蒼穹のぺうげおっと

-PEUGEOT in the AZURE- マンガ・小説・アニメの感想を書き流すファフナーとエウレカ好きのサイトです

狼と香辛料 第6巻 感想

2008-03-22 16:55:54 | 小説 感想
『狼と香辛料』が面白くて、読み終えてしまうのがもったいないとか思いながらちょっとずつ読み進めて、現在ちょうど第6巻まで読了しました。

第6巻は、丁度第5巻を読んだときの感想を裏付けるものになったと自分では思っていて、この『狼と香辛料』は第5巻でやはり一区切りを付けていて、あれが最終話でも良いじゃない!というくらい個人的には満足したので、この続き(第6巻以降)は僕の中ではボーナスステージ(笑)くらいに思っていました。
#悪い意味ではなくて、続きが読めて勿論嬉しいの意味で。

そういう意味でのこの第6巻。

1巻まるまるかけてのインターバルというか、仕切りなおしに1冊分必要だった、と考えても良いかも、なんて思いました。

やはり1巻~5巻までの旅の道のりというのは、改めて上手く構成されていると感じるわけで、第1巻の清清しい別れと新たなる旅立ち、そしてそこから2巻~4巻で積み上げられた二人の「絆」、そして積み上げられたからこそ訪れる「寂しさ」とその「恐れ」、そして予感される「別れ」。

そこを乗り越えての、矛盾してても構わないから気持ちに素直になる二人の新たなる「絆」。

まあ、平たく言えば恋人同士の喧嘩は仲直りしたときのスパイス(香辛料)みたいなもんですからね(笑)。

それを乗り越えての第6巻、果たしてどんな物語か、多分、第5巻の直後からスタートだろうなと踏んで読んだのですが、本当にそのまま始まってましたね。

しかし、話の方向性は少し変わってきて、賢狼ホロがロレンスという少し放っておけない優男を育てる育成RPGの趣もなきにしもあらずで、ロレンスの行動原理に変化が出てくる、商人としてよりも、人間として成長していく様子が、そして人間性に優れた商人として成長していく様子が描かれていくのかもしれないな、なんて。

また、僕は結婚しているからなんとも言いようがないんだけれども(笑)、恋人としての二人のピークを第5巻までで焦点として描いてきたわけですが、長く一緒にいると、良いこと悪いことたくさんあって、刺激がなくなってくる、そしてそれが恒常化してつまらなくなっていく、という「恐れ」を描いてきたわけじゃないですか。

まあ、確かにそれは現実としてあるんですが、実際それだけじゃなくて、自分たちに丁度良い身の置き方や、距離感、そしてそこから生まれる安心感、というのは一緒に経験を積んでいかないと、なかなか一朝一夕には積みあがらないものです。

そして家族が出来た日には、また新しい関係性になっていきますからね。

第6巻では「川の流れ」の話が出てきましたが、まさしく川の流れのように、二人の流れも上流から下流に流れていけば、激しさは確かに無くなっていくけれども、流れは穏やかになり、やがて大きな流れになっていくわけじゃないですか。

そういう意味で第6巻というのは、ひとつの大きなインターバル、急流を抜けて、新しい流れになるために丸々1冊使って、次の旅の方向性を見つけていった、ということなんでしょうね。

今はまだ「旅の終わり」についてやっとポジティブになれた二人ですが、個人的には「旅の終わり」よりは、二人でどこまでも一緒に歩いていける、「終わりを目指す旅」ではなく、「新しいハジマリを探しにいく旅」になっていくと嬉しいな、と思います。

それにしてもホロとロレンスのいちゃいちゃぶりは、読んでいて清清しいですね。
つか、普通に恋人同士だよな、このやり取りは(笑)。

あー、次で既刊分で行けば最新刊。
つまり現在読める分の最後。

もったいないから、7巻読む前に1巻から読み返そうかな。
#もったいないって・・・。

狼と香辛料 DVD1<限定パック>(初回限定生産)

4月2日発売。アニメ版で流れるDVDのCMが好き。ジグソーパズル(笑)。

狼と香辛料 DVD2<限定パック>(初回限定生産)

4月25日発売。ジャケットのホロが可愛すぎる。

狼と香辛料 ボクとホロの一年(初回限定版)

DSソフト。僕はDS持ってないけど、ホロにたわけっ!と言われたい(笑)。

狼と香辛料 第5巻(電撃文庫)

第5巻は個人的に凄く好き。何回読んでも大好き。

狼と香辛料 第6巻(電撃文庫)

新しい旅のハジマリです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。