Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【ルノーな話】拾った画像でルノー7(シエテ)まつり。

2011-03-03 | ルノーな話。



ということで、今日の「まつり」は、ルノー7(シエテ)をお送りします。

ルノーの数字ネーミングモデルは、下から3(トロワ)、4(キャトル)、5(サンク)、
6(シス)、7(シエテ)、8(ユイット)、9(ヌフ)、10(ディス)、
11(オンズ)、12(ドゥーズ)、14(キャトルーズ)、15(ケンズ)、
16(セーズ)、17(ディセット)、18(ディズユイット)、19(ディズヌフ)、
20(ヴァン)、21(ヴァンテアン)、25(ヴァンサンク)、30(トラント)とありますが、
その中でも異端といえば、異端のモデルです。


で。これがルノー7(R7)...。



何が異端なのか、ということなのですが...。


外観は、うーん、どこかで見たような...
そう、よーく見ると、初代ルノー5(サンク、俗称縦サンク)のトランク付きサルーンなのです。


なお、前述の数字読みを見て「7」は、なぜフランス語よみの「セット」ではなく、
「シエテ」と読むのか?と気が付かれた方もおられるかと思います。

この「シエテ」というのは、スペイン語読みなんです。





では、なーんで「セット」ではないのか?
というのも、このクルマ、スペインのFASA-RENAULT(FASAルノー)で
1974年から1984年まで作られていた、いうならば「スペイン製のルノーサンク」なのです。


かんたんに言えばサンクのホイールベースを伸ばし、ハッチバックをふさぎトランクをくっつけた、
ie大好きな「後付けセダン」なのですね。



ぎゃーホイールベースながーい!萌えー!w



当時まだ発展途上だったスペインの自動車社会では、まだまだ「セダン」というカテゴリは
需要が多い(この傾向は、21世紀になったいまもって同じ)ためか、
そのままサンクを作らず、セダンを作ることにしたのでした。



後付けセダンなのに違和感のない、スバラシーデザイン。



この子の家のクルマなのかな。誇らしげな笑みがいいね!



ところで、本国のサンクはご存知の通り、デビュー当初は3ドアのみ。
5ドア版は1979年か1980年の登場ですので、
それよりも前...1974年に、リアドアをつけたサンクの4ドア・セダンが
スペインから生み出されていたというわけです。
しかもサンクの5ドアは、このシエテのドア設計をそのまま流用してます。


これが本家サンクの5ドア。たしかにドア形状は一緒。


懐かしや、おいらのポンコツちゃんだw



サンクの特徴でもあった愛らしい樹脂バンパーは、わざわざ(笑)メッキバンパーに
置き換えられていたりしてるのが特徴です。
ただ基本的に中身はサンクのまま。エンジンは当初1037cc、のちに1108ccになりますが、
本国サンクが積んだ1397ccユニットは最後まで載せなかったようです。
むろん、左右で違うホイールベースという設計も、引き継いでいました。




リアビュー。かわいい。でもなぜ日産のディーラーの前でw



FASAルノーは1951年から(2000年まで)ルノーをライセンス生産していた会社です。
このころのスペインは(まあいまでもその傾向はあるが)、
自社開発ではなくフィアット=セアト、ルノー=FASAルノーといった感じで
本国のクルマをアレンジして生産していました。



こういう「本国には無い」ルノーって結構あって、それを全部フォローしてたら
たいへんなのでここでは割愛しますが、
本国のハッチベースでセダン、で最近のものをちょっとだけ集めると、
まさしくサンク→シエテと同じく、
その後継であるクリオ(ルーテシア)をサルーン化したクルマがありまっす。


クリオ2ベース、「クリオ・シンボル」(~2008年)
仕向け地(ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーなど)では、「タリア」と呼ばれる。




ぶっといCピラーがかっこいい!



2008年、クリオ・シンボルは、単なる「シンボル」へ。外観は完全にオリジナルに。
でも中身はクリオ2のままだにょ。

このクルマも別称で「ルノー・タリア」という名前を持ちます。

なんかすごくデザインが日産ぽいなー(汗





このくるまティーダかサニーとかで売ってくれたら買うよ(涙

どっちもちなみにこのブログでも何回か出てくる、トルコの「オヤック・ルノー製」ですー。





>>う、シエテのうりもの!ぎゃー!欲しい。

>>ちなみにFASAルノーでは、アルピーヌA110も作ってました。
後期モデルではたしか5アルピーヌのエンジン積んでいたような。

>>話がそれるけどA110は他にもメキシコとかでも作っていて、NAVI誌のアオダンさんは
たしかメキシコ製A110を今でもお持ちとお聞きしてます。

>>おまけ。2005/2のエントリー、「小型車の街角」で使用した、
「日産マーチのカタログにルノーシエテがいる」のを思い出したので再掲しちゃいます。





コメント (18)
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