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イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【プジョーな話】番外編(またかw) 拾った画像でタルボ・オリゾンまつり。

2011-03-24 | プジョーな話。


うーん、まずい傾向です(笑

この”まつり”シリーズなんですが、メジャーなPSA、ルノーを差し置いて、
まだまだまつらないといけない車種はいっぱいあるというのに、
二回連続でタルボに行ってしまいました(汗


ということで、本日は一部の方々の熱烈なコールにお答えして(いるのかなw)、
タルボ・オリゾンまつりでございます(号泣


タルボ・オリゾンは、クライスラー・ヨーロッパで開発された、
1974年に登場した初代ゴルフに真っ向から勝負を挑んだ世界戦略車でした。
同時に北米向けにはダッジ・オムニ、プリマス・ホライゾンが用意されているあたりにも、
その本気がうかがえるというものです。



でも、どこの国のクルマかわからんwシムカ・タルボ萌えな理由ですw




登場は1977年。開発は北米仕様も含めシムカ(タルボの前身)主導で行われ、
名称もフランスではシムカブランド(英国ではクライスラー)だったのですが、
クライスラーは1978年、欧州部門をPSAに売却したため、
1979年以降は「タルボット・ホライズン」(英)、
「タルボ・オリゾン」(仏)と呼ばれることになりました。



ゴルフっぽい 超意識してるのわかるね!



どこかで見たことのあるようなこのクルマ、そう、デザインは初代ゴルフの影響を
思い切り受けたものになっています。

メカニズム的にはシムカ1307/1308(これまたマイナーなクルマで、ぜひ紹介したいw)
を継いだ、オーソドクスともいえる横置き直4で前輪を駆動する方式を持ちますが、
ここからがオリゾンの面白いところで、
欧州仕様のエンジンは、オリゾンの前身であるシムカ1100と同じ直4 1118cc/1294cc
および1307/1308と共通の1442cc(いずれもOHV)だったのですが、
シムカ主導でクライスラーが開発し、米国生産が行われたダッジ・オムニおよびプリマス・ホライズンのエンジンは、
アメリカ製のゴルフ、フォルクスワーゲン・ラビットと同じエンジンでした。




ちなみにこれがシムカ1307/1308ね


これまた地味ーな車...萌えーw



さらに面白いのは、欧州版と北米版は外観がこんなに似ているというのに、
サスペンション形式も(欧州:トーションバー、北米:マクファーソン・ストラット)違うし、
前述の通りエンジンも違うし、車体パネルも実はまったく違う(笑)ので
互換性が無かったらしいのです。なんでだ(笑


クライスラーが当時傘下だったクライスラーヨーロッパのシムカに開発を導いてもらったのは、
まあ、ご想像どおりなのですが、
クライスラーには小型車、および小排気量エンジンを作るノウハウが少なかったためなのです。



で、このオリゾン。なのですが。

まずは欧州・フランス版(シムカ/タルボ・オリゾン=Simca/Talbot Horizon)。







これが欧州・英国版(クライスラー/タルボット・ホライズン=Chrysler/Talbot Horizon)。


すごい色だなあ



欧州版の内装。


やばいかっこいいぞ。PSAやルノーに見られないデザイン。ドキドキしてくる(変態)





なお、オリゾンはクライスラーヨーロッパがPSAに吸収されたあと、5速MTや
PSA各車に載せられて実績のあったプジョー製の1905ccディーゼルを追加するなど
バリエーションを拡充していったのですが、
プジョーはタルボブランドの廃止を決定、結果としてオリゾンは1985年に製造を中止されてしまいました。
なお、このクルマの後釜が、PSAグループ内的には、
プジョー309(タルボ・アリゾナとして設計された)なのですね。





で、いよいよこれが北米版。
ダッジ・オムニ/プリマス・ホライズン。

まあ見事なアメリカンテイストなんですけどもね(笑
なお、ダッジ・プリマスで初めてのFF車だったりします。


プリマス版。



これもプリマス版だな。




これはオムニか。しかしこの色遣い!カーデザインの学生時代に散々描いた色合いw


で、内装はごらんのとおり、イメージがまったく違う!色といい、ステアリング形状といい、
いかにもアメリカン!


ステアリングがアメ車だなあ!ダッシュボードは欧州版と基本、同じッぽい。



赤いビニールレザーとか、この内装すごすぎるよ...。




なお、クライスラーがシムカをPSAに売却した後も、これら北米版オリゾンは
欧州版よりも長く、1990年まで作られました。
クライスラーはこの小型FF車から得たノウハウを、のちのKカー、
そしてネオン(直接の後継者はこれになる)へとつないで行く事になります。
PSAにとっては価値のない車だったオリゾンなのですが、クライスラーにとっては
とても有益な車だったようです...。




.....で、実は....オムニといえば、これをベースにしたクーペ版、
オムニ024ってのがあるんですよ...(プリムス版はホライズンTC3という)。
いかにクライスラーが、この小型FF車のシャーシを活用していたかがわかります。





がーん
なんだこれー(涙




なんだか三菱のクルマっぽいんですが、実際、このクルマ、細々と日本に
なんと三菱から販売されていたらしい!
そういえばほかにもクライスラー318とか入れてたなあ三菱...
いろんな意味ですごいよ三菱...(汗







>>ちなみに、こんな地味なクルマなのですが、
当時では斬新なデザイン、フランス車らしい広い室内と快適な乗り心地や、
世界戦略車であるという意味を評価されて、
ホライズン/オリゾンは1979年のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを取っていたりするんですなあ。中身はしっかりしたいいクルマなのでしょうね。
そう、実際はかなり高い評価を得ていた車だったようなのです。


>>まあ...地味の極みであるあのルノー9(ヌフ)もこの賞貰ってるんですよね...。


>>やべえ、おらすっごくドキドキしてきたゾ(笑
「何に乗ってるんですか?」
「タルボ・オリゾンです」
「....え???」
って会話したーい!(爆


>>おまけ。
なんでも救急車にしなさんな(涙




コメント (13)
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