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ストレス診断よりも賃上げを!

2019年07月28日 07時38分38秒 | 職場人権レポートVol.3
 
 
先週、ストレス診断(ストレスチェックとも言う)を受けました。ストレス診断というのは、2015年の労働安全衛生法改正で、通常の定期健診とは別に行われるようになったメンタルテストです。従業員50人以上の事業所では必ず実施しなければならない事になっています。仕事や生活の中で、どんな時にストレスを感じるか、質問に答えると、個人のストレス度が判定される仕組みになっています。高ストレスと判定された場合、個人が希望すれば産業医の診察を受ける事が出来るのだそうです。
 
しかし、そのストレス診断を受けた所で、ストレスの軽減・防止の為に個人が出来る事は限られています。誰しも好き好んでストレッサーになる人間なぞいません。ストレスを被らずに済むならそれに越した事はありません。そもそも、労働者のストレスの大半は職場の低賃金・長時間労働にあるのに、その労働環境の改善も進まないのに、どうやって個人でストレス軽減なぞ出来るのでしょうか?ジムに行くにもお金がかかります。お金がない事でまたストレスが溜まります。こんな意味のないストレス診断なんかやる暇があるなら、もっと時給を上げて欲しいです。賃上げで、別に残業代に頼らなくても、1日8時間普通に働いたら、誰でも普通の暮らしが出来るようになれば、ストレスなんて自然に消えてなくなります。そう思って、会社のHPに、「ストレス診断よりも賃上げを!」と題して、下記の投稿を行いました。
 
ストレス診断で高ストレスと認定された。特に身体的ストレスが高いのだそうだ。この歳になっても好きでもない残業を毎日2時間もさせられているのだから当然だ。
 

勿論、残業は自由意志でやっている。しかし実際には定時退勤では食べていけないから、仕方なく残業代で稼いでいるだけだ。形は自由意志でも実際は強制だ。
毎日定時に帰れて、1日8時間普通に働いたら誰でも普通の暮らしが出来る様にすれば、それだけでもストレスは大幅に軽減される。

年金削減や消費増税もストレスの大要因だ。国が企業のリストラを後押しした挙句に、生活不安から皆子どもを産まなくなって少子高齢化に至ったのに、それを子どもを産まない女性の責任にして、年金削減を図るとは年金詐欺そのものだ。
「アベノミクスで有効求人倍率が上がった」と言うが、実際は給料や年金だけでは食べていけないから、60歳以上になっても非正規雇用の低賃金で、残業しなければならなくなったのだ。
消費増税分も全て所得税や法人税の減税に化け、社会保障には国家予算の16%しか回っていないのに、「福祉には税金がいる」という口実で、赤字の中小企業からも消費税を取り立てる。
生きていく為には誰しも消費しなければならないのに、「消費する度に税金払え」とは、もう「息する度に税金払え」と言うのと同じだ。


ストレス削減には、誰でも普通に働いたら普通に食べていける賃金と年金を、国民全員に保障すれば済む話だ。そうすれば過労死もブラック企業も無くなる。
それは国の役割であって、それを一企業に求めても仕方ないのは分かっている。しかし我が社も、国の尻馬に乗って、こんな無意味なストレス診断をやる位なら、もっと時給を上げて欲しい。
ドライヤー使ってもブレーカーが飛ぶような賃貸物件に住んでいる非正規雇用の労働者に、永年勤続と称して、役に立たない遠赤外線トースターや空気清浄機を税金対策で贈呈するより、時給アップや家賃補助で支援してくれた方が遥かに助かるし、ストレスも大幅に軽減される。
 
そうしたら、2日後に本社の部長が来られて、投稿した真意を聞かれました。「何故そんな投稿をしたのか?」と。別に詰問調ではなく、和やかな雰囲気の中で聞かれたので、「ストレス診断よりも賃上げを!」という表題に尽きると、正直に答えました。
 
その中で、私が意外だったのは、このストレス診断の結果は個人にのみ開示され、会社には結果が通知されない事でした。これが通常の定期健診なら、会社にも診断結果が通知され、例えばコリステロール値が高く再受診が必要と診断されれば、会社からも再受診の催促が来たりします。しかし、ストレス診断の結果については、会社もその内容をうかがい知る事は出来ないのでした。今回の件も、私の投稿を観て、初めて会社は私が高ストレスと診断された事を知ったのだそうです。
 
そこで本社の部長が、「私が無理やり残業させられているのではないか?」と心配して、わざわざ私の働いている事業所まで来てくれたのだそうです。まあ、何と「良心的」なw。「従業員50名以上の職場では全員、ストレス診断が義務付けられているのなら、あの過労死事件のあった電通でも、ストレス診断が行われていたはずです。過労死した電通の女性従業員も、毎日深夜まで働き朝帰りを余儀なくされていた程なので、当然、高ストレスと診断されていたはずです。その結果を何故活かせなかったのか?何の役にも立たないストレス診断なら、むしろやらない方がマシです」と、部長に言ってやりました。そうしたら、部長は苦笑いしていました。
 
そして、私の診断結果についても、「別に強制的に残業させられている訳ではありません。ご心配なく」「但し、基本給だけでは食べていけないので、やむなく残業代で稼がざるを得ないのです。勿論、健康が第一なので、残業時間は月40時間以内に収まるように自分でコントロールしています」「そりゃあ、誰しも好きで残業なんかする人なぞいません。私も定時で帰れるものなら帰りたいです」「その為にも、時給をもっと上げて下さい。ベトナム人教育手当が付いた私の時給1000円でも苦しいのに、他のバイトの時給950円は、余りにも低すぎます。だから、幾らバイト募集をかけても応募が来ないし、来てもすぐに辞めてしまうのです」と、言ってやりました。
 
但し、「良心的」だったのは、そこまででした。時給アップについては、相変わらず「無い袖は振れない」の一点張りでした。「あなたの仰っている事はよく分かります。私たちも、出来る事なら時給をもっと上げてあげたいと思っています。しかし、我が社はスーパーなどから物流センター業務を委託され、いただく委託手数料も決まっているので、その範囲内でしか給料をお支払いする事が出来ない」云々と、繰り返すばかりでした。
 
「通常、4人でやっている仕事を、人手が足りないからと、毎日のように3人でやらされるようになりました。だったら、給料も4÷3≒1.3倍にすべきではないですか?」と言っても、「4人という固定観念で捉えてはいけません。3人で回せる日は3人でやっていただきたい。逆に、物量増で4人では回せない日には、5人で回す等して、こちらも臨機応変に対応するようにしています」と返されました。
 
「無い袖は振れないと言うが、社内には無駄な仕事も一杯あるではないですか。例えば、各人が毎日書いて提出するように言われている作業日報についても、全然、業務改善に活かせていないではないですか。労働時間を管理するだけならタイムカードだけで十分です。ただ付けるだけの作業日報なら、一層の事、廃止してしまった方が、日報を点検・集約する事務パートの人件費削減にもなるのではないでしょうか」と言っても、「業務発注元のスーパーに我々の仕事の成果を開示する為にも、作業日報は必要です」と返されてしまいました。
 
そして、会社HPへの投稿の最後に、永年勤続表彰で遠赤外線トースターをいただいた事についても、「西成のドヤ住まいに、そんな高価なトースターをいただいても使い道が無いので、もう知人に買い取ってもらいました。もっと使い道のある賞品を選べるようにしてもらえませんか?」と書いたら、これにも部長は苦笑していました。
 
幾ら「物量増で4人では回せない日には、5人で回す等して、こちらも臨機応変に対応するようにする」と言われても、「スーパーなどから物流センター業務を委託され、いただく委託手数料も決まっている」以上は、たとえ4人から5人に増やしてもらった所で、増やした1人はどこか他の部門から調達する以外にありません。これでは他の部門にしわ寄せがいくだけです。椅子取りゲームの中で、椅子の奪い合いをしているだけでは何もなりません。椅子を増やす努力もしなければなりません。それをスーパーと交渉するのが本社の仕事なのに、最初からそれを諦めてしまっているようでは、「何も仕事をしていない」と言われても仕方がないでしょう。
 
もう埒が明かないので、適当な所で面談を打ち切って仕事に戻りました。その席には部長だけでなく次長も同席していました。その次長と昨日、ラインの応援で一緒に仕分けする事になりました。次長はふうふう言いながら、ラインで仕分けしていました。次長もスーパーから見れば一介のバイトに過ぎないのかと思うと、やり場のない怒りに、更にストレスが高まりそうですw。
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1 コメント

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Unknown (alan_smithee)
2019-07-30 22:33:59
ストレスチェックは非常に無意味な制度だと思います。みんなチェックに引っかかって上からとやかく言われて生活態度について指導されたくないから、「私はストレスを感じていません」という模範解答をするに決まっています。

健康診断でも、直前に減量し、寝る間も惜しんで運動すればメタボにも引っかからずに済むし、いい数字を叩き出せます。ストレスチェックの場合は模範解答が見え透いているのでその点もっと簡単ですし、かつ選択肢も主観的なものなので回答の真偽のほどを探るすべもありません。

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