アラヤを設立してからまだ二年も経たないのに、ドイツに子会社を設立するという今考えれば無謀なことをしました。
設立後、現地でも数人の日本人を雇用し、それなりの規模で経営していたのですが、現地の責任者として送り出した人も若かったこともあり、経営に問題が起こりつつありました。
その対処策として責任者を帰国させることにしたのですが、代わりにドイツに行かせる人物が社内にいないことから、急遽、他の会社に勤務していた長女にドイツ行きをお願いすることにしました。
ドイツの状況が良くなるか悪くなるかは分かりませんでしたので、金銭的なものも含め身内でなければ対処出来ないと考えたからです。
あれから十年をとうに過ぎて、長女は永久ビザを取りドイツに定着しており、日本に帰る気配すらありません。
もう私の範囲とはまったく違う地図の上で活動をしていますので、見守るだけだと達観しています。