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「今の青年の文章に見る三欠点」 幸田 露伴 

2015年07月25日 01時05分43秒 | 文章読本(作法)
 「今の青年の文章に見る三欠点」 幸田 露伴 「露伴全集 別巻 上」 1911年(明治44年)

 近頃の青年の文章を読んで先ず感ずるのは、その文字がいかにも乏(とぼ)しいことである。これは何のためであるかというに、読書をしないからである。
 文字が乏(とぼ)しくては、いかに思想はあふれるほど豊かでも、思いあまって筆ともなわずで、せっかくの思想を凱切(がいせつ)にいい表すことはできない。文字を多く知るには読書するしかない。

 (明治44年、もう既に若者は本を読まなくなっていたのか→ブログ主の感想)

 出典 「国語力をつける本」 轡田 隆史 三笠書房 2002年