夜中にマリリンが「お腹痛い…」 と苦しみだしました。
顔色も悪いし、ぐったりしてるし、なんだか熱っぽい。
私が昼間にお腹痛かったのより数段苦しそうな感じ。
そう、エジプト行く前にいろんな旅行記で恐ろしい記事を読んだわ。
「団体のツアーで行って、初日で数人が腹痛を訴え部屋で寝てるとのことでした。そして、翌日には半分くらいがダウン。さらに翌日にはツアー客のほとんどが寝込んでしまいました」
とか
「日本から持っていった正露丸は全く効きません。結局ホテルに医者を呼んでもらって点滴をしました。」
「ホテルに医者にきてもらい、薬をもらったら魔法のようにすっきりと治りました。医者の料金は‘言い値‘ですが、あの腹痛から解放してくれるならいくらでも払うという気分でした。」
とか、
「腹痛でどこにも観光に行けず、治ったころには旅行が終わってしまいました。エジプトに寝に行ったようなもんです。」
とか
もう 「エジプト 腹痛」 とかで検索すると出るわ出るわ、みんな大変な思いをしているようなんですよ。
そんな記事が次々と走馬灯のように私の頭の中をよぎります。
どうする? どうする?
トイレで悶絶するマリリンの背中をさすったり、ベッドでエビのように丸くなって苦しむマリリンのお腹をモミモミしたり、日本から持ってきたポカリスエットを飲ませたり、効かないことはわかっていながらも日本から持ってきた病院でもらった薬を飲ませたり。
そうこうしているうちに、マリリンが眠ったので、ちょっと気持ちも落ち着いて、私も寝てしまいました。
翌朝、マリリンは「やっぱり夜中お腹痛くてほとんど眠れなかった…」
寝不足とトイレでの格闘で疲れきっていますが、意外と元気そうです。
もう昨夜ほどの苦しみはないようですが、まだ周期的に腹痛が襲ってくるため油断はできません。
今日はピラミッドに行くんですけど、こんな状態で行って大丈夫なんだろうか?
トイレだってすぐに行けるわけじゃないし…。
でも、マリリンは泣きながら
「私、絶対にピラミッド行くからっ!!! クフ王のピラミッドの中に入るんだからっ!!!
ここで行かなかったらなんのためにエジプトに来たかわからないよ~~~」と行く気満々です。
マリリンの体調を考えるとあきらめる勇気も必要かなと思っていたのですが、熱もなく腹痛の周期も長くなってきて、なによりも本人の気力も充実しているようなので、やはりピラミッドに行くことにしました。
ガイドのアハメドさんに状況を話して、薬を買いに行きました。
こういうときは日本語を話せるガイドさんがいて本当に良かったと思います。
「エジプト 腹痛」
で検索して出てきた記事のみなさまが
「日本から持ってきた薬は全く効かない。ところが現地の薬はとにかく効く!!!」
と口をそろえておっしゃっていたことを思い出しました。
エジプトの薬を子どもに飲ませるのは多少抵抗はありましたが、ガイドのアハメドさんはいつも日本人観光客がお腹痛くなるとこの薬を買うっていうの。
アハメドさんは日本語を話せて知識も豊富なガイドさんなので、日本からの団体ツアーにもひっぱりだこで、JTBとか近ツーとかの団体ツアーのガイドもします。
「JTBの人もこの薬飲みますよ。」
って言われると、お金持ちのJTBツアーの人も飲むなら大丈夫かなーなんて根拠のない安心感。
それに、薬局の人も子どもでも大丈夫っていうし、マリリンのお腹が痛いのが治るならと思って、わらをもすがる気持ちで薬を買いました。
それがこの薬。
アラビア語でなんて書いてあるかさっぱりわからないじゃないっ!
と思ったら裏側は英語でした。
もちろん飲み方は薬局でちゃんと説明してもらいました。
1回に1錠。一日に4錠まで。
食事の前でも後でもいいらしいです。
で、この薬、びっくりの約100円。
100円だよ?
安すぎて不安です…。
とにかく、恐る恐るマリリン1錠服用。
すると…
びっくりの効き目!!!
お腹痛いのが収まり、顔がすっきり、身体がしゃんとして、元気はつらつになったのでした。
本当かい?
この薬の成分はなんなんだい?
効きすぎて逆に不安…。
その後、腹痛がぶりかえすこともなく、副作用もありませんでした。
この薬は素晴らしい!!!
マリリン完全復活です!