お好み焼き

ある日の朝、テレビを見ていたら、「今日の占いランキング」というのをやっていました。
１２個ある星座をランキング状にして、なんか優劣を競っているかのようでした。
私は、「まあ、自分の星座が上位にあればいいなぁ。」程度で見ています。

その日の最下位は、「うお座」でした。
それは、うちの母の星座です。
いろいろ無下に書かれていて、ラッキーアイテムは「お好み焼き」でした。
「まあ、１位もあれば１２位もある。」と、思えばそれで済むことなんですが、母はそのことが嫌みたいでした。

一日が済み夕飯時、母は一生懸命キャベツを刻んでいました。
そのうち、とろろ芋も擦って、夕飯になりました。
その日は、ラッキーアイテムの「お好み焼き」でした。
私は、もう朝のことは、すっかり忘れていたのを、お好み焼きで思い出しました。
母は、相当嫌だったのかも・・・。と、思い出されます。

懸命に焼くお好み焼きは、少し水っぽかったのですが、まあまあの味でした。
しかし、占いをランキングにするのは、止して欲しい。と思うのです。
１位だと気分はいいのですが、やっぱり、ランキングには最下位があるのです。
私みたいに、その場で忘れてしまう良からぬ奴もいれば、いつもまでも引きずる人もいるのです。
１２位だった母は、最悪の一日を過ごしたかといえば、いつもどおりの一日です。
ただ、その日は、メニューを考えずに済んだだけの普通の日だったかもしれません。