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ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

秋が来て、一年経った

2009-09-22 | 花と自然


今朝、窓から流れてくる涼風に乗って、かすかに金木犀の香りがした。おや、もう金木犀の花が咲き始めたのかなと思って、あらためて秋の訪れを思った。昨日まではまったく金木犀の花が咲いているのを見かけることはなかったから、この香りはひょっとするとどこかのトイレに置いた消臭剤の香料かもしれないとも思った。

 9時過ぎに、バス停に行く途中の家の庭から金木犀の香りがしてきた。よく見るとわずかではあるが、金木犀の花が咲き始めている。花の数はわずかのようだが、あの強い香りはもうすでに花の盛りがすぐそこに近づいていることを教えてくれる。わずか一日の違いで、秋が確実に来ていることを鼻の中まで実感させてくれた。そういえば毎年この時期に、突然のように金木犀の香りが始まる。

 午後、曇り空の中を帰る途中の銀閣寺のそばの哲学の道には、曼珠沙華が見事な花を咲かせている。そういえばもう彼岸なのだ。暑さ寒さも彼岸までというが、昨日は暑かった。30℃を超えて真夏がよみがえったようだったが、今日はひんやりしている。今年は彼岸までに夏の暑さは終わったのかもしれない。京都の夏の暑さには閉口していたから、言い伝え通り夏の暑さが終わってくれるとしたら、こんなうれしいことはない。疏水沿いの桜の並木は、一足早く枝の葉が紅葉を始めている。桜はまもなく葉を落とし、一足早く翌年の春の花盛りの支度に眠りにつく。

 哲学の道から琵琶湖疏水の流れに沿って歩くと、ところどころ曼珠沙華の真っ赤な塊りが見られる。昨年も見つけたのだが、哲学の道沿いには、数カ所見事な白い曼珠沙華が咲いている。赤と白の対照的な色の塊りが、見事なコントラストになって、風景を彩っている。曼珠沙華はわずか一週間の花の命という。一年前に京へ来たときにこの紅白の曼珠沙華を見たと言うことは、ちょうどあれから一年経ったということだ。長いようで短い、いや短いようで長い、いろんなことが起こった一年だった。




 京都の2年目が始まる。さっそく秋の紅葉の狂想曲が再び迫ってくる。今年はどこでどんな紅葉を見ることになるだろうか。楽しみでもあり、怖くもある。