さてさて、そろそろieのもとに嫁いで来て1カ月になるシトロエンVISA。
これまで、ヴィザのインプレ1「乗り味、乗り心地」編、
そして、ヴィザのインプレ2「内装・シート」編をお送りして参りましたが、
第3段は、内装同様、「シトロエンらしさ」を強烈にアピールする、「外観・ディティール編」
をお送りいたします!
シトロエンVISAのおいたち、いきさつは何度も書いてきましたが、
要するに、PSAとしてプジョーグループになったシトロエンが、
最初のモデルとしてプジョー104ほぼそのままのバッジエンジニアリングカー
「LN・LNA」を作らされたあと、
その鬱憤を晴らすかのように、シトロエンらしさが横溢した独自のテイストで
作り上げたのが、このVISAなのです。
ホイールベースの短いプジョー104クーペをベースにした「LN・LNA」よりも上位に位置する、
2CVなどの後継として用意されたVISAは、元シャーシも104のセダンのものを用い、
全長は意外なほど大きな3.69m。
これはほぼ2代め・3代めマーチに匹敵するサイズで、
ライバルであったフィアット127やルノー5、そもそものベースであるプジョー104よりも
ひとまわり(100mm程度以上)長かったのでした。
なお、LN・LNAはひときわ小さく、全長は3390mmしかありません。
これは現代の日本の軽自動車の全長限度3395mmと同程度!
ホイールベースはプジョー104と同じ、2430mm。
VISAとほぼ同時期にデビューした初代マーチが2300mmしかなかったのを考えると、
さすがフランス車、ホイールベースは当時から長めだったのです。
それにしても、典型的な、見事なシトロエン・スタイルです。
シトロエン・スタイルを形づくるものに、
1)ロングホイールベース
2)ロングフロントオーバーハング
3)ショートリアオーバーハング
4)猫背のキャビン
5)ファストバック形状のリア(なだらかにスロープするテール)
6)リア・スパッツ
があるとすれば、たかだか全長3700mm程度のこの小さなクルマが、
完全にシトロエンのクルマのスタイルをしていることがわかります。
■顔も独特。
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ieのVISAは俗称「VISA II」と呼ばれる後期?モデル(途中で「II」の名称は取れた)で、
それでも十分アクの強いデザインなのですが、
VISAの初期モデルは「豚鼻」とさえ称された、さらにエキセントリックなクルマだったのでした。
で、さすがに不評だったらしいこの初期顔、デビュー2年後の1980年にはお化粧直しが行われ、
ライトとグリルのまわりを黒いモールで覆った、これまた一風変わったデザインのリスタイルを受けます。
ちなみに、このマイナーチェンジのデザインは、ユーリエが担当したとのことで、
そういう情報もまた萌え萌え。
なお、ヘッドライトはマイチェンしても初期型のものを流用。
それにしても、アンバー(橙)部品がライトのガラスの向こうに入っているのがかっこいい。
■サイドビュー。
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ね、完全なシトロエン・スタイルでしょ!
リアスパッツに萌え萌え!
3.7mしかないのに、これよりも大きなGS、BX、さらにはCXやXMの要素を
ギューーっと縮めた感じ!
1970年代シトロエン2態。たしかに近似性がある!
■リアビュー。
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異様に低い位置にあるリアランプが、
このクルマの儚さというかショボさを助長してくれてますw
しかもバックランプが下目づかいのような雰囲気さえ出してますね(笑
で、なんでこんなに取り付け位置が低いのかというと、
それは前回も書きましたが、
ハッチを可能な限り低い位置から開けようという設計になっているから...。
でもいまのクルマと違い、バンパーレベルであけようという思想はまだなかったらしい。
ということで、ここからは細かいディティールを見て行こうかと。
■フューエルキャップ。
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これまた、位置が異様に低い(笑
セルフで給油するとずっと給油ガンのグリップを握っていないとならず、
腰に来るんですよこれがねー(^^
あいにく写真が無いんですけど、この給油口の「ハイライト」が
「フューエルキャップを外すと、いきなり給油口」なんです。
ふつうなら、キャップあけると多少なり空間があって、斜めに給油口があるもんなんですけど、
VISAは、「キャップをあけたらいきなり給油口」。
ああ、この面白さは写真なしでは伝わらない!
いつか写真をアップしますね!
へへマーク付きフューエルキャップ。
なお、ほんらい本国ではキャップにはキーが無いようですが、
さすがに日本に来るにあたり、シトロマークのキーロック可能なキャップに
変更になったようですね。
■キー。
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キーは、ドアキー、フューエルキャップのキー、エンジンをかけるキーの3種。
しかも現状スペアが無い。これって、ぜんぶスペアを作らないといけないにしても、
ドアやフューエルは作れるのかなあ...。ちょっと心配。
奥の2種のうち、丸いのがドアキー。
■リアウインドウウォッシャー。
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さてこれはいったいどこにあるか?というと、なんと
ハッチには無く、ボディ側にあるのです!
どれかというと、ハッチ右側のポッチ...。
はじめラジオのアンテナかと思ったのですけど、よく考えたらルーフアンテナあるし、
これはいったいなんだろ?って良く見たらウォッシャー!
きっとリアハッチに配線まわしたりするの面倒だったのでしょうね。
■1本しかないフロントワイパー。
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これもある意味究極の合理性。高級車であるCXも1本だったし、
そういえばメルセデスも一時期、複雑なリンク機構を用いてまで1本ワイパーを採用していたね。
シトロエンでは他にはAX、BX、ZXが1本ワイパーかな?
しかし1本しかないワイパーって、動き出しのときにウインドウについた雨を払うとき
左右にビシャって飛ばすので歩行者とかに要注意?
■エンブレム。
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CXのGTやBXのGtiなどと同様な独特な書体。かっこいい...。
なお本来、VISA GTはサイドとリアに2本のピンストライプが入り、
ボンネットとCピラーにGTエンブレムのシールが入ります。
ieの個体は全塗装の際に失われてしまったようです。
でもワタシ、戻す気はありませんw
■サンルーフ。
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詳細がわからないのだけど、たぶん純正だった?ガラス製サンルーフ。
手動式で、チルトのみ(取り外そうと思えば出来るらしい)ですけど、
あるとないとでは大違い、換気、車内への採光など、いいことづくめ。
もうこの時代で屋根は一体成型なんだね
実は購入前は雨漏りしてたのですけど、アウトレーヴさんが尽力してくださり、
いまはまったく雨漏りません!ありがとうございました!
■トランクスペースとトノカバー。
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前回の記事の時もトランクのことはお話しましたが、
開口部がバンパーレベルでは無いものの、トランクスペースの底自体は異様に低く、
ボディサイズを思えば十分な容積をもっているように思います。
リアワイパーへの電源・スイッチ接点はリア開口部へりの右側にある端子。
変わっているのが、トノカバーが2分割になっていること。
ハッチ側に半分、シートの後ろに半分残ります。
後者は取り外しが出来ますが、これはトランクスペースを拡大して使う場合はもちろんのこと、
なんと!リアシートのせもたれを倒す「リクライニング機能」を使うために
取り外すようになっているのでした!
ただ、この「リクライニング機能」、背もたれを倒した後「紐で吊る」だけの構造で角度調整が出来ず、
さらにはこの角度が倒れすぎでリアハッチを閉めると顔の前にハッチのガラスがドーンと来る、
という中途半端なサービス機能なので、たぶん一生使うことないと思いますw
でもこんな昔に、リアシートをリクラインさせようなんて、
もっとアレンジが可能なルノー16など含め(デビューがもっと古いですけど)、
フランス車のユーティリティへの思想は進んでいたのかも。
日本版カタログのVISAのシートアレンジ図。
それにしても「あなたにだけ従順な野獣」って意味がわからん(涙
■ホイール。
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本来GTはアルミが標準だったのに、ma VISAは鉄ホイール。
でもこのアルミがどうも、ミシュランTRX専用だったかもな一品で、
165/65R340というミシュランTRXももう絶対に手に入らないだろうし、
そもそも鉄チンが大好きな自分には超有り難いお話w
でこのクリーム色の鉄チン、はたして純正なのか、
あとから塗ったものなのか、真相がまだわからない。どっちだろ?
むこうの。ナンバーから察するにイタリアのVISA。
あと、せっかくの3穴を隠すのはもったいないけど(笑)、
センターキャップ付けたらかわいいかもねー、とは思うが、
これは手に入るのかーw
初期ものだけどセンターキャップはこんな感じ。
■ルーフアンテナ。
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うん、やはりフランス車はこれだね!ルーフアンテナ。
しかも、むろん、フロントウインドウ寄り。
でも疑問なのは、アンテナの先に「重し」みたいなのがくっついてる。
日本仕様のカタログのアンテナもそうなってるんだけど、何か意味があるのかな?
■サイドモール。
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VISAのボディを取り巻くぶっといサイドモール。
これはこれですごくアクセントになってるし、
実際狭いところでドアを開け閉めしても「ほんとうにいいところ」に付いていて便利なのですけど、
「下っ端」グレード萌えな自分には、いつか、気が向いたら取ってしまってもいいかなーなんて
ちょっとだけ思ったり。
むろんいまのままでも魅力的なのですが!
取るとこうなる。まあ色が薄くないと「有無」の違いが良く分からないんだけどもね
>>アウトレーヴさん、また画像をお借りいたしましたー。
>>というわけで、今日はこのへんで...(^^
まだまだこのVISA、ネタには困らないので、
ディティール編を随時続けていきますね!お楽しみに!