守り人シリーズ第2弾『闇の守り人』を読了。
すっごく良かった。
今回は台湾への移動を利用して読んだのだけれども、『精霊の守り人』に続いてまたしても飛行機の中で一人涙ぐみながら読んでしまいました。
この作品も素晴らしかった。
今まで色んな本を読んできたような気がするけれども、こういう骨太のストレートな、そして何より清廉なストーリーテリングは久しく忘れていた感覚でした。
余計なものが何もない。
けれども精緻にして複雑。
けれども真摯でストレート。
大好きな作家さんの本を読んでいるとき、最後に行くに従って読み終えてしまうのがもったいない、と思う感覚に陥るんだけれども、この守り人シリーズを執筆されている上橋菜穂子さんもまさに僕の中ではその分類に入る、素晴らしい作家さんです。
いやー、ほんと凄いね。
この物語で語られる
闇を抜けた、その先へ
この言葉に辿り付くまでが凄い。
今思い出しても泣けてくる。
主人公バルサが自分の過去(育ての親であり師匠であるジグロ)と極限まで対峙して、たどり着いた境地。
それがこの言葉に凝縮されているわけで、作中でキーワードとなる「槍舞い」のシーンに至っては、色んな感情がぶつかり合って、溶け合って、そして昇華されていく、緊張から衝突、そして融合、更に昇華と、どっぷりとその臨場感に引き込まれました。
これは泣けるよ。
凄いなぁ。
こういう作品を作り出せるって素敵だよね。
本当に尊敬します。
あとがきにもあるんですが、この『闇の守り人』がシリーズ中特に大人からの支持が高い、というのも頷けます。
またその理由についても非常に納得なのですが、自分はまだこの先のシリーズを読んでいないので、全シリーズ読んだときに、またここに戻ってくるかもしれません。
またバルサだけでなく、それらを取り巻く人々や、交錯する思い。
このあたりの描写も素晴らしいですね。
『精霊の守り人』でも『闇の守り人』でも、共通している部分は主人公バルサの活躍・葛藤とは別に、サブキャラクターたちや、その周囲の環境、文化、歴史、積み上げてきたものを「受け継いでいく」ことの素晴らしさ、大切さを丁寧に丁寧に描いていて、それがバルサという主人公の周りでその槍捌きのように風を起こし、舞い上がって一つの流れに収斂していく、この展開の誠実さというか精緻さというか、その真摯な執筆に心打たれました。
うーん、余韻が心地よいです。
さあ、来週僕はベトナムへ出張なので、当然の如くこの続きである『夢の守り人』を機中で読む予定です。
楽しみで仕方ありません。
■文庫版 闇の守り人
■DVD 精霊の守り人9
2/22発売。文庫版を読みながら脳内でバルサの声を変換、バルサカッコイイ!!
すっごく良かった。
今回は台湾への移動を利用して読んだのだけれども、『精霊の守り人』に続いてまたしても飛行機の中で一人涙ぐみながら読んでしまいました。
この作品も素晴らしかった。
今まで色んな本を読んできたような気がするけれども、こういう骨太のストレートな、そして何より清廉なストーリーテリングは久しく忘れていた感覚でした。
余計なものが何もない。
けれども精緻にして複雑。
けれども真摯でストレート。
大好きな作家さんの本を読んでいるとき、最後に行くに従って読み終えてしまうのがもったいない、と思う感覚に陥るんだけれども、この守り人シリーズを執筆されている上橋菜穂子さんもまさに僕の中ではその分類に入る、素晴らしい作家さんです。
いやー、ほんと凄いね。
この物語で語られる
闇を抜けた、その先へ
この言葉に辿り付くまでが凄い。
今思い出しても泣けてくる。
主人公バルサが自分の過去(育ての親であり師匠であるジグロ)と極限まで対峙して、たどり着いた境地。
それがこの言葉に凝縮されているわけで、作中でキーワードとなる「槍舞い」のシーンに至っては、色んな感情がぶつかり合って、溶け合って、そして昇華されていく、緊張から衝突、そして融合、更に昇華と、どっぷりとその臨場感に引き込まれました。
これは泣けるよ。
凄いなぁ。
こういう作品を作り出せるって素敵だよね。
本当に尊敬します。
あとがきにもあるんですが、この『闇の守り人』がシリーズ中特に大人からの支持が高い、というのも頷けます。
またその理由についても非常に納得なのですが、自分はまだこの先のシリーズを読んでいないので、全シリーズ読んだときに、またここに戻ってくるかもしれません。
またバルサだけでなく、それらを取り巻く人々や、交錯する思い。
このあたりの描写も素晴らしいですね。
『精霊の守り人』でも『闇の守り人』でも、共通している部分は主人公バルサの活躍・葛藤とは別に、サブキャラクターたちや、その周囲の環境、文化、歴史、積み上げてきたものを「受け継いでいく」ことの素晴らしさ、大切さを丁寧に丁寧に描いていて、それがバルサという主人公の周りでその槍捌きのように風を起こし、舞い上がって一つの流れに収斂していく、この展開の誠実さというか精緻さというか、その真摯な執筆に心打たれました。
うーん、余韻が心地よいです。
さあ、来週僕はベトナムへ出張なので、当然の如くこの続きである『夢の守り人』を機中で読む予定です。
楽しみで仕方ありません。
■文庫版 闇の守り人
■DVD 精霊の守り人9
2/22発売。文庫版を読みながら脳内でバルサの声を変換、バルサカッコイイ!!
バルサの話題で我慢できず出てきました!
精霊の守人、私も大好きでした!
アニメ欠かさずみてましたよ~。
書籍も、シリーズ一気に読んでしまいました。
本当に、読み応えのあるシリーズですよね。
児童文学、あなどれません。
荻原規子さんなんかも良いですよ。
ベトナム、気をつけて行ってきてくださいませ。
アジアンスイーツを堪能してください♪
スパも安くて気持ちよいですよぉぉぉ。
お時間があれば是非、資生堂スパにっ!
7年位前に、はじめて読んだときは、歴史学と文化人類学を学ぶものとして、『精霊の守り人』のほうが印象に強く残っていました。前向きに頑張ればいつかきっと何とかなると信じていた若かりし日々は、『闇の・・・』は、ただの冒険譚ととらえていました。
ところが文庫で読みかえすと、職場での挫折?(やることは全部しっかりやったけれど燃え尽きた)と、2年半のうつ病休職生活を送ったあとだからなのか、バルサの気持ちや、ジグロがバルサに対して、いとおしんでいたのと同時に恨みや怒りを持っていたということが、衝撃とともに我がことのように感じられて、人の心の複雑さを感じました。またそれを昇華していくのは身に染み付いた作法(バルサの場合は槍、私の場合は人の良いところを見つめようとする態度でありたい)なのだということに、感銘を受けました。
私としては、歴史学や文化人類学を探求し、授業を聞かせるテクニックも磨き、浅く広く、しかし時々深く、人間についての探求を生徒とともにしていきたいなあと、思っております。それが、槍舞の昇華につながるのかなあと。(ガンダムやエウレカ、グレンもつながるよね)笑)
そんなわけで、今ではシリーズ中で一番好きな作品かもしれません。
これから続くシリーズも、それぞれに味わい深いです。ゆっくりと、できればお子さんに読み聞かせなどして頂きたいなあ、と思っております。
P.S.台湾記も楽しく読ませていただきました。勉強をなんのためにするのかって?分かり合うためでしょう?という私の授業スタンスを地でいっている燕。さんのブログに脱帽です。
お久しぶり、ですよね?コメントありがとうございます。
精霊の守り人、面白いですよね。というか凄い。
しっかり沁みてくる感じがとても素晴らしいです。
何か文章とか文字って凄いな、とか久しぶりに感じてしまいました。
もう児童文学の域を超えてますね。
文庫版、早く続きが出ないかなー。
荻原規子さん、今度トライしてみますね。
ベトナムはですね、1泊3日の超・強行スケジュール。
スパ行きたい!けど多分行けない!(泣)
もうちょい余裕があるスケジュールのときに資生堂スパ、チャレンジしてみます。
■こばやしさんへ
いやー、もうかなり心に響いてますよ、守り人シリーズ。
最後まで読むのもったいなくて、途中から読むペースを落として、じーくり読み始める始末。
末期症状だ(笑)。
「闇の守り人」は凄く良いですね。
過去との対峙、しかも今後にしこりを残さない、素晴らしい展開、そして対峙だったと思います。
闇を抜けた、その先へ、というのは伊達じゃないと思いましたよ。
ほんとに感動しました。
こういうのがあるから、小説やアニメはやめられません(正当化しようとしている)。
台湾記も読んでくれてありがとうございます。
ちなみに勉強する意味は色々あると思いますが、理解しあうため、というのと、自分を守るため、というのの2つの点は大きいと思います。
台湾という国情、歴史、取り巻く環境を鑑みるに、そういう観点も得ることができた、というのが実は結構大きかったかも。
バランスの取り方、これは生きていくうえでも、仕事をしていくうえでも凄く大事だなって思いましたよ。