肩の凝らないスローライフ

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検査の人がやってきた

2013-09-17 15:27:27 | 銀行員時代
TBSテレビ日曜劇場『半沢直樹』

3年しか働いてなかった銀行員時代を思い出しつつ
毎週楽しんで見ている。

オンタイムで見られない時のために、録画もしている。


目下のところ、「金融庁検査」が入って
半沢直樹さんと周りの行員たちが必死に対応し、
この間の日曜日は何とか乗り切ったところだった。

私が勤めていた支店でも
省庁からの「外部検査」が入ることもあった。
が、それとは別に、
数年に一度行われる「内部検査」というものがあった。

支店で不正が行われていないかどうか、
銀行本部の検査部から支店長上がりのお偉い様たちがやってきて
徹底的に調べ上げるのだ。

「検査」というからには抜き打ちで行われるのが基本であるが、
どういうわけか、「検査が来る」「検査が来るらしい」という情報は
数ヶ月前、こっそり支店の上役たちに知らされることになっていた。

で、その一報が届くやいなや、
行員たちは普段の業務が終わった後に
書類という書類を引っ張り出してきて
不備がないかどうか目を通す。

中でも大変だったのが「印鑑押し忘れ」がないかのチェックだった。

口座開設の際お客様からいただく印鑑紙、
証書貸付の金銭消費貸借契約書、
押してあるべきところに印鑑がない!
これはもう、重大なペナルティ。

お客様の印鑑をもらいに、
営業員が夜でも飛んでいったのを
目撃したことがある。

ドラマの中で半沢が
「やばい書類」を家に持って帰るシーンがあったが、
ありましたねーそういうの。
「絶対に見られてはいけない書類」
というのはやはり現実にも存在し、
普段は金庫の奥にしまわれていた。

だが内部検査でやってくる検査官は、
毎月どこかの支店で検査してるスペシャリスト。
そういうやばい書類があるのは想定済みで、
金庫の中も洗いざらい調べ上げる。
なので、バレたらマズイ書類は絶対に隠さねばならない。

半沢は妻にそれを預け、その後地下倉庫に隠したが、
うちの部署の上司は私たち女子行員にそれを預けた。
「悪いけど、検査の期間中これ持っててくれる?」
と言われて、さて困った。
机の中では検査員に開けられるし、
かと言ってそんな大切なもの家に持ち帰るわけに行かない。

仕方なく1週間の間交代で女子ロッカーに隠し持っていたが、
さすがに検査官は女子更衣室にまでは入ってこなかった。


さて、内部検査当日。
検査員たちは支店長と挨拶を交わした後、会議室に陣取る。

会議室には行員が一人待機していて、
「あれ持ってきて。」
「これ持って来て。」
と、検査員が指示する度に書類を持ってくる。

検査に備えてあれほどチェックしたはずなのに、
不備は見つかるもので、
お傍係の行員は付箋をつけられた書類を
会議室からいくつも運び出していた。


お昼の休憩時間、
秘書さんからお茶出しのヘルプに呼ばれた私は給湯室に入った。
するとそこには、見慣れぬ高級仕出し弁当が積んであった。

検査員さんたちはこんなにいいもんを食べているんか~!

翌日のお弁当はうな重だった。

毎日毎日、おいしそうなお弁当

一週間日替わりで高級弁当を堪能した検査官達は
最終日の夜料亭での接待を受け、
お土産をもらって帰っていったのだった。


ところで、ドラマを見ている時メーカー勤務の夫
「うちの会社じゃこんなんありえないよー!」
と仰け反って笑うのが、

廊下で重役とすれ違う時
さっと脇に避けて頭を下げるシーン。



「でもこれ、普通じゃない?どこの会社でもそうでしょ。」

廊下に限らず、銀行の通用口で支店長と鉢合わせたら
お先にどうぞって自分は後から入ったし、
エレベーターでも後方に立ってたし。

あなたの会社はそうじゃないの?
なにそれ、その自由な雰囲気。
それにしては勤務時間長いし、
休日も出勤するし、
ブラックとは言えないまでもグレーな企業だわね。

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