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■ 鎌倉のお正月限定御朱印 & 霊場御朱印の最新状況

お正月に鎌倉に初詣に行かれる方も多いのでは。
そこで、今回は鎌倉でお正月に限定的にいただける御朱印と、知る人ぞ知る御朱印、そして鎌倉関連の霊場の最新状況についてまとめてみました。

【市内の交通状況】
鎌倉市内は下記期間に大規模な車両乗り入れ規制がかけられます。
・大晦日12/31の23:00~元旦1/1の17:00
・1/2、1/3の9:00~17:00

よって、正月三が日の鎌倉への車でのアクセスは原則できません。
鉄道でのアクセスをおすすめしますが、どうしても車で行きたい場合は、東京方面からだとおそらく逗子駅前のコインパーキング(数はかなりある)に停めて、横須賀線で逗子から鎌倉まで1駅乗ってのアクセスとなります。
交通規制情報(鎌倉観光公式ガイド) 

【お正月限定の御朱印、知る人ぞ知る御朱印】
お正月限定の御朱印は下記1.2のふたつが有名です。
(他にもあるかも。また、御朱印図柄や印判が変わるなどのケースはたくさんあるようです。)


1.(西御門(にしみかど)/大蔵)白旗神社
鎌倉市西御門2ー1
御祭神:源頼朝公

原則正月三が日のみの書置授与です。授与所は拝殿向かって右手前の授与所。
たしか15時くらいまでだったと思うので、早めの参拝をおすすめします。
(なお、令和6年正月の授与についてはWebで確認できていません。)

源頼朝公の墳墓堂「法華堂」ともふかい関わりをもち、頼朝公を御祭神とする歴史の香り高い神社で、「勝運の神様」として知られています。
関連記事「鎌倉市の御朱印-5 (A.朝夷奈口)」

 
【写真 上(左)】 社頭(正月)
【写真 下(右)】 御朱印


2.(鶴岡八幡宮末社)白旗神社
神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1
御祭神:源頼朝公・源実朝公

公式Web(PDF)によると、令和6年正月も授与される模様です。

「数量限定三社一組正月特別朱印」は鶴岡八幡宮・旗上辨戝天社・白旗神社の3社の御朱印がセットになったもので、白旗神社の御朱印は正月限定となります。
正月三が日の授与と思われ、公式Webには「※数に限りがございます。」とあり、授与の可否はそのときの授与状況によりますので、2日、3日の参拝で拝受できるかはわかりません。
また、1日あたりの授与数が決まっている可能性もあるので、元旦のなるべく早い時間の参拝をおすすめします。

境内東側に御鎮座。
源頼朝公・実朝公をお祀りし、学業成就・勝負運の御神徳あらたかとされます。

 
【写真 上(左)】 拝殿
【写真 下(右)】 御朱印


3.由比若宮(元八幡)
鎌倉観光公式ガイド
鎌倉市材木座1-7
御祭神:応神天皇・比売神・神功皇后

こちらは正月限定授与ではありませんが、ご不在が多く授与日がかなり限られている模様なのでご紹介します。
(なお、令和6年正月の授与についてはWebで確認できていませんが、可能性は高いのでは。)

康平六年(1063年)、源頼義公が前九年の役で奥州を鎮定され京に帰る帰途、鎌倉に立ち寄られこの地に源氏の守り神である京の石清水八幡宮の御祭神を勧請されて創祀と伝わります。
後に源頼朝公が現在の鶴岡八幡宮の地(小林郷北山)に社殿を遷してからは、「元八幡」とも呼ばれるようになりました。
鶴岡八幡宮境内には、由比若宮(元八幡)遥拝所があります。

 
【写真 上(左)】 由比若宮遙拝所(鶴岡八幡宮境内)
【写真 下(右)】 由比若宮の拝殿


■ 御朱印

関連記事「■「鎌倉殿の13人」と御朱印-1」


4.甘縄神明宮
鎌倉市長谷1-12-1
御祭神:天照大御神

こちらは正月限定ではありませんが、御朱印については意外に知られていないようなので御紹介します。
長谷の観光地近くに御鎮座ですが、やや奥まっているので参拝者は少なく御朱印もいただけそうな感じがありません。
しかし、参拝後、大町の八雲神社にて申告すると御朱印を授与いただけます。

和銅三年(710年)行基菩薩の草創、染谷太郎太夫時忠の創建と伝わり、鎌倉最古のお社ともいわれます。
永保元年(1081年)源義家公が社殿を再建、以降も源頼朝公、政子の方、源実朝公などの崇敬が篤かったと伝わります。
また、源頼義公が相模守として下向の折に当宮に祈願し、八幡太郎義家公が生まれたとも伝えられ、源氏とつよい所縁をもちます。

社殿がある場所は有力御家人・安達盛長の屋敷跡とされています。

 
【写真 上(左)】 甘縄神明宮
【写真 下(右)】 御朱印

関連記事「■「鎌倉殿の13人」と御朱印-1」


5.(浄明寺)熊野神社
鎌倉市浄明寺3-8-55
御祭神:天宇須女命、伊弉諾命、伊弉册命

浄妙寺の西北に御鎮座の熊野神社。
森閑とした山中に御鎮座で、御朱印もいただけそうな感じがありません。
しかし、こちらも参拝後、大町の八雲神社にて申告すると御朱印を授与いただけます。

朝比奈切通しそばにも熊野神社がありますがこちらは横浜市金沢区の所在で、当社とは別のお社です。

境内由来書などになると、応永年間(1394-1427年)および永正年間(1504-1520年)に社殿を再建したと伝えられ、明治6年、国より正式に浄明寺地区の鎮守として公認されています。

 
【写真 上(左)】 (浄明寺)熊野神社
【写真 下(右)】 御朱印

関連記事「■ 鎌倉市の御朱印-3 (A.朝夷奈口)」


6.巌窟堂 岩谷不動尊
鎌倉市雪ノ下2-2-21
宗派不明
御本尊:不動明王

こちらは鎌倉の御朱印ガイドなどにもなかなか載っていない知る人ぞ知る御朱印で、正月限定ではありません。
ただし、雪ノ下の不動茶屋の営業日・営業時間内にしかいただけません。(正月の営業予定については不明。)

弘法大師の御作と伝わる由緒正しいお不動様で、頼朝公が伊豆の日金山から勧請した日金地蔵尊(日金山松源寺)のとなりにあったという歴史の香り高いところです。

 
【写真 上(左)】 参道
【写真 下(右)】 御朱印

関連記事「■ 鎌倉市の御朱印-5 (A.朝夷奈口)」


7.禅居院
鎌倉市山ノ内1534
臨済宗建長寺派
御本尊:聖観世音菩薩

建長寺の塔頭寺院で原則一般拝観不可ですが、令和5年5月15日より鎌倉十三佛霊場第8番札所となられ、鎌倉十三佛の巡拝者のみ限定で入山でき御朱印も拝受できるようになりました。
ただし、鎌倉十三佛霊場事務局ではオリジナル(専用)御朱印帳での集印を推奨されている模様で、汎用御朱印帳のみで入山が認められるかは不明です。
なお、入山に当たっては決まり事がありますのでご留意ください。

建長寺22世で鎌倉五山の浄智寺、円覚寺、京都五山の建仁寺、また五山の上位とされる南禅寺の住職を勅命により歴任された清拙正澄(大鑑禅師)の塔所寺院です。

 
【写真 上(左)】 禅居院
【写真 下(右)】 御朱印


8.多宝谷山 妙傳寺
鎌倉市扇ガ谷2-21-3
日蓮宗

御首題授与についてはながらく不明でしたが、先日拝受できました。
原則無住のようですが、定期的に御住職がこられるので、タイミングが合えば御首題を拝受できます。
ただし、御首題帳の用意がベターかと。
(正月の授与については不明です。→ 参考Web

承応元年(1652年)、水戸藩主徳川頼房公が祈願所として現在の東京都文京区白山に創建した寺院が前身。
昭和20年(1945年)の東京大空襲で伽藍を焼失し、昭和49年(1974年)現在地へ移転した、鎌倉では比較的あたらしい寺院です。
なお、この地は弘長二年(1262年)忍性が開山した泉ヶ谷多宝寺の跡ともいわれます。

 
【写真 上(左)】 妙傳寺
【写真 下(右)】 御首題


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■ 鎌倉関連の霊場御朱印の最新情報について

鎌倉にはいくつかの霊場があります。
そのうち、とくに御朱印関係の最新情報(令和5年12月初旬時点)をご紹介してみます。

1.鎌倉五山
こちらは霊場ではありませんが、とりあげてみます。
「五山」とは、南宋の寧宗のころにインドの五精舎十塔所にならって創設された寺格制度で、鎌倉にある五つの禅宗の寺院、建長寺、圓覚寺、壽福寺、浄智寺、浄妙寺をいいます。

「鎌倉五山」は鎌倉観光公式ガイドWebでも紹介され、「鎌倉の御朱印入門コース」とする御朱印ガイドもあります。
しかし、現時点(令和5年12月時点)で、この「鎌倉五山」の御朱印が揃わない可能性があります。

その理由は、第三位の壽福寺の御朱印を拝受できない可能性があるからです。
壽福寺の御朱印については、従前から拝受難易度の高さで知られていました。
ただし、「鎌倉五山」(御本尊)の御朱印については、比較的すんなりとお出しいただけた記憶があります。

ある時期から御朱印の授与自体を休止されているという情報があるものの、書置ながら拝受できるというWeb情報(リンク不可)もあり、実際、Web上でも新型コロナ禍以降の書置御朱印がいくつかUPされています。

 
【写真 上(左)】 壽福寺参道
【写真 下(右)】 御朱印休止中の掲示

しかし、先日(令和5年12月初旬)の参拝時には「御朱印休止中」の掲示が出ており御朱印は授与されていませんでした。

どうにも腑に落ちなかったので、鎌倉市観光協会に電話で尋ねてみました。
・壽福寺の御朱印は目下原則授与休止中となっているようだが、たまに授与所前で書置のものが授与されている場合があると聞く。
・複数の霊場札所を兼ねられているので、巡拝者の方から複数の問合せをいただいている。
・観光協会からも何度かお寺様に問合せしているが、電話がほとんど通じず状況がわからずに苦慮している。
・札所について、鎌倉十三佛については本年(令和5年)5月15日より第4番札所が壽福寺から報国寺に変更となっているが、他の霊場の札所変更の動きについては聞いていない。
・札所変更については関連の寺院様等でお決めになることなので、観光協会から働きかけることはできない。

回答された方の物腰ははなはだ恐縮モードで、それ以上問い詰めることもできず(笑)、お礼を述べて電話を切りました。

このやりとりは当山の山門前でしたのですが、その間にも「御朱印休止中」の掲示をみて、残念そうに引き返す方がおられました。
(まぁ、ふつうの人は(笑)観光協会まで電話して状況確認まではしないと思う。)

じっさい、鎌倉観光公式ガイドWebにも「しばらくの間、御朱印はお休みいたします​※お電話によるお問い合わせはご遠慮ください」との記載があります。
現況からすると、このようにしか書き様がないかと思います。


【写真 上(左)】 第一位 建長寺の御朱印
【写真 下(右)】 第一位 建長寺の扁額


【写真 上(左)】 第二位 圓覚寺の御朱印
【写真 下(右)】 第三位 壽福寺の御朱印


【写真 上(左)】 第四位 浄智寺の御朱印
【写真 下(右)】 第五位 浄妙寺の御朱印


2.鎌倉三十三観音霊場
鎌倉の名刹が参画される観音霊場で、新型コロナ禍では授与休止の札所もありましたが、現況、書置御朱印であればほとんど授与されている模様です。
ただし、こちらでも第24番札所の壽福寺が上記の状況でネックとなります。

 
【写真 上(左)】 鎌倉三十三観音霊場第24番・壽福寺の御朱印
【写真 下(右)】 同 第33番・結願の御朱印(円覚寺佛日庵)

結願については事情をお話しすれば結願所で結願印をいただけるかもしれませんが、現況、御朱印コンプリートは難しいかもしれません。


3.鎌倉二十四地蔵霊場
鎌倉の名刹が参画される地蔵霊場で、新型コロナ禍では授与休止の札所もありましたが、現況、書置御朱印であればほとんど授与されている模様です。
ただし、こちらでも第18番札所の壽福寺が上記の状況でネックとなります。

 
【写真 上(左)】 鎌倉二十四地蔵霊場第18番・壽福寺の御朱印
【写真 下(右)】 同 第24番・結願の御朱印(安養院)

こちらも観音霊場と同様で、御朱印コンプリートは難しいかもしれません。


4.鎌倉十三佛霊場
最近、霊場活動を活発化されている鎌倉の十三佛霊場で、令和5年5月15日より札所が以下のように変更となっています。
第4番札所(普賢菩薩) 壽福寺 → 報国寺
第8番札所(観世音菩薩) 報国寺 → 禅居院
現時点ではすべての札所で御朱印拝受できるので、御朱印コンプリート可能です。

 
【写真 上(左)】 鎌倉十三佛霊場旧第4番・壽福寺の御朱印
【写真 下(右)】 同 第13番・結願寺の御朱印(星井寺)


5.相州二十一ヶ所霊場
知る人ぞ知る?、鎌倉の弘法大師霊場です。
もともと御朱印難易度が高い霊場ですが、メジャー寺院の札所では申告すれば(御朱印見本にはほぼ掲載されていない)おおむね拝受できます。
ただし、こちらでも第7番札所の壽福寺が上記の状況でネックとなります。

「書置あり」のWeb情報(リンク不可)でも、こちらの御朱印は授与されていないとの由。
また、第20番札所の感応院(藤沢市大鋸)もご不在気味で、郵送対応も不可なので、この霊場の御朱印コンプリートは現況かなり困難かもしれません。

 
【写真 上(左)】 相州二十一ヶ所霊場第7番・壽福寺の御朱印
【写真 下(右)】】 同 第21番・結願寺の御朱印(荘厳寺)


6.東国花の寺百ヶ寺霊場
「鎌倉」のエリアカテゴリーを置いているほど鎌倉の札所が多い霊場です。
令和3年5月17日に東慶寺(鎌倉第10番/通番99番)が退会となっており、現況この霊場の御朱印はいただけません。(鎌倉第10番は現在欠番。)

また、令和4年7月末時点の公式リーフレットでは鎌倉第6番(英勝寺)は「欠番」となっていますが、先日(令和5年12月初旬)参拝時には御朱印を拝受でき、公式Webでも鎌倉第6番は英勝寺となっています。


■ 令和4年7月末時点の公式リーフレット


■ 東慶寺(鎌倉旧第10番/通番旧99番)の御朱印

 
【写真 上(左)】 鎌倉第6番・英勝寺の御朱印
【写真 下(右)】 鎌倉の部結願第11番・圓覚寺の御朱印


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なお、鎌倉の霊場(札所)は発願印の授与に厳格で、まっさらの御朱印の1頁目か、専用納経帳を購入しない限り授与いただけません。

 
【写真 上(左)】 鎌倉三十三観音霊場 発願の御朱印(杉本寺)
【写真 下(右)】 鎌倉二十四地蔵霊場 発願の御朱印(宝戒寺)

 
【写真 上(左)】 相州二十一ヶ所霊場 発願の御朱印(宝戒寺)
【写真 下(右)】 鎌倉十三佛霊場 発願の御朱印(明王院)


【関連記事】
鎌倉市の御朱印-1 (導入編&全記事のリスト)



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