アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

橋下との闘いは寧ろこれからが本番だ

2012年01月17日 23時19分43秒 | 都構想・IRカジノ反対!
    

 以前このブログで、「大阪ダブル選挙も終わったので橋下の話題は一旦これで終了する」旨、書きました。それをまずここで撤回します。橋下との闘いは、ダブル選挙で決着がついた訳ではなく、寧ろこれからが本番です。元吹田市職員でイラクの子供たちを支援しているジャーナリストの西谷文和さんが、この1月12日に橋下前知事に対して、旧WTC府庁移転の責任を問う裁判を起こしました(読売記事参照)。私もその訴訟を全面的に支援していくつもりです。まずは、その西谷さんのブログから、当該訴訟の意義について述べられている記事を、こちらにも引用しておきます。

・橋下前知事に対して、住民訴訟を始めます(イラクの子どもを救う会ブログ)
(引用開始)
大阪市の新市長に橋下徹という人物が選ばれてしまった。彼は「教育は2万%強制」といい、「日本の政治には独裁が必要」と主張する。大阪の有権者は、そんな彼の独裁的手法に、一抹の不安を感じながらも、「今の閉塞的状況を打ち破ってほしい」「こんな時代には少々強引に進めるリーダーが必要」「公務員(ダメ教師)を削ってくれるのは彼だけだ」など、彼の政策もしっかりと理解しないまま「何となくイメージだけ」で選んでしまった。このツケは数年後、かなり大きくなって、橋下新市長を支持した、まさにその人々に返ってくるというのに…。
脱原発の学習会で、「(脱原発を決めた)ドイツと日本の違いは何でしょうか?」との質問が出た。おそらく、それは「責任の取り方が違ったからだ」と思ったからそう答えた。
ナチスの犯罪を謝罪し、犠牲になったユダヤの人々にちゃんと補償をしたのがドイツの戦後。一方、日本は「一億総懺悔」で、「過ちは繰り返しませんから」と石碑に刻む。何という曖昧さ、そして主語のない文章!
今回の原発事故もそうだ。「がんばろう福島」「負けないっぺ福島」。そんな標語で生活は補償されるのか?流された家は帰ってくるのか?ローンは、仕事は…。
町に掛ける看板は「東電よ、きちんと補償せよ」「政府は責任を持って故郷を復興させよ」であるべきではないか。
エジプトやリビアで、独裁者を打倒する若者たちの運動を目の当たりにしてきた。彼らは独裁者に偏る富、理不尽な格差、政治的自由などを求めて、街頭に繰り出し、デモをして、とうとうその独裁者を打倒してしまった。
つまり中東の若者たちは敵を見誤らなかった。貧困層と中間層が団結し、「生活を苦しめている本当の敵」に向かっていった。
一方、日本はどうだったか?
年収700万円の「隣の公務員」に対して、年収200万円の非正規労働者が「怠けている」「リストラされないのは不公平」「ダメなヤツはクビを切れ」と、その怒りを向けた。
しかし怒りの矛先が向かうべきだったのは、「株式の投資で年間何十億円もの所得を得ている人々」「内部留保を溜め込みながら、労働者のクビを切り捨ててきた大企業経営者」「そんな富裕層から献金をもらって当選してきた政治家たち」ではなかったか。
日本の株式所得に掛けられる税金はわずか10%だ。そして新富裕層は株や証券の投資で、巨額の富を築いている。
ではなぜそこから税金を取らないのか?ちなみにフランスは株の所得に30%課税している。なぜ毎日の生活がギリギリの人々が消費税を10%も取られようとしている時に、この株式所得への極めて低い課税率が問題にならないのか?
本来なら、非正規雇用の労働者と公務員が連帯して、「富裕層からもっと税金を取れ」と言うべきなのに、なぜ「底辺同士で」争っているのか?
橋下新市長は一部で「ハーメルンの笛吹き男」と言われている。笛の音に釣られて洞窟に閉じ込められた子どもたち。
この場合、確かに笛吹き男には罪がある。しかし「だまされてついていった子どもたち」に罪はないのか?
「だまされるな、この王様は裸だ!」と叫ぶ子どもになろう。
私はこの笛吹き男、いや大阪新市長を相手取って、WTCビル購入と庁舎移転の問題について、来年早々から裁判をすることになる。WTCビルへの府庁舎移転に伴う巨額の税金支出に関して、橋下徹前知事の責任を明らかにし、彼にそのお金を支払ってもらおうという裁判である。
提訴は1月12日になる予定だ。
(引用終了)
 http://www.nowiraq.com/blog/2011/12/post-373.html

 要は「己の野望実現の為に、今まで散々、大阪を食い物にしてきた輩に、きっちりその責任を取らせよう」という事です。橋下は、この期に及んでもまだ、「旧WTCビルの東日本大震災での被災は想定外で予測不能だった、それを無責任と言うなら俺を選挙で落選させるべきだった」とうそぶいているそうですが、何をか況やです。同ビルについては、「想定外で予測不能」どころか、当時既に多くの識者から自然災害に脆い事が指摘されていました。その結果、府議会でも移転案は二度に渡って否決されています。それにも拘わらず、橋下の方が全然聞く耳を持たず、ビル購入と移転をゴリ押しして来たのです。その責任をきっちり取らせなければなりません。
 そして、それはまた同時に、「そんな橋下に騙され、彼をつけ上がらせてきた有権者の弱さについても、この際きっちりケジメを付けよう」という事でもあります。この1月17日で阪神・淡路大震災から17年目となりますが、新聞・テレビはこの日だけ取ってつけたように震災特集を組む一方で、旧WTCビルの震災被害や公金支出については誰も追及せず、相も変わらず橋下を持ち上げています。そして、この「ハーメルンの笛吹き男」の宣伝に乗せられて、不労所得で肥え太る富裕層やそれに養われた金権政治家には何も言わず、「底辺同士」でいがみ合わせています。こんな出鱈目はもう止めにしましょう。橋下との闘いは、寧ろこれからが本番です。
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5 コメント

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あらま (あっと)
2012-01-18 01:26:44
ついにというか、とうとうというか、「嫌い」の為の「嫌い」、「反対」の為の「反対」に思えるようなトーンでおっしゃられていますね。
論点の目線というか区切りとゆうのが大き過ぎて、一般の府民では判りづらい内容になってると感じました。なんか上から目線バンバン・・・(己の野望実現大阪を食い物に橋下は有権者の弱さ)・・・野蛮人の言葉でしょうか?いいえ、野蛮人の言葉です。
かつての「ゆんゆん」なる橋下工作員コメントの二番煎じですか? (プレカリアート)
2012-01-18 08:08:09
>ついにというか、とうとうというか、「嫌い」の為の「嫌い」、「反対」の為の「反対」に思えるようなトーンでおっしゃられていますね。

 その言葉、そっくりそのままお返ししますw。

>なんか上から目線バンバン・・・(己の野望実現大阪を食い物に橋下は有権者の弱さ)・・・野蛮人の言葉でしょうか?いいえ、野蛮人の言葉です。

 これも上記と同じ。どこが「上から目線」で「野蛮人の言葉」なのか。じゃあ自分は一体どんな「上から目線」「野蛮人の言葉」でない意見を持っているのか。そういう具体的な事は何も書かず、ひたすら印象操作で取り繕うとしているだけ。橋下の垂れ流すデマと同じ、典型的なネトウヨの書きなぐり投稿ですね。もうウザいから来るなよ、このボケが。
Unknown (三浦小太郎)
2012-01-18 11:03:59
橋下氏について、東京都民の私があまり言うべきではないのでしょうが、基本的に大切なのは、戦うときは「敵を見くびらない」ことだろうと思います。私は橋下氏の堺屋太一氏との共著を一応読ませていただきましたが、もちろんプレカリアートさんたちには認められない思想だということは了解したうえで、このような政治に共感する人はいてもおかしくはないと感じさせる点もありました。

これは右派の立場から申しますが、私たちの敗北(皆さんからどう見えるかは別として、私の立場からは右派政治運動は敗北していると判断しています)は、敵を甘く見たところに大きな敗因がありました。後、レベルの低い味方が敵以上の敵であるということも身に染みました。これは左派の方々や反橋本派の運動にも共通することと思います。老婆心ながら、「橋本を支持する現在の大阪多数派」をいかに説得するかを考えるとき、参考になればと思い書き込みました。
遅くなって申し訳ありません (うろこ)
2012-01-18 23:34:18
こんばんは、TBを了承して下さり、ありがとうございました。お礼が遅くなって申し訳ありません(変なメールが来て大変ですね;でも、ちゃんと返しているところがすごいです。私は無理です;)
確かに、これからが本番ですね。気を引き締めませんと;
>レベルの低い味方が敵以上の敵であるということも
これは痛いところだと思いました。
今回の大阪市長選で、日頃は共産党支持なのに「自・公・民は嫌」という理由から橋下氏に入れた人もいるようですし。
私は橋下氏の「脱原発」は疑似餌みたいなもんだと思っています。「人がやるのはダメだが俺がやるのはいい」とこがありますから。そのうち「俺のやる原発はいいんだ」って言い出すんじゃないのって気がしてます。
「真実は嘘よりもろい」って言葉がありますが、それを実感するこの頃です;
寒くなってきましたので、お体にお気をつけて下さい。
うろこさん、三浦さんへ (プレカリアート)
2012-01-19 22:36:03
>私は橋下氏の「脱原発」は疑似餌みたいなもんだと思っています。「人がやるのはダメだが俺がやるのはいい」とこがありますから。そのうち「俺のやる原発はいいんだ」って言い出すんじゃないのって気がしてます。(うろこさん)

 これ、重要な指摘だと思います。というか、実は橋下の強行した教育・職員基本条例や独裁的手法そのものが「疑似餌、囮」だったのではないかと、今では思い始めています。
 つまり、橋下の「日の丸・君が代」強制も、別に彼が「日の丸・君が代」に心酔していたからでは全然なくて、政敵を叩くための格好のツールとして政治利用したに過ぎない。「脱原発」も、本来なら核武装論者である橋下とは全く相いれない筈ですが、どちらも大衆迎合に使えるので、橋下的には両者は何ら矛盾するものではない。
 その橋下を操っている真の黒幕が財界で、彼らこそが福祉削減・弱肉強食の新自由主義を推進しているのですが、その肝心の黒幕は、橋下の陰に隠れてなかなか見えて来ない。それでついつい、橋下という囮の仕掛ける陽動作戦に振り回されてしまう。
 その事は、「軒づけ日記」というブログの、「橋下人形と新自由主義の大実験」という四部連載の記事の中で、更により分かりやすく述べられています。
 http://yurihinana.blog.fc2.com/blog-entry-177.html

>レベルの低い味方が敵以上の敵であるということも(三浦さん)

 そのツケが今正に、橋下政治の蔓延という形で左派に跳ね返ってきています。
 橋下政治なんて矛盾の極みです。最近鳴り物入りで打ち出した西成減税特区構想なんて、その典型です。「あいりん地区」や下町高齢者の貧困を放置したまま、幾ら減税で人口流入を図った所で、再開発でゼネコンが潤い、見かけ上の生活保護受給率やホームレス比率が多少下がるだけで、世代間格差や域内格差は更に隠蔽され酷くなるだけです。
 でも、それらの問題を放置してきた自民・民主・連合・解同などのオール与党が、無茶苦茶という点では橋下よりよっぽど分かりやすいので、それと闘うふりをする橋下が正義の味方に見えてしまうのです。
 連合系労組事務所の市役所退去問題にしても、なるほど橋下の言い分は無茶苦茶です。そんな言い分がまかり通ってしまうなら、ユニオンショップ協定や労基法まで、便宜供与や行政との癒着にされてしまう。でも実際は、連合系労組もオール与党にすり寄り、今まで保守勢力と利権を山分けし、非正規職員の要求なぞロクに取り上げて来なかったから、今更誰も労組の味方をする気にならないのです。
 そのオール与党や解同を批判してきた共産党や全労連にしても、今でこそ非正規雇用や貧困問題にも本格的に取り組むようになったものの、当初は彼らが言うほどには熱心ではなかった事は、私が在籍した当時のいずみ生協職員労組とパート労組の、実際の春闘の取り組み方の違いからも何となく分かります。
 それらの長年に渡るツケが、今正に小泉政治や橋下政治の跳梁跋扈という形で現れてきているのです。

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