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■ 戸倉上山田温泉 「湯の華銭湯 瑞祥 上山田本館」

 

戸倉上山田温泉 「湯の華銭湯 瑞祥 上山田本館」
住 所 :長野県千曲市上山田温泉2-18-8 (旧 更級郡上山田町)
電 話 :026-275-4321
時 間 :9:00~25:00(土日祝 6:00~) / 第3火休
料 金 :650円(朝風呂料金500円あり(6:00~8:00))
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (るるぶ.com)
紹介ページ (じゃらんnet)
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

戸倉上山田温泉にある人気の温泉銭湯。
戸倉上山田温泉は好きなお湯で、ここ数年で4回ほど泊まっていますが、なぜかここは未湯のまま残っていました。

和風づくりの立派な建物。Pもそれなりにありますが、満車にちかくかなりの人気施設のようです。
巨大な錦鯉の泳ぐ小川を渡ってのアプローチ。
玄関脇の飲泉所からは甘いイオウ臭が立ち上り、はやくも期待が高まります。

 
【写真 上(左)】 夜の外観
【写真 下(右)】 飲泉所

入ると中央がロビー兼休憩所。右手が食事処。
番台方式で、食事だけなら入湯料不要のシステムです。(自販機で入湯チケット購入)
外観からして高級路線かと思いきや館内は意外にベタ。それだけに地元に密着したにぎわいが感じられます。
食事処は価格のわりに味がよく、ここも人気です。

右手が女湯、左が男湯でおそらく固定制と思われます。
脱衣所はプールロッカータイプでやや狭めですが、機能的なつくり。

内湯ゾーンのとびらを空けるといきなりの巨大内湯とただようイオウ臭にびっくり。
内湯は三波石系の銘石を配したもので数十人はOK。
壁面をおおう銘石群と格子型のコンクリ打ち放し(タイルかも?)の天井が不思議なコントラスト。
湯気のこもった場内に桶やシャワーをつかう音がこだまし、銭湯らしい活気ある雰囲気。
内湯ゾーンには、サウナと水風呂と機能浴槽(たぶん真湯)もあります。

露天は和風庭園の開放感あるもの。
左から時計まわりに、メイン露天(石組鉄平石造16人位、ふかめ)、壺水風呂×1、ささら湯(寝ころび湯)、壺湯×2(信楽焼の陶器風呂)に大ぶりな寝湯。
建物に囲まれ展望はきかないものの風が通り、ベンチがたくさん置かれてムダのない構成。

カラン18、シャワー・シャンプー・ドライヤー(3分20円)あり。
日曜19時で20人以上とけっこうな入り。

ここは上山田温泉系統と戸倉温泉系統のふたつの源泉、内湯で千曲温泉、露天で城山温泉を混合せずにつかっています。
HPには「戸倉温泉と上山田温泉、湯量豊富な二つの源泉に恵まれた純天然温泉は、それぞれに趣が違う湯船でゆったりお楽しみ頂けます。」とあるのでどちらかが戸倉温泉系なのだと思いますが、はっきりしません。
(千曲温泉は千曲温泉(株)、城山温泉は上山田温泉(株)からの給湯で、どちらも上山田温泉系のように思える。)

なお、戸倉(とぐら)温泉と上山田温泉はもともとは別個の温泉地で、埴科郡戸倉町内を戸倉温泉、更級郡上山田町内を上山田温泉と称していたとみられます。
この2町は2003年(平成15年)9 月1日更埴市とともに合併して千曲市となっていますが、それ以前から「戸倉・上山田温泉」の名称がつかわれ、一体の温泉地としてPRされていたようです。
(ちなみに、千曲川東岸エリアは、新戸倉温泉ないし戸倉川東温泉と呼ばれ区別されている。)

戸倉上山田温泉には自家源泉系と共同配湯系があり、後者のメインは千曲温泉(株)の千曲温泉と上山田温泉(株)の上山田温泉配湯泉です。
ちと亜流的?な城山温泉系列は城山通りの飲泉所「恵の泉 湯のみ処」でつかっていて、イオウ気がつよいすばらしいお湯なので制覇を狙っていましたが、ようやくここで初入湯。

ただし、「恵の泉 湯のみ処」は城山2号源泉単独使用、ここは城山1号源泉、城山2号源泉、城山3号源泉の混合泉使用です。(下記スペックデータ参照)

 
【写真 上(左)】 恵の湯 湯のみ処
【写真 下(右)】 恵の湯 湯のみ処の湯口

<内湯/千曲温泉>
岩の湯口からおそらく源泉を滝状投入で、湯口まわりには白いイオウの湯の花が出ています。
槽内排湯不明ですが、洗い場に向けてかなりの量のオーバーフローがあります。(パスカル方式の排湯もあるかもしれぬ。)
ただ、あまりに浴槽が広いためか場所によってお湯の鮮度の差が激しく、湯口そばでは鮮度あるものの、端のほうではややなまり気味か?

適温~ややぬるのお湯は紺鼠色がかったうすにごりで灰白色の浮遊物少量。
たまご味にイオウ系のお湯でときどき感じる”味のない味”。
しぶ焦げ硫黄臭は湯口まわりでは明瞭ですが、はなれた湯面ではよわくなります。
イオウ泉系のスルスルとした湯ざわりによわいとろみを加えた入りごこちのいいお湯です。

機能浴槽は手押し起動のジェット槽。真湯だと思いますが、カルキは感じずとろみもあってなかなかいいです。
そのよこにある水風呂は秀逸。
白い浮遊物ただよう22℃ほどの水には明瞭なとろみがあってクールダウンに最適。
ただ2人くらいしか入れないのが残念。
石膏の析出が出ているので硫酸塩泉系の水質と思われます。

<露天ゾーン>
壺湯と寝湯は加水の温泉使用かと思いますが、薬品臭が鼻につきさほどのお湯ではありません。ただ、客を分散させるのにはいい役割を果たしています。

さて、問題の城山温泉をつかうメイン露天です。
白&灰色の湯の花で彩られた山型の石の湯口から鮮度感あふれる熱湯源泉を投入し、近くにはコップがおいてあります。

きりりと熱めのお湯は翠がかって灰濁し透明度は50cmほど、硫化物らしき黒い浮遊物がひらひらとただよっています。
たまご味+”味のない味”は内湯よりつよいもの。
しぶ焦げ硫黄臭もはるかにつよく、そのうらで山のイオウ泉っぽいラムネ臭や鉱物臭も感じられます。
この湯の香は湯口だけでなく浴槽まわりでもしっかり香ります。
ここにはTVがしつらえられていますが、強烈なイオウにやられないか心配になるほど(笑)

イオウ泉系するする感やとろみも内湯を上回るもの。
肌に染み入るようなすばらしい質感のお湯で、後曳き感がはんぱではなく、熱湯ながらなかなか脱出できません。

あたたまりはつよく、ほてったからだを水風呂で冷ますのが超快感。(心臓の悪い方にはおすすめしませんが・・・)
浴後はすっきりと熱が抜け、つるつるになった肌にほのかにイオウの残り香。う~、これはたまらん(笑)
内湯の千曲温泉のレベルも相当なものですが、露天の城山温泉はこれを軽く凌駕しています。

歓楽温泉地の文脈で語られがちの戸倉上山田温泉ですが、お湯のレベルの高さは相当なもの。
期待していた城山温泉ですが、正直、ここまでもの凄いお湯とは想定しておらず、驚愕の一湯となりました。
この界隈はマニア好みの渋い施設がたくさんあるので、一見、豪華系のここは後回しにされてしまいそうですが、なかなかどうしておすすめのお湯です。

〔 源泉名:千曲温泉1号、2号、3号、4号源泉の混合泉 〕 <H18.3.6分析>
単純硫黄温泉(Na・Ca-Cl・SO4型) 43.3℃、pH=8.7、湧出量不明、成分総計=390.0mg/kg
Na^+=93.3mg/kg (77.05mval%)、Ca^2+=21.6 (20.49)
Cl^-=103.8 (53.58)、HS^-=3.4、SO_4^2-=69.1 (26.33)、HCO_3^-=40.7 (12.25)、CO_3^2-=8.4
陽イオン計=118.0 (5.27mval)、陰イオン計=226.7 (5.47mval)、メタけい酸=41.2、硫化水素=0.08

〔 源泉名:城山1号源泉、城山2号源泉、城山3号源泉の混合泉 〕 <H21.6.26分析>
単純硫黄温泉(Na-Cl・SO4型) 44.8℃、pH=8.3、湧出量不明、成分総計=613.5mg/kg
Na^+=146.3mg/kg (76.62mval%)、Ca^2+=33.1 (19.88)
Cl^-=172.1 (56.96)、HS^-=7.30、チオ硫酸イオン=0.5、SO_4^2-=97.2 (23.72)、HCO_3^-=82.0 (15.74)、CO_3^2-=0.8
陽イオン計=187.2 (8.30mval)、陰イオン計=361.1 (8.52mval)、メタけい酸=58.6、硫化水素=0.4

【 参考:恵の泉 湯のみ処 】
〔 源泉名:城山2号源泉 〕 <H21.6.26分析>
単純硫黄温泉(Na-Cl型) 58.6℃、pH=8.4、湧出量不明、成分総計=764.3mg/kg
Na^+=204.2mg/kg (83.29mval%)、Ca^2+=30.5 (14.26)
Cl^-=250.8 (63.74)、HS^-=13.6、SO_4^2-=103.4 (19.39)、HCO_3^-=71.6 (10.55)、CO_3^2-=7.0
陽イオン計=243.5 (10.66mval)、陰イオン計=448.1 (11.09mval)、メタけい酸=65.1、メタほう酸=5.2、硫化水素=0.6

<温泉利用掲示>
(男湯露天風呂・男湯大浴場)
加水:なし 加温:あり 源泉かけ流し(放流式) 殺菌剤使用:なし

(男湯(壺湯・ささら湯・寝湯)
加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置利用:あり 殺菌剤使用:あり(ブロムA錠剤)

〔 2012/08/18UP (2011/06・2012/08入湯) 〕


E138.8.46.074N36.28.35.126

【 BGM 】
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■ 平山温泉 「龍泉荘」(御殿乳母の湯)

 

平山温泉 「龍泉荘」(御殿乳母の湯)
住 所 :静岡県静岡市葵区平山136-6
電 話 :054-266-2461
時 間 :9:00~17:00(16:30受付止)
料 金 :500円/1h
紹介ページ (@nifty温泉)
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。

静岡市の山手、葵区にいくつかある自家源泉施設のひとつ。
本来は湯治宿のようですが、日帰り看板も出し、日帰り入浴にも応じています。

JR東海道本線「草薙」駅から北上する、県道201号平山草薙停車場線(竜爪街道)が新東名をくぐるすこし手前にあります。
「草薙」駅からだと8kmほどですが、静岡市は意外に北から山が迫っているので、このあたりはもう山あいの雰囲気です。

 
【写真 上(左)】 石碑
【写真 下(右)】 Pのサイン

カーブを切ったすぐにいきなり「平山温泉 御殿乳母の湯」の石碑が目に入り、その手前に3台ほど停められるP。
P看板には「入浴料一回500円」とあります。
Pとなりがそれかと思いましたが、ここは単なる民家で、石碑のよこの坂道を下っていきます。

 
【写真 上(左)】 ここを下っていきます
【写真 下(右)】 さらに下ります

途中から階段になりカーブしているうえ、途中にサインもないので、カーブの先までおりないとここがそうだかわかりません。
階段の下に湯治宿的佇まいの数棟。
この階段には単軌のレールが敷かれ、荷物運搬用らしきリフトも備えつけられています。

 
【写真 上(左)】 建物がみえてきました
【写真 下(右)】 軌道つきの階段

玄関先には丁寧な案内看板。帳場にお宿の人。体勢からしてそれなりの日帰り客がいそうです。
帳場を抜けた暗い廊下に面して右が女湯、左が男湯。
左手に回り込むと休憩所(料金別途)。その手前の階段は客室へ向かうものでしょうか。

 
【写真 上(左)】 表札
【写真 下(右)】 帳場

 
【写真 上(左)】 料金表
【写真 下(右)】 渋い館内

昭和33年開館のこのお宿は古びてはいるもののよくメンテされています。
鄙びてはいるがB級ではないという、絶妙な年季の入り具合。

 
【写真 上(左)】 休憩所
【写真 下(右)】 浴場入口

タイル貼りの脱衣所は狭くて暗めですが、窓ごしに浴場と外の風景がみえます。
浴場に入ったとたんにただようイオウ臭にびっくり。

 
【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 脱衣所から

つくりはさして手のこんだものではないですが、どこかいいしれぬ雰囲気があります。
となりの女湯との仕切の上部は抜けているので声がとおります。

 
【写真 上(左)】 浴場
【写真 下(右)】 浴室からの景色

窓の外、すぐ手前に長尾川の沢。向かいの斜面は茶畑でその上方に新東名が走る立体的な景色。
手持ちの地図には、少し下流に「北沼上温泉」というのがあり(探索したがそれらしい施設なし)、長尾川沿いには湯脈があるのかも・・・。

 
【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 源泉ライン

Rどりした正方形の青タイル浴槽は3つに仕切られ、手前が一番広くて3人ほど。窓側右手が2人、左手が1人ほどか。
川河のタイル壁越しに引き込んだ源泉ラインを浴槽中央の岩組みで受けてそこからの投入。
湯口はクリーム色のイオウの湯の花でおおわれています。
湯口のうえにはコップがおかれ、お湯の感じからしても加温源泉かと思います。
お湯はときおり止まるので、ある程度の量を加温して、それを流し込む方式かもしれません。

 
【写真 上(左)】 窓側から
【写真 下(右)】 窓側、別の方向から

カラン1(水のみ)、シャワー・シャンプー・ドライヤーなし。
平日16時で2人~独占。
真っ黒に硫化した水カランですが、これは源泉ではないような気も・・・。

 
【写真 上(左)】 硫化したカラン
【写真 下(右)】 湯口

湯口からは手前区画に注がれ、そこから窓側の2槽に流し込まれているので、手前は適温~ややぬる、窓側はぬるめ。槽内排湯はみあたらずオーバーフローは加温かけ流しかと思います。

お湯はうすく白懸濁し(手前槽の濁りがつよめ)、少量の灰白色の湯の花。
明瞭な苦味+弱たまご味+味のない味。しっかりとしたしぶ焦げイオウ臭によわいラムネ臭さえ感じられるすばらしい湯の香。浴後、肌にしっかり甘イオウ臭がのこります。

 
【写真 上(左)】 湯口&湯色
【写真 下(右)】 湯色

静岡の山あいに多い、いかにもツルすべしそうなお湯ですが、意外にもぎしぎしとした湯ざわりで、これにイオウ泉系のするする感が加わります。
あたたまりはつよくなく、包みこまれるようなすこぶるやさしい浴感なので、出るに出られなくなります。一浴1時間制限としているのも、なるほどわかろうかというもの。
すばらしいイオウ泉で、イメージ的には「美肌湯」の名湯”カブラヲ温泉”をやさしくした感じかな?

それにしてもなんということもない立地に、こんなお湯を隠しもつとは静岡市おそるべし!
お宿のたたずまいも温泉好きの琴線にふれるものがあるので、ここはマストかと。

〔 源泉名:不明 〕 <分析年月日不詳>
単純硫黄泉(Ca・Na-HCO3型) 泉温・pH・湧出量不明、イオン総計(TIM)=127.93mg/kg*
Na^+=9.523mg/kg (20.77mval%*)、Mg^2+=2.301、Ca^2+=27.121 (67.85*)、Fe^2+=0.195
Cl^-=8.332 (14.27*)、HS^-=記載なし、チオ硫酸イオン=10.691 (11.56*)、SO_4^2-=8.953 (11.31*)、HCO_3^-=57.784 (57.49*)、CO_3^2-=2.651
陽イオン計=39.54* (1.99mval*)、陰イオン計=88.40* (1.64mval*)、メタけい酸=14.711、硫化水素=1.321
*)面白そうな泉質なので筆者にてmval%などを概算してみました。(*印値)
※ チオ硫酸イオン=10.691mg/kgというのは、ちょっと記憶にありません。

■ブランドグルメ
〔 静岡おでん 〕
大正時代から伝わるという静岡市のB級的ご当地グルメ。
真っ黒な出し汁に名物黒はんぺん、練りもの、大根、卵、じゃがいもなどが竹串にさされ煮込まれています。
青海苔、鰹節、味噌だれなどをつけて食べ、地元では「しぞ~かおでん」というそうです。

〔 2012/08/18UP (2012/08入湯) 〕


E138.25.42.670N35.3.1.240
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