民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

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一緒の時間、空間を過ごす。まさに一期一会。

「おめんぼの歌」 北原 白秋

2012年11月17日 00時49分05秒 | 名文(規範)
「あめんぼの歌」は北原白秋が作った詩。
50音をバランスよく配しており、演劇での発声練習によく用いられる。

水馬(あめんぼ) 赤いな アイウエオ。
浮藻(うきも)に 小蝦(こえび)も およいでる。

柿の木 栗の木 カキクケコ。
啄木鳥(きつつき) こつこつ 枯れけやき。

大角豆(ささげ)に 酢をかけ サシスセソ。
その魚(うお) 浅瀬で 刺しました。

立ちましょ 喇叭(らっぱ)で タチツテト。
トテトテ タッタと 飛び立った。

蛞蝓(なめくじ) のろのろ ナニヌネノ。
納戸(なんど)に ぬめって なにねばる。

鳩ぽっぽ ほろほろ ハヒフヘホ。
日向(ひなた)の お部屋にゃ 笛を吹く。

蝸牛(まいまい) 螺旋巻(ねじまき) マミムメモ。
梅の実 落ちても 見もしまい。

焼栗 ゆで栗 ヤイユエヨ。
山田に 灯(ひ)のつく 宵の家。

雷鳥 寒かろ ラリルレロ。
蓮花(れんげ)が 咲いたら 瑠璃(るり)の鳥。

わいわい わっしょい ワヰウヱヲ。
植木屋(うゑきや) 井戸換へ(ゐどがへ) お祭だ。