民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

語り手のわたしと聞き手のあなたが
一緒の時間、空間を過ごす。まさに一期一会。

「東海道中膝栗毛」 十返舎一九

2014年05月07日 00時06分23秒 | 古典
 「絵で見てわかるはじめての古典」九巻 東海道中膝栗毛・江戸のお話  監修 田中 貴子

 「『東海道中膝栗毛』は、こんな本」

 「今から今からおよそ200年前に、十返舎一九が書いた、滑稽本(ユーモア小説)です。」

 『東海道中膝栗毛』は、江戸時代の後期、十返舎一九(じっぺんしゃいっく)という
戯作者(ユーモア作家)が書いた滑稽本(娯楽小説)です。
主人公は、まるで漫才コンビのような弥次郎兵衛(やじろべえ)(弥次さん)と
喜多八(きたはち)(喜多さん)。
ギャグやだじゃれ、なぞかけもいっぱい。
いたずら好きで、おっちょこちょいの二人が、江戸(東京)・日本橋を出発して、
いろいろな人と出会い、あちこちの名所を訪ねながら上方(京都や大阪など)を目指します。
二人の行き先には、当然次から次へとハプニングが・・・・・。

 伊勢神宮(三重県)に参拝するお伊勢参りなどの旅行ブームが起こった江戸時代、
どこまでも明るくばかばかしい話のあちこちに、旅の名所や名物がちりばめられたこの本は、
大ベストセラーになりました。
次々に続編が書かれ、二人は延々と珍道中をくり広げ、江戸に帰ってきたのは、
旅に出てから21年後のことでした。

 「江戸時代、木版印刷の普及でベストセラーが誕生。」

 江戸時代になって、それまで手書きが多かった本は、木版印刷で作られるようになりました。
木の板に文字や絵をほり、墨などをつけて紙に写すのです。
現在の出版社と書店をかねた「本屋」がこれを作り、販売していました。

 江戸時代には、庶民の子どもたちに勉強を教える寺子屋が増えたため、
多くの人が文字を読んだり書いたりすることができました。
本は貴重品で値段も安くはありませんでしたが、町に登場した「貸本屋」のおかげで、
たくさんの人々が気軽に本を楽しむことができるようになりました。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。