Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【シトロエンVISA】ということで、シトロエンVISA(ヴィザ)がやってきました。

2011-05-05 | シトロエンVISA GT。



ということで、ie、通算15台めのクルマは、
これまたR19シャマード以来のマニアック&濃厚さを持つ、シトロエンVISA(ヴィザ)になりました。


買ったのは、ルノー14やfuegoなど、これまた日本ではまずお目にかかれないマニアックな
(もちろんieのハートはいつも揺すられっぱなしでしたw)クルマをこれまでも多く扱っていらっしゃる、
大田区にあるアウトレーヴさんからです。


アウトレーヴさんの日記にVISAが入庫した、という情報をシトロエンCXにお乗りのZnさんから教えていただき、
居てもたってもいられずにすぐに問い合わせして、
見せていただけるようになったらご連絡を、とお店にお願いしました。


後日、実際にこのVISAを見に行って、まさにノック・アウト。
こうなったら迷ってる暇は無く、
購入までの調整をおこなって、4月の中旬には購入決定。
そして、ついに2011年のGWにデビューと相成りました。


このVISAは、グレードは「GT」になります。
日本には当時のシトロエンディーラーである西武自動車が
少数輸入枠を用いて入れたクルマで、正確な輸入台数はieは知りません...。



日本語版カタログのキャッチコピーが「美しき野獣」だったのはナイショです


このGTがあった1980年代初頭、VISAは、
本国ではEntrepriseと呼ばれるリアのドアすら開かない商用仕様から、
2CVのエンジンをアップした652cc・フラットツインのモデル、
その上にはプジョーの1124cc・OHC直4を積んだモデル、
そして1360ccツインキャブのGT、
プジョー205と同じ1590ccを積んだ最速モデルのGTIという
2種類のスポーティモデルを擁していました。

そのうち日本には、VISA GTのみが正規で輸入されたカタチになるわけです。



なお、VISAの生い立ちなどは、
「【シトロエンな話】拾った画像でシトロエンLN/LNA/VISA/C15/AXELまつり。」
をぜひ、ご覧くださいね。

でも簡単にVISAについて説明すると、
・シトロエン経営難
・プジョーに吸収合併される
・とりあえずニューモデルを104の外観のまま、2CVのエンジンで登場させる→LN
・LNはLNAに進化、プジョーの4気筒も搭載するようになる
・104ベースで、シトロエンが内外装を思う存分手がけた、VISA登場
・VISAはユーリエのデザインを採用してマイチェン、VISA IIに進化
・VISAの後継は、AX。
・VISAは、1988年まで生産
という流れになります。




こういう風に小さく写っているほうがサマになるクルマって(哀


ieが購入したVISA GTは、1983年モデルのむろん正規もので、
色はもとは銀だったようですが、グリーン(というか、ビリジアンw)にオールペンされています。
走行距離は8万に満たない程度で、年式を考えれば、少ないと言えるでしょう。




GTは前述の通り、ツインキャブ(ソレックス)。
これよってGTは80psを発揮。652ccモデルが34psしかないので、
それの2倍もの出力を持ってました。


実際、このVISA GT、なかなか勇ましい音がします。
でも音バッCAR(音の割にはスピードが出てないw)なので、
それもほほえましいです。


キャブへの導入口がハート型なのがへんにかわいい!



スパッツをはいて、猫背なプロファイルは、まさしくシトロエンらしさの具現。
104の内外装をそのまま使わねばならなかったLN・LNAの時の鬱憤を払うかのような、
「いかにもシトロエンワールド」全開なデザインが大好きです。
なんでこんなにリアランプが低いのだろうとか、
なんでこんなに泣き顔なんだろう、とか、「?」なデザインで溢れています。



さすがシトロエン、「欧風」風景にはバッチリ...。


こんなにかわいいのにツインキャブで、しかも「GT」というギャップに涙



そして、内装...。ドアを開けると、強烈なダッシュボードがお出迎え(涙
GSAがデビューする前にVISAは登場していますから、
この「茶筒(クラスタースイッチ)」は、GSAよりも先に、VISAが装備してるんですね。
ウインカーはもちろん、ボビンBXやCXでおなじみのシーソースイッチ。
慣れたら、この茶筒も、シーソースイッチも、相当に操作しやすいです(感動)。


レクチャーしないと運転出来ないのは80年代初期シトロエンの伝統(涙



そしてシート...。とにかくふっかふか。GSAに確かに近い?
でもあの感じともまた違う...。背もたれは少し固めだけど、
それでも全体重をシート全体で四散する「昔日の仏車の椅子」に感動。
とにもかくにも、数100km乗っても、まったく疲れ知らず。

なお、サンデンのいまや懐かしい後付けクーラーが、正規ものであることを
さりげなく主張してます(でもクーラーは当時オプションだったはず?)。


見た目を裏切る?「ふかふかぶり」にみなさんびっくり!




うーん、書きたいことが多すぎて、どこから進めたらいいのかという感じなので、
今回は全体的なインプレとVISAの説明のみとなっちゃいました(汗
次回以降、詳細なレポをお送りいたします!乞うご期待!





>>今回いろいろご無理を聞いていただいたアウトレーヴさん、ありがとうございました。
ほんとうに良くしていただきました!
おかげさまで、こんなに貴重な一台にめぐり合うことが出来ました!

>>ところで、ちょっとアイドル調整しようとしたら、
やはり素人療法、ツインキャブは手ごわく、うまくいきませんでした。
お店でお預かりしたときは、すごく調子良かったのです。
アウトレーヴさん、すみません、せっかくいいセッティング出していただいていたのにー(涙


>>ところで、実際、VISAは125万台も売れたので、
いまでもフランスに行けばどこにでも走っているクルマなんですが、
日本ではあまりにも珍しいクルマなのですね。
案外そういうクルマって多いですよね、って「そういうクルマ」ばっかり乗ってます(汗



>>さあ、走りだそう!この美しいブルボンとともに!
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22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ほそモール)
2011-05-06 08:15:15
おー、カセットアダプタでiPodな感じの線が出てますね。
どうせ1DINぶら下げならば、直結出来るのがお安いですから代替してスッキリしちゃうとか。

エンジンルームにたくさん怪しげな線があるなぁ…。
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ア◯ト レー◯です (N.A)
2011-05-06 12:42:01
VISAの魅力を全て引き出せるのはieさんしかいないと思いました。写真のVISA とieさん、気持ち悪いほど一体化してます。これからも、『VISAとie』の画像を楽しみにしています。ieさんにはたくさんの事を教えていただき感謝してます。これからもどうか宜しくお願いします。
返信する
続・似合い過ぎ! (*tomo)
2011-05-06 14:59:18
ア○トレー○さんのお言葉じゃないけど、
ほんと「似合い過ぎだこりゃこりゃ!」と大爆笑させてくれてありがとう。

「美しき野獣」ってw
「カワイイ子豚」のくせにーーー(笑)
目がうるうるしてて、本当にかわいいなー!

末永く蜜月の時を楽しんで!
レビュ-続々楽しみにしてるね☆
返信する
ツインキャブ (BONZO)
2011-05-06 22:08:45
噂には聞いていましたが、VISA GTのキャブ、なかなか一筋縄ではいかないようですね。
僕みたいな素人が手を出すような車じゃなかったのかも・・・(汗
こうしてieさんのレポートを読めるだけでラッキーです(笑
しかしこうして新たな写真を見るたびに、ますますその佇まいに魅了されていきます。
うん、なんか「佇まい」という表現がぴったりくるなぁ。
返信する
 (45)
2011-05-06 22:33:26
うらやましい~。
なんか熱でそうです、ボク。。。
確かにauto reveさんのサイトにvisaが。
気付きませんでした、不覚(汗)
返信する
ホントお似合い! (プレネル)
2011-05-06 22:49:02
まるで何十年も乗っているかのようにお似合い!

このVISAはieさんをずっと待っていたのかもしれませんね☆

ふかふかシート、いつか座ってみたいです~
返信する
楽しいレポート (すぎりん)
2011-05-07 03:19:01
>この茶筒も、シーソースイッチも、相当に操作しやすいです(感動)。

僕のように、中期型BX乗りが、初期型に乗り換えた者でも
そのスイッチ類の扱いとオートリターンなしのウィンカースイッチに
一瞬戸惑いを感じましたが、それもすぐに慣れました。

ステアリングも、親指を引っかける所がない1本スポークですから
落ち着かない握りでしたが、慣れですね。
それらが不便というものでもなくなりました。

ボビンメーターにしても、読みとらなければならないのですが、
数字がそれなりに大きいので、大きく不便では無いです。
(この機構に関しては、先進と言うより大いにアナログの世界です。)

この茶筒の異様さは格別で他に類を見ないですが、
使う段には慣れれば不便ではなく合理性すら感じるものだと想像できます。

ジウジアーロも「ウーノ」や「ピアッツァ」など多くのクルマにこのクラスタースイッチを試みています。
コレはステアリングの左右に操作類を振った判り易いものでしたが
茶筒の発想の発展とみれるでしょう。

アルファ164やランチア・ベータベルリーナ3rdなどに見られるインテリアデザインにとけ込ませたスイッチ類の
扱いにくさ、判別のしにくさを思えば、シトロエンの茶筒は、なんと合理的で先進的な発想かと
感心させられるのは、ieさんと同じです。

一見、異様と思わせるシトロエンデザインが
乗る側の立場に立った視点と、従来のものとは違う独創性の結晶として、
結論に至ったデザインと受け止めています。

一般論ですが・・・
CX(C6)のリアウィンドゥが凹面であること、VISAを初めDS以来スパッツを付けたリアタイヤハウス。超ロングホイールベース。異形ヘッドランプ(カバー)を早くから取り入れているなど
外観に至まで、シトロエンは個性の塊のようなクルマです。
しかし、それには試行錯誤した結果の形が読みとれます。

PSA傘下後のLN・LNAがプジョーの派生的存在だったのに対し
VISAは、ベースは104と言え、いかんなくシトロエンを打ち出した意欲作の第一歩だと思います。

シトロエン然としたVISAに辿り着かれたieさんが羨ましく感じます。

なんやかんや言いましたが・・・
いいなぁ!VISA。無いもんなぁ。
本国ではVISAⅡになっても、CLUBと言う空冷2気筒ノーマルがあったのですね。
アミからのエンジン。これ!萌えぇ~ですね。
You Tubeでパタパタ鳴ってる豚鼻VISAを見ると、空冷!これも愛おしく感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=64BJLuhEcgo&feature=related
返信する
追伸・・・ (すぎりん)
2011-05-07 03:38:09
ここの冒頭に、VISAのクレイモデルが出ています。
リアランプは、かなり上に配置されています。
http://www.youtube.com/watch?v=QiAp99I7tzA&feature=related

こんなのも考えていたのですね。
バンパーは、CXⅠ型そのものです。
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ケツセンサー (GFD9)
2011-05-07 14:46:11
ありがとうございます !
自分もGSAは運転したことがありますが、
それに近いイスですか、なるほど。
70~80年代のフランス車は、そのシートに
座るために投資するのも悪くないと思います。
プラス、走ってなんぼですからトラブルもそこそこだったらベストですね。

返信する
Unknown (VOLF)
2011-05-07 21:20:43
リアのFマークの位置が移動してますね
BXもそうなんですがバンパー上部になぜか心癒されるんですよねぇ
ちょうどヘッドライト下に平べったい空間があるのがなぜか落ち着くんです

≫導入口がハート型

赤に塗ってへへマーク付けちゃうなんてどうでしょう?

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