BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
読んだ本や見た映画、食べた料理、旅先、育児や日常のことなど、趣味をつらつら語ります

走ることについて語るときに僕の語ること

2007-12-18 23:43:53 | 読書感想文
私にとって村上春樹の本は当たりはずれがあって、いいときはすごくのめりこんじゃうんですけど、乗れないときはとことんつまらなく感じる時があって、だけど彼のエッセイはどれもこれも好きです。
なんというか読みやすいんです。
難しくなくさらさらしてる。
しかも今回は走る小説家としての「走る」ほうに重点が置かれてます。
違うエッセイを前に読んで村上春樹がボストンマラソンのことを書いてて、へぇ、、、この人マラソンを走るんだーなどと思ったのですが、
今回この本を読んでほんとに「走る」人だったのだなぁと感心しました。
ホノルルマラソンはお手の物、初めて走ったフルマラソンがマラソン発祥の地のギリシャなんて、、、なんだかすごいや。
NYCマラソンのことも書かれてて、私もNYCマラソンを目指してるので、彼の取り組み方とか練習方法とかすごく勉強になりました。
しかし私はまだまだ先ですね、、、、読んでてそう思いました。
走るときにどう考えるかということ。
実際フルマラソンなんてものは恐ろしく長い距離を一人一人が黙々と走る。孤独な戦いです。たしかにそんな時「あの人は何を考えてるんだろう?」なんて思う人もいるかもしれない。
しかし実際は何も考えてない人がほとんどだろうというのが私の意見。村上春樹も本の中で言ってますが、何も考えないということのために走ってるのかもしれないし、何も考えない自分、走ってることを考えてる自分を楽しむために走るのかもしれないって。実際しんどくてめちゃ辛くて、ああ、やめたい、止まりたい、ゴールはまだ先か?!なんて考えてる人がほとんどかもしれない。
そういえばシドニーオリンピックでQちゃんが「走ってて最高に楽しかった」とさわやかに言ってたのを思い出します。ただひとつのゴールに向かって無心に突き進む。。。それが楽しい、その時間が何より楽しい、なんていい会見だったのだろうと思いました。
村上春樹さんはこのほかに100kmのウルトラマラソン(サロマ湖)にトライアスロンまで挑戦してる。あくなき自分の挑戦心と好奇心にランナーズブルーを抱えて、どう折り合いをつけるか、、、見所です。