「日本語の学校」 声に出して読む<言葉の豊かさ> 鴨下 信一 平凡社新書 2009年
「朗読とは何か」 P-18
朗読・音読とは何か、と聞かれたら<文を(区)切って読むことだ>と答えます。
日本語は世界一美しい言葉です
あなたはこれをどう区切りますか?
ひと息で読めます――いきなり困った答えですが、まあ結構。その読み方を①とします。
でもそのほかに、少なくとも二通りに区切れます。
②日本語は/世界一美しい言葉です
③日本語は/世界一/美しい言葉です
②では「日本語」という言葉に聞く人の注意がいきます。ああ、日本語について話すんだな、ということがはっきりする。文の「構成」、つまり「意味」がはっきりするのです。
③では「世界一」に注意がいくでしょう。こうすると何か「気分」「感情」が入ってくるような気がしませんか。感情が生まれるということは、そこに「表現」が存在するということです。この区切り方は「表現」のために区切るのです。
「朗読とは何か」 P-18
朗読・音読とは何か、と聞かれたら<文を(区)切って読むことだ>と答えます。
日本語は世界一美しい言葉です
あなたはこれをどう区切りますか?
ひと息で読めます――いきなり困った答えですが、まあ結構。その読み方を①とします。
でもそのほかに、少なくとも二通りに区切れます。
②日本語は/世界一美しい言葉です
③日本語は/世界一/美しい言葉です
②では「日本語」という言葉に聞く人の注意がいきます。ああ、日本語について話すんだな、ということがはっきりする。文の「構成」、つまり「意味」がはっきりするのです。
③では「世界一」に注意がいくでしょう。こうすると何か「気分」「感情」が入ってくるような気がしませんか。感情が生まれるということは、そこに「表現」が存在するということです。この区切り方は「表現」のために区切るのです。