台無しに。
歯痛による寝不足と薬漬けのため、
顔色も紫がかり、目の下はくすんでいた。

もはや廃人と化したルートヴィヒ。

人を愛すこともできず、
ひたすら自己の陶酔だけに夢中となった。

そんな状況下で、
このマリエン橋から
眩惑の城を眺めていたルートヴィヒ。

「なんだか、わかる気がする。」

横殴りの雨にぶたれながら、
風に足元さらわれながら、
ルートヴィヒの想いを胸に、シャッターを切った。



ああ、ディレッタンティズム。



【HOHENSCWANGAU】マリエン橋は嵐…

2008-05-30 | MUNICH
3月12日。水曜日。
マリエン橋へ到着。

山と山の間に架けられた橋だけに、
風の通り道となっていて、横殴りの雨。

傘を差していたら、飛ばされそうだ。

橋も130年ほど前のものなので、
橋桁の隙間からがけの下が窺い知れて、
歩いているだけで、背筋が冷えた。

風、雨、高所。

ものすごい観光だ。

30mはあるだろうか。
橋の真ん中から、ノイシュヴァンシュタイン城を拝謁したい。
そして、しっかりと写真に収めたい。

しかし、風がきつく、雨が横殴り、
カメラを保持するのが、やっと。

しかも雨と風で体感気温も、グーーーーッと下がっている。
手袋なしでは、カメラを渓谷に落としかねない。

冷や冷やした面持ちで、雨に打たれながら
一歩一歩、慎重に足を運ぶ…。
風で時々橋が揺れる。それがまた恐怖を呼ぶ。

…大丈夫だろうか。
このまま奈落の底へ
落ちてしまわないか…。

妻は、橋のたもとで、じっとしていた。


【HOHENSCWANGAU】背後から…

2008-05-30 | MUNICH
3月12日。水曜日。
ついに雨が降ってきた。

おおお、せっかくの謁見が…。

このまま引き下がれるか、
太陽の光よ!
城を輝かせておくれ!

天を仰ぐも、雨足は勢いを増すばかり。

なんというこった。

この美しき城を、
太陽光の下で、拝めないだなんて。

とにかく、王自らが
この城を眺めるためだけに架けた橋…
「マリエン橋」から城を拝謁しなくては。

ボクらはノイシュヴァンシュタイン城のお尻から
ぐるりと廻るカタチで、雨の中「マリエン橋」に急いだ。

もうしばらくは、来られまい。

なんとしてでも、ルートヴィヒの思いを追体験せねば。



…城のお尻も、やはり美しかった。






【HOHENSCWANGAU】いよいよ城内へ…

2008-05-30 | MUNICH
3月12日。水曜日。
午前10時25分。

「417」の番号が
電光掲示板に表示され、

自分たちのガイドツアーが始まった。

リンダーホーフ城の経験もあるので、
30人ばかりの国際色豊かなメンバーと
和気あいあいに城内へ。

タイから来たグループは
英語も堪能で、茶目っ気たっぷり。
あとはイギリスから来た老夫婦やら、
中国人やら、アメリカ人やら、インド人やら、
…まあ見事な集合体。

日本人の団体は、
日本語のガイドがあるらしく
まったく含まれていなかった。
…それも、また良し。

残念ながら城の中は撮影厳禁。

息を呑むような
絢爛豪華な室内は、
ただただ圧倒するばかり。

リンダーホーフ城のような
せせこましい感じもなく、
すべてがゆったりとしていて

「ここなら住める」

…とひとりガッテンした。

謁見の間…というのが、
またとてつもなく、

「ルートヴィヒとこの場で対峙してみたい」

…と思わせるような、陶酔の演出。

ゴールドの土台にロイヤルブルーのエンタシス、
直径5mのシャンデリアを真ん中に配し、
見上げると12の使徒が円蓋に描かれ、
真ん中でキリストが手を差し伸べている。

円蓋の下は、王の立ち舞台。
そこまでのアプローチが、大理石の階段。

吹き抜けは15mはあろうか。
まさに、遠くから王の謁を賜るカタチだ。

「ふぉおおおお」

ため息とも似た嘆息が、口から出た。

もともと、この城の位置に
古城が建てられていたらしく、
ルートヴィヒは幼い頃から、
この場所に自分の城を築きたかった。

建築の実現は、
一度味わうと病み付きになるらしい。

自分の構想していた構造物が、
面前に立ち顕れるわけだ。

しかも、こんな山奥に。

相当な苦労を強いたに違いない。





【HOHENSCWANGAU】振り返れば…

2008-05-30 | MUNICH
3月12日。水曜日。
だいぶ、曇ってきた。
しかし、背中には、汗。

ノイシュヴァンシュタイン城。
夢にまで見た、あの城が、今頭上に。

こうやって、人力で苦労して崇めるからこそ、
ルートヴィヒの時代も体感できて、良いのかも。

しかし、デカい。

リンダーホーフ城が
思いの外小さかったから、
その感慨は、尚更。

晩年の思いの丈が全部詰まったお城だ。
全面完成までには至っていない…というが、

「なんだろ」…ルートヴィヒの情念?

…みたいなものが、城を取り囲んでいる。
歴史の重み以上に、ひとりの人間の思いが、
ズシっっと、そこに在った。

 威厳だ。…とにかく、美しかった。





【HOHENSCWANGAU】見上げれば…

2008-05-30 | MUNICH
3月12日。水曜日。
徐々に雲行きが怪しくなってきた。

チケットセンターから
上方にそびえるノイシュヴァンシュタイン城へ。

馬車に乗れば、
5euroで楽に城門まで行けるのだが、
…「800円は高い」っと思ってしまう。

歩けば山道を40分。
決して楽ではない。

シャトルバスを使えばよかった…と思ったが、
すでに登りかけていた。

期待で高鳴ってるのか、
山道で負担がかかってるのか、
行けども行けども…の坂道を
ひたすら歩く。

「40分って相当だな」

冷気にカラダから湯気が出てきた頃、
諦め気分で上空を見上げると…

おおおおおおおおおおお。
こんな近くに、ノイシュヴァンシュタイン様…!

これはまさに巨城。

ディズニーランドの「白鳥の城」の
モデルとなった城だとは聞いていたが、
そんな商業レベルじゃないでしょ、この造りは。