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ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

牛を殺し、鳥を殺し 次は何?

2011-02-12 | 日記風
全国各地で鳥インフルエンザに感染した野鳥やニワトリが見つかって大騒ぎになっている。養鶏業者は死活問題になりかねない。鳥インフルエンザに感染したニワトリが出た養鶏場の周囲何キロかのニワトリはもうすでに何十万羽と殺処分された。これからも殺されるニワトリはものすごい数になるだろう。殺されるニワトリには、本当に同情する。

 宮崎県は、牛や豚の口蹄疫騒ぎで畜産農家が大打撃を受けた後だけに、新燃岳の噴火も加わって、天罰が降ってきたように恐れおののいているのかもしれない。宮崎県の人たちにも、本当に同情するしかない。

 でも、あれだけの牛を殺しても、日本人の食卓にはまだまだ牛肉は溢れているように見える。まあ、半分以上は外国の肉なのだろうから、宮崎県の牛が全滅したところで、牛肉を食べる人には何の心配もないのかもしれないが。

 それでも、私にはどうも腑に落ちないことがある。あれらの牛や豚や鳥は、本当に殺されなければならなかったのだろうか。そして殺された彼らはなぜ埋めてしまわれたのだろうか。農水省や学者の言うように、口蹄疫や鳥インフルエンザに感染した動物を食べても人間の健康には何の心配もないというのなら、なぜ彼らを殺した後の肉をみんなで食べないのだろう。彼らは無駄死にではないか。

 と殺場へ運ばれる動物たちは、自分たちの運命をある程度知っているという研究がある。殺される順番を待っている豚の血糖値を測った研究によると、殺される順番が近づくにつれて、血糖値は異常に跳ね上がるという。彼らは自分たちが殺されることをよくわかっている。彼らの立場に自分を置いてみれば、彼らの気持ちもよく分かるだろう。私も昔住んでいた場所の近くの養豚場からトラックで出荷される豚の哀しそうな鳴き声が耳に残って辛かったことがある。いつもの鳴き声とは明らかに違う。運命を呪いながら、彼らは泣いているのだろう。

 野鳥のインフルエンザを防ぐすべはない。昔から鳥だってインフルエンザにかかることはあっただろう。でも野鳥がインフルエンザに感染して絶滅したという話は聞いたことがない。ではなぜニワトリは大量に死んでいくのか。それは簡単な理由だ。あの異常な詰め込み飼育が原因だ。身動きも出来ないような狭いケージでただ餌を食べ、卵を産み、生まなくなった鳥は殺されて肉にされる。そういう工場で製品を作るようなニワトリを生き物と認めない飼育方法が、鳥インフルエンザに感染したニワトリを大量に死なせることになる。野鳥の多くは、鳥インフルエンザに感染してもおそらく死なない。弱った鳥が一部死んでしまうだけで、ほとんどの野鳥は回復するのだろう。でも、ケージに詰め込まれて生き物として扱われていないニワトリたちは、全滅する。

 口蹄疫もきっと同じではないだろうか。不自然な生き方を強要された動物は、疫病で大量に死ぬ。人間も同じだ。爆発的な人口の増加で不自然な超過密で住んでいる都会では、インフルエンザに感染して死ぬ人が多くなる。そして難病が流行り、薬品抵抗性を持つ病原菌が進化してくる。この状態をどうすればいいかは、実は明らかだ。不自然な命の取り扱いを止めること。これしかない。過密な人口を支えるために、過密な飼育をする。それなら人口を減らす努力が必要だ。過密な人口をそのままにして、過密飼育や遠くの國からの輸入でごまかしては、結局のところ、すべてひずみが溜まるばかり。いつかはそれがカタルシスを引き起こす。

 肉はなるべく食べないようにしよう。私は卵も魚も食べる「ゆるベジ」だが、一応ベジタリアンだ。肉の消費はなるべく止めれば、もう少し日本の環境も良くなってくる。魚も最近はマグロなど大型魚を食べることはなるべく止めるようにしている。少しずつ本当のベジタリアン(ヴィーガン)へ近づく努力が必要なのだと感じている。

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