*虫が苦手な方、見ないほうがいいかもしれません。幼虫の写真も大きく載せていますのでご注意下さい。
5月末のある日、庭に植えたレモンの木の葉っぱの裏に、小さなアゲハの卵を見つけました。
探してみたら、5~6個ほど見つけたので、葉っぱごと捕獲して、飼育してみることにしました。
飼育ケースの中に、プリンカップを入れて、プリンカップに番号を書いて、一匹ずつ入れて成長を見てみることに。
同じ時期にかえっても、成長の度合いは違うのですね。
幼虫は、最初は真っ黒の小さな毛虫なんだけど、段々と体に白い線が現れます。
頭からニョキっと出てるのは、威嚇用の角。
角とともに、臭いにおいが出るので、鳥を追い払うらしいけど、効果のほどは疑問…?
その変化は、感動的です。
エメラルドグリーンになった幼虫は、飼育ケースの中を自由自在に動き回り、バリバリと音が聞こえるくらいものすごい勢いで葉っぱを食べて、ものすごい勢いで大きくなっていきます。
幼虫の頭みたいなところに目のようなものがありますが、これはもちろん目ではなく、またもや鳥への威嚇用。
両サイドの目みたいな模様をつなぐように、冠みたいなものがあるのですが、これが、一匹づつそれぞれデザインが微妙に違うんですね。人間の指紋みたいなもんなのかな。
私は、この模様で 「この子3番さんだ。こっちが5番さん。」と見分けられるまでになっていました。 すごいでしょ?
そして、ある日、あんなに元気に動き回っていた幼虫が、動きが鈍くなり、飼育ケースの中に入れてある枝から離れて、飼育ケースの壁やふたの網のところでうずくまって動かなくなります。
少しでも安定できる場所を本能で探しているんですね。
サナギになると、もう私にできることは何もなく、ただ見守るだけです。
そのときの気持ちは、まるで、嫁入り準備をする娘を見守るような心境です。嬉しいような寂しいような…
今まさにサナギから出てきた瞬間です。
幼虫は、サナギの中で一旦解けて細胞が組みかえられて蝶に生まれ変わるらしいのです。
サナギの中には液体が残っています。
生命の神秘を感じずにはいられませんね。
ところが、この子は羽がうまく開ききらなくて、片方の羽がまがってしまいました…
上手に飛べないのですが、庭の花の上においてやると、蜜を吸って、いつの間にかどこかへ行ってしまいました。
自然の中で生き抜いていくのは厳しいかもしれないけど、頑張っていくんだよ~!!
こちらは、大きくて立派な蝶になりました。
サナギになったときに、壁からはがれてしまって、もしかしたらかえらないかもしれないな、と心配していたのですが、よかったです。
この子は、飼育ケースのふたをあけると、ふわ~っと大空に舞っていきました。
その姿を子供と一緒に見送りながら、感動で涙したのでした。
ありがとう、アゲハよ!!