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「江戸の卵は一個400円」 その4 丸太 勲

2015年03月16日 00時28分45秒 | 雑学知識
 「江戸の卵は一個400円」 モノの値段で知る江戸の暮らし 丸太 勲 光文社新書 2011年

 必要な物は借りてすます P-39

 江戸庶民の住む長屋の造りは、火事を想定した安普請。火事に遭えば身一つで逃げるだけと、長屋の住人は最低限の物だけしか家財道具を持たなかった。この合理的な暮らしを支えたのが「損料屋」。

 損料屋とは、今で言うところのレンタルショップだ。品物を貸せばその分価値は目減りする。その目減り分を損料(レンタル代金)として受け取ったところから、この名が付いた。

 損料屋が貸す物は、鍋釜から衣装、旅に必要な物まであらゆる商品が揃っていた。たとえば、夏には蚊帳を借り、季節が過ぎたら返却する。祝儀不祝儀に必要な衣装も損料屋から借りてすませていた。

 品物を借りる場合は、損料のほかにも保証金が必要になる。たとえば損料が10文の場合は、保証料が20文で合計30文(600円)。もちろん、何事もなくきれいなまま返せばこの保証料は戻ってきた。

 

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