嫌がる愛犬

愛犬は散髪が嫌いです。
ハサミを見るだけで、逃げてしまうのです。
しかし、今日は逃がしません。
動物病院で爪切りをしてもらうことにしていました。

毛が飛び散らないように、布を台に敷いて、その上に愛犬を置き、ちょきちょき毛を切っていきます。
愛犬もいろいろ考えているに違いないのですが、防御の姿勢が半端ないのです。
でも、容赦はしません。
今日を逃すと、また同じことを繰り返さないといけないからです。

それなりに散髪をした後、自転車の前かごに乗せて、病院に一目散に駆け込むことになります。
「混んでいるだろうなぁ。」と、思いきや、患者が一匹もいないのです。
閑散とした病院です。
診察カードを渡すと、すぐに名前を呼ばれ、診察室に。
「爪、伸びてますねぇ。床を歩き時、カシャカシャ音がするでしょう。」と、医者に言われ、「そうなんです。」と、答えるのみ。
プチンプチンと爪を切っていくお医者様なんです。

診察室を出ても、人っ子一人いません。
きっと、まだコロナの影響が押し寄せているのでしょう。
多分、5月くらいに行くと、ものすごく込み合っている時期なんです。
それは、フィラリアと、狂犬病の注射の時期。
まあ、その時期を外して行ったものだから、結構空いていたのです。

家に帰った愛犬は、床をすべるように歩きます。
もうカシャカシャ爪の音はしません。
また2か月後、病院に行く予定です。
邪魔くさいけど、愛犬のため。
当分は、ハサミを見せないように生活します。