「中国共産党」論―習近平の野望と民主化のシナリオ (NHK出版新書 468) | |
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●どうせ忘れる 60日も金曜も厭だ!17日中に通せ!by 安倍
参院平和安全法制特別委員会の質疑終結をめぐり攻防を繰り広げていたが、国会外のデモも終電に合せ、解散乃至はごく少数になったから「よかんべえ」とばかり、鴻池委員長は、17日午前零時10分に、職権で委員会開催を決定。与党側は、この機会に速やかに総括質疑を実施して、委員会採決と云う荒業に出てきた。当初より、このような予定で粛々と出来レースが実行されているのだろう。また、共同によると17日中に、何が何でも参議院本会議での採決を企んでいる。17日予定なしだった参議院インターネット審議中継のサイトが一旦閉じたが、2時現在開いている(文字のみ)ので、未明にTV中継があるかもしれない。
≪ 安保採決へ重大局面 与党17日にも成立方針
2015年9月16日 22時41分
与野党は16日夜、安全保障関連法案の採決に先立つ参院平和安全法制特別委員会の質疑終結をめぐり攻防を繰り広げた。民主、維新、共産など野党5 党はこの日の終結に反対し、与党が採決を強行する場合、内閣不信任決議案の提出を含め成立阻止へ全力を尽くす考えだ。与党は17日にも参院本会議で可決・ 成立させる方針で、特別委採決に踏み切るかどうか最終判断する。歴代政権が禁じてきた集団的自衛権行使を解禁する安保法案の審議は重大局面を迎えた。
特別委は16日、横浜市で地方公聴会を開催した。与党は、同日夜に安倍晋三首相が出席して締めくくり質疑を実施し、質疑を終結させる構えだ。 ≫(東京新聞・共同)
17日中まで、誰に何と言われようと、安保関連法案を参議院で通過させたいのが安倍官邸だ。個人的には、安倍政権による60日ルールで、漸く国会で成立した「悪法中の悪法」と歴史に残る、残虐な歴史のはじまりを印した岸信介と安倍晋三と云う、歴史上の事実を、象徴的に残したいのだが、そこまで野党が、あらゆる手を使って頑張れるかが、当面の焦点だ。参議院本会議において、記名投票を野党が一致結束で要求するかどうかも、注目だ。記名投票方式であれば、牛歩戦術で、安倍晋三の悪魔ぶりを世に見せられるし、絵面的にも、TVは取り上げざるを得ず、牛歩が一番遅かったのは誰?それだけでも全国区になれる。場合によっては、牛歩どころか、卒倒者続出と云うのも、国際的話題になるだろう。
参議院の場合、たしか、参議院の公式サイトに、≪ 本会議の議事は、特別の場合を除いて、出席議員の過半数の賛成で決定します。本会議での採決には、起立採決、記名投票な どの方法があります。記名投票は、議長が必要と認めたとき又は出席議員の5分の1以上から要求があるときに行われます。記名投票の場合には、賛成の議員は 白色票を、反対の議員は青色票を投票します。なお、参議院では平成10年(1998年)1月に召集された第142回国会から押しボタン式投票が導入されました。参議院における議案の採決は、記名投票を行う場合を除いて、押しボタン式投票により行うこととなっております。 押しボタン式投票の導入により、議案に対する各議員の賛否を迅速に集計・記録できるようになりました。 投票結果は、「今国会情報」及び「ライブラリー」の「投票結果」からご覧になれます。 ≫と書いてあるので、記名投票は、議長が必要と認めたとき又は出席議員の5分の1以上から要求があるときに行われるので、野党が欠席を軸に戦術を採ると、5分の1が成り立たない場合もありそうだ。
“あいば”は何を面白がっているのか。もうチョッと真面目にコラムに向き合っても良いのではないかと、お怒りの声が聞こえてきそうだが、外野にいるくらいの積りでなければ、今にも気が狂ってしまいそうなのだ。なぜ、此処まで気が狂いそうになるかと言えば、問題は世界情勢なのだ。単に、安倍の馬鹿が米議会で調子に乗って、夏までに法案チャンチャン仕上げますなんて演説したからだけではないだろう。表層的には、その批難でも十二分だが、筆者は、もっとこのアメリカからの要求は、悪魔的で残虐な、日本史の重大な過誤になるだろうと想像しているからだ。
安倍官邸が、これだけ急ぐのには、表面的に出ている事実だけではない、アメリカやEUが画策する、世界的なスケールの渦に巻き込まれるかどうか、その瀬戸際に立たされてと云う、歴史観によるものだ。アメリカは、明らかに、ロシアのプーチンを潰そうと、ありとあらゆる手段に出ている。そのことは、誰でも知っているだろう。ウクライナ問題が中心に、米ロの対立が語られることが多いが、火花がパチパチと、我々の目に見えた瞬間は、シリア問題だった。シリアでは、一旦プーチンの勝利だったが、この火花が、ウクライナに飛び火し、イスラム国の成立となり、中東中心にカオスは醸成された。
そしていま、シリアやアフリカからの難民が、大挙してEUに押し寄せている。50万単位か100万単位か、色んな説があるが、EU諸国にすれば、平時であれば、易々と受け入れられる問題ではない。しかし、後進EU参加国・セルビア、クロアチアなどに、それら難民を隔離してしまおうではないかといった考えが、どうもドイツを中心に画策されているようだ。中国習近平の腰が重く、プーチンに、絶対的支持を出す気はなくなったことなどを見ると、アメリカの動きが「キナ臭い」と感ずいためのように思える。つまり、アメリカは、様々な意味で、行き詰り打破は対ロ戦争の開始で解消すると云う結論に達しつつあることだ。
エマニュエル・トッドが言うところの、「ドイツ帝国主義が世界を滅ぼす」の意味合いが、非常に重い言葉となってゆく。米英独連合と云う強大パワーで、世界のルールを作ろうではないか、このような思想は根強い。全員白人で行こうじゃないか。まあ、日本が望むなら、名誉白人にしてやっても構わんがね、汗どころか、血を流して貰わんと困るんだよ。具体的には異なる部分があるだろうが、このような、アメリカ・ドイツを中心とする流れは、六割方出来上がっているものと思われる。このような想像が当たってしまえば、6カ月から1年以内に、自衛隊は南スーダンどころか、シリア及びイラクの展開するイスラム国の巣窟に、投げ込まれるリスクを抱えるのだが、安倍官邸も、外務省も、そこまで想像をしていないだろう。
防衛省の幹部の一部には、そのことに気づいている人間が何人かは既にいる筈だ。自衛隊の南スーダンどころか、シリア及びイラクの展開となると、日本国民の多くが、青天霹靂だと思うだろうが、この点に関しては、安倍晋三も青天霹靂だと思うだろう。しかし、決めたのは安倍なのだから、生きて、全国民の敵となるわけだ。筆者は、多くの犠牲を払うだろうが、安倍晋三に、生きて針の筵に座る姿を想像しているわけだ。ゆえに、今現在の「どや顔」を焼き付け、どんな「ほえ面」になるかを想像していると云うことだ。無論、自衛隊員は堪ったものではない。真っ先に、安倍の生贄にされるのだから。
だったら、自衛隊を辞めれば良いじゃないかと簡単に言うが、そうはいかない。平時でも、充分に軍隊的なわけで、暴力装置なのだから、それを扱う組織も、当然暴力的になる。高校野球部の比ではないのだ。警察機動隊の何倍もの武器と非民主的軍隊組織なのである。自由に除隊なんか、すわ一大事となれば、除隊など死ぬのと似たような仕置きが待っているだろう。現時点ではまだ、シビリアンコントロールがあるなどと言っては困る。文民統制するのは、国会議員なのだから、忘れないでくれよ。安倍晋三ら自民党と創価学会の公明党と、石原の次世代と橋下の維新だよ。これらがコントロール下に置くのが、日本の議会制民主主義で言うところの文民統制(シビリアンコントロール)なのだからね。トンデモナイ、アンダーコントロールになっちゃうわけだ。
この辺のことを詳しく知るためには、ありとあらゆる面で、国内ではなく、海外への関心を高めないと、グローバルに物事が決まっていく以上、どうにもならない。日本人は、政治に関心があっても、国内政治に限定されることが多い。これは、20世紀後半から21世紀にかけての歴史観から考えて、大変な間違いだ。現在、デモをしてくれている若者たちの多くは、動物的勘で、これは我々の生存に関わることを、肌で感じてくれているのだと思う。もう。ここまで来ると、理屈ではない。無理を通せば道理引っ込む、それそのものが、目の前で展開している。世界の情勢を考えずに済む世界。それは筆者のイデオロギー、日本の準鎖国だが、これも、皆は嫌だと云う(笑)。嫌だ嫌だで、戦争始めて、嫌も糞もなくなるんだよ。
「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 (文春新書) | |
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