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戦争犯罪を反省できずに

2008-03-14 | 政治
国民を天皇主権国家に縛り付けるための治安維持法で敗戦後になってから有罪とされた人たちが名誉回復を求めた横浜事件再審裁判で、最高裁判所はとうとう無罪判決を言い渡すことなく、裁判所の戦争犯罪を隠蔽してしまった。日本の政府権力は、第二次世界大戦に突入した日本の侵略戦争について、いまだに何の反省もしていない。欧米ソによる極東裁判によって戦争犯罪人は断罪されたが、日本人自身の手では結局何も断罪しないままだ。裁判所も結局自分たちの犯罪を断罪し反省する機会を自らの手で葬った。日本の民主主義は一時的な流行でしかなかったということか。

 当時の裁判記録はGHQの戦犯訴追を恐れてすべて証拠隠滅してしまい、どのような理由で有罪とされたかも不明のままだ。そのうえ、横浜事件の被告たちを拷問で4人まで獄死させた特高(特別高等警察)の警察官たちは有罪とされたものの、サンフランシスコ講和条約の特赦で一日も服役しないで釈放されている。徹底的な拷問で多くの無辜の人たちが獄につながれ、無念の日時を過ごしたことを考えると権力の犯罪は、許されるものではない。きちんと裁判所が自らの誤りを認めるべきではなかったか。

 最近顕在化してきた冤罪の数々。検察と裁判官の癒着が有罪率99.9%という恥ずべき記録を残している。そのために警察・検察はいい加減な取り調べで送検・起訴しても、裁判所が有罪にしてくれると信じている。そして冤罪は後を絶たない。いつあなたが警察に逮捕されるかわからない。何もしていなくても、警察が罪を考えてくれる。「それでも私はやっていない・・・」と言っても裁判所は被告の言うことはまともに聞いてくれない。被告の言うことは「信頼するに足りない」と判断し、検察の言うことは「十分信頼できる」のだ。

 そんな中で裁判員制度が始まろうとしている。裁判所のおかしな判決を市民の力で是正できるチャンスだと思う人もいるかもしれないが、大部分の市民は裁判官の判断誘導におそらくそのまま流されると思った方がいい。おそろしい時代が来る。
 
福岡は雨だが、気温は高い。北海道なら真夏だ。

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