あすなろ経絡指圧療院 鳳本通商店街

指圧とわかりやすい東洋医学の話

今日は、できれば専門家向けに?

2012-03-03 14:55:50 | Weblog
 あすなろ経絡指圧~電話:072-271-6551。
〒593-8324
大阪府堺市西区鳳(おおとり)東町1丁52

最新の東洋医学の話題も含めたあすなろニュースレター』は
現在アマチュアミュージシャンを募集していることなどほか。
あすなろ経絡指圧のチラシとともにドアポケットから、ご自由にお取りください。


継続でじっくりと治したい方は短い時間の治療をお勧めします。
ゆっくりやりましょや。
{明日のために今日経絡指圧}


アクセスはおなかいっぱい~
おおとり、福・福寄席などの各種イベントは-
http://blog.goo.ne.jp/hondoori_2005



諸君オッス!ちょっと温かくなったようやなあ?
人気ブロガーは ほんまにつらいのうの-
:【夕暮れの湖は好評!ユーチューブでだいすぎと書いてね。】



   ≪東洋哲学と医学から見た人間≫



「鍼灸や指圧」の話に入ってますが
“弁証と治療”というお話です。


   8. 違った視点で病気を診る

東洋医学の診察法から診断、治療に至るまでの
現代医学的発想にはまったくない
独特なプロセスを辿る弁証論治(べんしょうろんじ)のお話です。
経絡治療とは少し違う“奇経八脈弁証”というところです。

次の項目に移らないといけないんですがまあまあよろしいがな。
本日もちょっと横道に外れます。

実は私はあるメーリングリストへ懐かしいものを投稿しました。
現代医学と東洋医学との狭間で
頭を切り替えられなかったまだ若いころ
一つの書物のある部分に遭遇します。
それが 黄帝内経素問 霊蘭秘典論篇(れいらんひてんろんへん)という物です。

これは医学好きな、けったいな黄帝というオッサンと
家来の天才的な医者である岐伯先生との問答型式で書かれているものですが
東洋医学は実に難解な物です。

ですが医書によりましては比ゆで書いている面白い部分がありまして
私自身、この項目で目から鱗という思いで
その後東洋医学が理解できたというものです。
それが 黄帝内経素問 霊蘭秘典論篇(れいらんひてんろんへん)
というものでした。

この黄帝内経の詳細は今回は省きますが
いずれにしましてもいつごろ作られたかということが
実ははっきりと分かっていません。
おそらくはBC280年ぐらいのころの
戦国 時代だろうと言われています。

東洋医学でも西洋医学でも重視されるのが内臓に関するところですが
その部分が実に鮮やかな比ゆ評言で書かれています。

ではその霊蘭秘典論篇で何が書かれているのか?
内臓のことが大事と書きましたが西洋医学の五臓六腑ではなく
東洋医学における六藏六腑という概念が
官庁のそれぞれトップになぞらえて
その働き(生理)が書かれているんですな。
これはすごいですし本当によく分かります。

当事私は柴崎保三著・鍼灸医学大系は使っていませんでしたが
今回はこれから引用します。

(訓読)
黄帝問うて曰く「願わくば
聞かん、十二藏の相使、貴賤はいかん」と。
 岐伯對えて曰く「悉(シツ)なるかな問や。請う遂に之を言わん。
心は君主の官なり。神明(杉本注釈~
精神と考えます)これより出づ。
肺は相傅の官。治節これより出ず。
肝は將軍の官。謀慮これより出づ。
膽は中正の官。決斷これより出づ。
中は臣使の官。喜樂これより出づ。
脾胃は倉廩の官。五味これより出づ。
大腸は傳道の官。變化これより出づ。
小腸は受盛の官。化物これより出づ。
腎は作強の官。技巧これより出づ。
三焦は決 の官。水道これより出づ。
膀胱は州都の官。
津液ここに藏し氣化するときは則ち能く出づ。
以上引用。

ここからはそのMLへ投稿した私の文章を引用します-

どうだ・なかなか面白いであろう?
何々?
「べええつううにいい」
じゃあいつものように吾人は、テレビと、メールと
蜜柑の日々を死ぬまで過ごしたまえ。

もう少し続けるがたとえば
心臓と肺との関係。
「心は君主の官」とある。
つまり国であれば君主である。
心臓は炎にもたとえられる。
次の肺は「肺は相傅の官」と言っている。
(資料によっては相伝の官ともあるが)。

これは何を意味しているかというと
国の親分は炎を燃やして体中に血液を回す仕事をしている。
みなの幸せを心から祈りますということ。
つまり部下たちと国民を養っているのだが
親分とて人の子。
やはりだ誰かに助けてもらわないといけない。
それが肺という信頼のおける部下なのである。
「肺は相傅の官」というのがここ。

以前関連メールで誰かが宗気という気の種類の一つである
キーワードを書いていたがこれだ。
つまり肺は鞴(ふいご)のような働きと考えればよろしい。

若い吾人はご存じないかもと思うが
昔鍛治屋さんという職業があった。
鉄を鍛えたり加工する仕事であるが
そのときに火を使う。
その火が消えないために空気を送り込むのだが
肺は鞴であり、心臓は炎と考えられたい。
以上引用です。

私がすごいなと思ったのは大昔にこれだけの臓腑論が書かれていたこと。
+その性質(心の働きをも含む)も含めた独特の概念が成立していることです。
治療家であればここから病理が
ある程度推察もできるようにもなりますよね。
【次回も続けます】