Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【てつどう】さよなら、京王6030系。

2009-10-01 | てつどう。

一部の方にはご存じのとおり、ieは神保町駅もよりの会社に勤務しております。

で、この神保町。
半蔵門線、三田線、新宿線と3つの地下鉄が出入りしているのですが、
その路線の先には、それぞれ「相互乗り入れ」先の鉄道があります。


相互乗り入れは、たとえば新宿線なら新宿から先、都心に路線を持たない京王線が
都営新宿線に乗り入れることによって利便性を増す、といったメリットがあって、
関西、関東問わず、数多くの地下鉄やJRがこの方法で都心部への運転を実現していますよね。


クルマのように自由に走り回れるわけにはいかない鉄道では、
乗り入れをする際には、乗り入れ相手の「規格(車両や線路の幅、保安装置など各種規格)」
に合わせる必要があります。

最近では「車体の規格が全然違う(ほんとに、全然)」のに、
相互乗り入れしちゃった阪神と近鉄のような漢らしいw乗り入れもありますが、
通常は相互乗り入れの場合、車体の長さ、ドアの数などは極力合わせるようになっています。


で、ここまでが前ふり(長いなあw)。





その京王線から都営新宿線の乗り入れには、専用の車両が使われていました。
専用にするのも理由があって、所有している車輛すべてに乗り入れ先の装備(とくに保安系)をさせると、
膨大なコストがかかってしまう。
なので、各社とも乗り入れには専用の車両を用意することが多いのです。

で。その京王線の乗り入れ専用車両だったのが、6030系。
正式には、6000系の30番台。






昭和50年代の相互乗り入れから使用されてきましたが、
今年(というか最近)、いよいよ老朽化によってすべてが運用から離脱しちゃいました。


長きにわたって、神保町に出入りしていたこの6030系、
後任の車両(9030系)に任を譲り、言うまでもなくこの写真のような風景を二度と作ることはありません。
銀色のアルミやステンレス車体ではない、普通鋼製に塗装、
という古きよき<昭和>時代の車両が、またひとつ、ひっそりと消えていきました。
ieにとっても長いこと神保町に縁がある人生(もう15年くらいになるかも)なので、
京王線直通といえば6030系、ではないという図式がなんだか不思議です。






>>こんな感じで、何気なく日常よく乗っている車両たちは、
どこの線においてでもこうして新旧の入れ替えを行っているわけで、
実は二度と会えなくなっていくものが多かったりするのです、というお話でした...。

>>なので、鉄道ファンは自らのカメラにその雄姿を納めるべく、自らの網膜に
その姿を焼き付けるべく、
自らの聴覚に音を記憶させ、嗅覚にはその車両特有の「にほひ」を植え付けるために、
日夜、車両たちを追いかけているのであります...。
コメント (6)
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