蒼穹のぺうげおっと

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ガンダムSEED DESTINY FINAL PLUS 「選ばれた未来」 感想

2005-12-26 06:50:34 | ガンダムSEED DESTINY
個人的にはかなり満足度の高かった機動戦士ガンダムSEED DESTINY FINAL PLUS「選ばれた未来」、これを観ながらやっぱり自分はガンダム好きなんだなぁと再認識してました。
ラクスの「Fields of hope」をバックに、たくさんの信号弾が宇宙に広がって停戦へとつながっていくシーンなんかは美しくて結構ぐっときましたね。

基本的には最終話部分を再構成+アフターエピソードを追加した形になっているんですが、MS戦、艦隊戦を描いたラストバトルについてはじっくり時間を取ってくれた分満足できましたし、何より個人的に引っかかっていた部分がいくつか解消される形になっていて(見直すことで解消することが出来たというのもあります)、自分の中でようやくこのDESTINYが完結した気がします。

細かい追加なんかも随所にあって、何気に満足しちゃっているんですが、個人的には3点気になっていた部分に対する自分なりの回答を貰えた気がしています。
小さく1点と大きく2点という感じなんですが、それだけで僕の中のDESTINYは着地できた、そう思えたのでやはりこの「選ばれた未来」を観ることが出来て良かったと思います。

■ギルバート・デュランダル
まず最初の小さな1点目なんですが、最初に最終話を観たときに「あれ、議長、大分あっさりと構えてるなぁ?」と感じた部分があったのですが、ここについて今回追加カット&台詞によって生の(感覚を持つ)議長を見ることが出来て納得感が出ました。
もちろんそれには冒頭のレイ、いや、ここはクルーゼとしての語りですね、アダムとイブの知恵の実のナレーションが効いていて、最終話中盤でタリアさんとの過去について思いを馳せながら、クルーゼとの問答をする、「知りたいからさ」という部分に落ちてくるところが何気に良かったですね。
そしてクルーゼのどうしても得られない、勝てないものもある「君は気に入らないかもしれないがね」という問答の答えに対して、


ああ、気に入らないねぇ

私はゴメンだ

君のように足掻くのも

負けるのも



と、タリアさんとの過去を背景にその言葉を語る議長が何気に人間っぽくて良かったんですよ。
特に負けるのも、の部分はタリアさんとのことが原因、言わば議長という人の今を作った根幹なんで、この部分はこれまでの感想を通じてずっと僕がこだわってきた部分だっただけに、実は議長も足掻くのも、負けるのも嫌だと言って、運命論者(遺伝子論者)でありながら、それに抗っているところが垣間見える部分として個人的に納得感が得られた部分でしたね。
ここを入れてくれたおかげで、ラストの銃口を構えあう部分がぐっと良くなった気がします。

■タリア・グラディス
上記の議長のポイントを受けて、ラストで銃口を構えあう(議長、キラ、レイ、タリア(+アスラン))部分について、時間が経って自分の中で消化できたのが2つ目のポイントでした。

相変わらず自分の中では母親としてのタリアさんの行動には納得できないんですが、それでも作中の意義として改めて自分の中で整理できたのは、あのシーンでタリアさんが議長の下に駆けつけたのは、あれは今回の僕の個人的解釈でいくと議長を殺しに行くためだったんだなと思うんです。

タリアさんはタリアさんで、こういう現状になってしまった、デスティニープランに至るまでの経緯、またそもそもの原因は自分にある、と彼女もまた気付いていた、だからミネルバを失った今、その幕を下ろしに行くのも自分しかいない、そう思って銃口を構えていたんじゃないかなと。

ゆえに、議長自身もそれを自覚していたからこそ、「撃ったのは君か?タリア」という言葉を返している。
つまるところ、議長もタリアさんになら撃たれても良かった、この幕を下ろしてくれるのがタリアさんならそれでも良かった、という風にも取れるんですね。

そしてタリアさん自身も、議長を道連れにするつもりで最初からこの場に臨んだとするならば、「この人の魂は私が連れて行く」の台詞にも改めて納得ができるのかもしれない、なんて思うんです。

最期の最期にタリアさんが皮肉を交えて「運命」という言葉を口にするシーン、それに対して議長も皮肉を分かった上で「やめてくれ」と返す、このシーンは最終話の感想でも思ったのですが、運命論者を口にしながらも、運命に抗おうとした議長、最期の最期に運命論を皮肉を交えて否定するという、やっぱり秀逸なシーンだったな、とここは改めて思いましたね。

■花
最後3つ目のポイントなんですが、僕の中のキーワードは「花」でした。
ここはアフターエピソードにあたる部分の話なんですが、個人的にここだけはずっとやって欲しいと思っていた部分が今回のアフターエピソードで昇華されていて、実はかなり満足してしまいました。

というか、オーブの慰霊記念碑の前での再び行われる会話、これだけはどうしてもやって欲しかったのです。

第8話「ジャンクション」で、このときシンとキラ・ラクスはまだお互いの存在を知らない、認識していない状態で出会い、こんな会話をしてるんですね。


誤魔化せないってことかも・・・、いくら綺麗に花が咲いても人はまた吹き飛ばす


これに対して第8話「ジャンクション」での感想でこんなことを思っていました。

再びシンと再会するとき、もしくは仲間ポジションに入るとき、ラクスに「それでもまた花を咲かせるのが人なのですわ」という台詞を思わず期待してしまうところです。
ひょっとしたらシンの一言がキラを動かすのではないかと思っていたりもするんです。
「誤魔化せない」だからこそ僕は再び立ち上がらなくてはならないのかもしれない・・・なんて感じで。
これで再度シンがあの海辺で出会った青年があのキラ・ヤマトであると認識して再会するシーンが堪らなく楽しみです。


ここに対して、アフターエピソードに入ったシーンで映ったのは戦乱で荒れ果てたオーブの慰霊記念碑のシーン。

きっとシンはこの場所が、自分の家族が一瞬で散ってしまった、自分の過去を奪われてしまったこの場所が、こんなちっぽけな慰霊碑というもので片付けられてしまうのが堪らなかったのかもしれません。
だからこの場所が嫌いだったのかもしれません。
でも、荒れ果ては記念碑を見て、「こんなのはもっと嫌だ」と。

そこにトリィとともに登場するキラとラクス。
アスランから改めて紹介されるキラ。
キラから手を差し伸べられ、過去のわだかまりを持ちながらも手を取るシン。
そこで、


いくら吹き飛ばされても

僕らはまた花を植えるよ

きっと



キラ、覚えていたんだ。
あのシーン、あの台詞。

ラクスがキラになっちゃいましたが(笑)、それでもこのシーン、この台詞をほぼ1年くらい待っていたわけで、個人的にはこのアフターエピソードが入ってくれたおかげで、もう僕の中のDESTINYはほぼ着地することができました。

実を言うと、本放送終了時点ではやはり自分の中でも拭えない部分というか、消化不良な部分がいくつかあって、見返したりするのを躊躇うこともあったんですが、自分の中で今ようやく消化することができました。

ここでアスランの「これが俺たちの戦いだ」と続くわけですが、ここがキラが議長に言った言葉のアンサーになっているわけで、その言葉を受けてシンが涙を流すシーンが僕の中ではボーナストラック的に良かったんですよ。

最終話の感想で、シンに対して「50話をかけてシン・アスカがたどり着いた先、着地点はスタート地点でした」と書いたのですが、それに対してもスタートに立つことで、自分を全ての始まりである「この場所」から受け入れることが出来た、そういう描写につながっていけたんじゃないかと思うんですね。

これまでは「終わらせる」ために戦ってきた、「終わらせる」ために破壊してきた、「終わらせる」に未来を摘み取ってしまおうとしていた、そういう戦いから、シン・アスカが本当にしたかったこと、スタート地点に立って、これまでを振り返って、改めて思うこと、それは未来を植えていく、摘み取られてもまた「明日」へつながる未来を植えていく、戦うというならば、そういう戦いが本来はしたかったんじゃないのか?と、それが胸にストレートに入ってきた答えがあの涙だったんじゃないかな、なんて思うんですよね。

あの握手を受け入れられた、そしてあの涙を流せたことが、これまで感情の、想いの方向性を間違えてきたシン・アスカという主人公の成長であるし、スタート地点なんじゃないかな、と。

これまでの戦いを経て、最終話でのステラとのイメージでの対話を経て、辿りついたゴールがスタート地点だったというのは、色々あったこの物語の中でも救いにはなったんじゃないか、そういう風に思います。


この感想も1年とちょっとやってきましたが、これにて僕の中のガンダムSEED DESTINYの物語は着地することができました。
これまでたくさんの人からコメントを頂き、いろんなお話しが出来て本当に楽しかったです。
ガンダム好きな皆様とお話ができて、僕自身も改めてガンダムが好きなんだなと改めて実感&楽しむことができました。

つか、このブログは今でもそうですが、皆さんのコメントに支えられてここまでやってこれたと言っても過言ではありません。
改めまして、ガンダム感想でお世話になった皆様にお礼申し上げます。
ありがとうございました。

機動戦士ガンダム SEED DESTINY DVD 第13巻(FINAL PLUS「選ばれた未来」も収録)


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38 コメント

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はじめまして (たいむ)
2005-12-26 10:27:05
TBさせていただきました。



>たくさんの信号弾が宇宙に広がって停戦へとつながっていくシーン

涙があふれた場面でした。



>オーブの慰霊記念碑の前での再び行われる会話

これはよかったですね。

あの慰霊碑の前で、お互いそれとは知らずに語った会話が引用されていたのが凄く良かったと思います。

小さな白い花が(ミスコニールが見つけた花と同じかな?)ちょっぴり印象的でした。



アスランの「戦い」についての答えはキラのメサイヤでの言葉に呼応しているものと私も嬉しく思いました。「何と戦うんだ?」そう思っていた部分でもあったので。



長文のコメント、失礼しました。
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てか、始めからやれよな (ズゴック大好き)
2005-12-26 11:15:13
管理人さま、すっかりご無沙汰してしまってます。お元気でしょうか?



続編の出来と比べてしまったり(ストーリーの好きか嫌いかは別ですが・・・<蹴)、エウレカや舞乙に夢中になっていたりしていても、やっぱガンダム好きです。そしてSEEDも!時々DestinyとSEEDとを見比べながら、今更ながらに前作の考え抜いた伏線の張り方とキラとアスランの「運命」に妙に感心し感動してしまうのです(絵や動きはいまいちでも)。



さて深夜帯にいきなり?放送された再編集&新作カット盛りだくさん最終話ですが、やはり本放送で極めて描写不足であった点を、かなり補完してくれていたと私も思います。



 特に良かった点はシンに対する描写で、デスティニーと対峙するアスランのセリフも判りやすく表現されていたし、慰霊碑?でのやり取りがシンを1年以上もかかったけれどもようやく彼を救ってくれた。若干唐突だったステラとの邂逅も、デスティニーの墜落によりシンの魂が離れる、っていうのも判りやすかった。



 また月での戦いのシーンも良かった。特にキラがアスランとアークエンジェルを行かせるシーンは燃えましたし、改善されていたのが良かった。ただ、レクイエム爆破シーンはそのまんまだったので、ちょっと不満かな。イザークとディアッカは前作での戦闘での連携シーンみたいのを再度期待していたので、もうちょっと頑張って欲しかった。



 ただ、まだ納得できないのは(最終話よりはるかにましですが・・・)やはりタリアとレイです。

特にあのレイへの説得はまだ不足しているし、まだ奇妙。できたらキラと議長との対峙シーンでクルーゼに対するキラの気持ちにレイが更に反応する、みたいなのも欲しかった気もします。

さらにタリアには「いいえレイよ」ではなくもっと気の利いたセリフにして欲しかった。議長に現実を突きつける意味もあったのでしょうが、なにかタリない・・・<殴



結局ラクス(虎さんたちも)、プラントに戻ったのね~。最高評議会委員なのでしょうか?



 多分ゲイツRさんが激怒しそうだなと苦笑しながら視ていましたよ、ラクスの最後の方のシーン。キラに頭をよりかけて皆と別れる絵と、まさにプラントを支配するかのような「黒の女王さま~!」の絵、ね。

でもあの順番おかしくないっすか??
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色々と… (Strike Dagger)
2005-12-26 12:54:14
さすが、管理人さん、今回の分もしっかりコメントを。期待を裏切らない所に、感服しております。



いやぁ、なんだか、シンを拾ってやって、仲直り(というか、取り込み)して完結してしまった様な感じですね。確かに、良かったですし、今回の進め方(最低あれ位ちゃんと説明とディテールが入らないと、やはり、あの混戦だと、はしょり過ぎの感じが、否めなかったですからね、笑)、終わり方(綺麗に纏まってたなあ、涙)、非常に気に入り、大満足でした(感謝/御礼)。シーズン/クールに囚われない音楽の選曲なども、何時もの事とはいえ、最高でしたね。特別版三部作の最後は、丁度こんな形になるんでしょうか? 



ただ、今後、プラントとオーブが、ラクスとカガリの手で共闘する様になったら(そういえば、一箇所、未だZG2を上映中の小屋を見つけたんで、昨日見てきました(歓喜)!! 劇中で「白子」が、次の時代は女が作るなんて言ってましたが、この事を言ってたんだ、笑)、いよいよ、人類の敵も本当の宇宙人だけになるんじゃ無いでしょうかね(笑)? だってキラ、アスラン、ムウ、イザーク、ディアッカ、シン、ルナマリア、三連星、プラスその他もろもろのMSVのエース達を相手に、誰が事を構えようなんて考えますかね(冷汗)? 実はね、これから「子供たち」による恐怖政治が始まるんですよ。大人は三十路を超えたら、皆殺されて、ソイレントグリーンされちゃうとか…それが本当に「選ばれた世界」…(草葉の影で、ラウと一緒に爆笑)。



おお、ゲイツRさん。そういえば、ドムが、被弾してましたね(嗾けてる訳では、ありませんよ、くれぐれも、勘違いの無い様に…笑)。



それから、GFFのBD、ちゃんと買いましたよ!! SDのSTのCD三枚と一緒にGUNDAMSで!! SDのSTは最高ですね!! TSUTAYAで、借りたら、非常に気に入ったんで、三枚とも買ってしまいました。聞いてるとそれぞれのシーンが、一つ一つ甦ってきますよね。ところで、先週、帰国して、最終話のコメント欄に、また、たわいも無い一件を書き込んだんですが、誰かに読んで貰えたんだろうか…(謎)?
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Unknown (H&K)
2005-12-26 13:16:32
最終回から「運命」とは何かを考えてきました

マッキャベリによれば「帰られない運命もあるかもしれないが、人間は運命に流されてはいけない、時には自らの運命を跳ね返し乗り越えることをしなければいけない」



こう考えると今回のガンダムのキャラ達はそれぞれの「運命」と戦ってきたような気がしてきます。逆らうことが出来ない「運命」という足枷から・・・・・

そしてそれぞれの「正義」がぶつかり合う、誰も正しくない、誰が正しいのかわからない。

非常に疲れるアニメです(笑)



最終的にはキラ達の勝利で終わりにみえますが、彼らには議長の「運命計画」に対する対案がない。つまり「運命計画」を宣言されてしまった時点でチェスでいう、チェックメイト。なにせ魅力的ですからね、戦いがない世界なんて・・・ただ人類は進化しない可能性を否定する側面も否めない計画ですが・・・

なんとかキラ達は阻止しましたが、この運命計画は独り歩きして更なる混乱を招くでしょうね、キラ達は遅すぎたのです。



しかしこのまま「もうお仕舞い」と言うのではなく、人は悩みながらも戦い続けなければなりません己の「運命」と・・・・

人間は動物と違い「可能性」がある生き物です、その「可能性」を胸に抱きつつ戦っていくのです。

その点「シン・アスカ」というキャラを私は高く評価しています。彼は我々に身をもって示してくれたのです、「未来の大事さを」



長くなってしまった(笑)

このガンダムSEED DESTINYは新たなアニメの先駆けとなるかもしれません。

視聴者を惑わせ考えさせるアニメとして
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ミス (H&K)
2005-12-26 15:57:17
>・・・ただ人類は進化しない可能性を否定する側面も否めない計画ですが・・・



これを

>・・・ただ人類が進化する可能性を否定することも否めない計画ですが・・・



ですね、訂正します。
返信する
混迷の世界 (ドミニア)
2005-12-26 16:49:55
てっきり50分ちょいかけてのその後のお話かと思いきや、最終回描き直しプラスアルファSPでしたという今回。



見始めはクルーゼの【エデンの林檎】の語りからというとても深い台詞から。

そのバックカットにコズミック・イラの新人類創造の、そして陰惨な戦いの歴史を見せる事で、遺伝子操作人間であるコーディネイターが神に対する冒涜であり、この世界の人間は遂に神の粋まで踏み込んだ。

しかし人間は神ではない。全知全能以外のものが生命を安易に作り出した結果の一つとして、ナチュラルとコーディネイターの種族間戦争という破壊が生まれてしまった。



ここで、

「おおー、ここからあの最終回の後の話になるのかな?」

と思ったら、シンの台詞あたりで

「あれ?」

と疑問符。更にこれまでさんざん流してきたこれまでのお話をパラパラと、「カガリは今~」とか、「あんたが裏切るから~」とかわざわざダラダラ流す必要がどこにございますのか。

お子様用とか?深夜0時半だっつーに。

何やってるんだよー、時間はタップリあっただろ~に。



「無駄に既出カットで時間稼ぎをするのは種デスチームのお家芸だな!!」



どうしてもエレ7と比べてしまうよねやっぱり。



●やっぱりというかなんというか・・・

カガリ「えっ? 私はまた下着なのか!? 今どれだけ寒いと・・・」

フラガ「俺たちはやっぱり裸だしねぇ・・・」



う~ん、べつに完全新OPを用意しろとかじゃなくて、ファイナルプラスでオープニングはいらないと思うけどなー、それ以前にやるべき事はいくらでも・・・





■ファイナルプラスで補完されなくてはならなかった部分

①全体的に薄くなってしまった各キャラの掘り下げ

②あろうことか回想で終わってしまったED

③ディアッカとミリアリア

④アスランとカガリ

⑤世界がどう平和へと向かっていくか

⑥シンのその後

⑦黒い三連星の生死

⑧ラクスがいつの間に種割れしてたのか



まあ、これを全部修正、補完するには最終話補完+新規10数分の数倍はおろか、いっそ最初からやり直さないと無理なのは分かりきっているので



①においては、補完されたのは主にギル。本当にギルだけはどうしたんだってぐらい所々に掘り下げを入れてて、クルーゼとの語り、そして最期のタリアに対しての「やめてくれ・・・」に至るまで、人間に絶望しきれなかった悲しい人間像を作り出していましたね。



あとはシンとアスラン。最終戦の台詞に追加と共に厚みを入れる演出はまあよかったと思います。あの台詞だけじゃ本当に短すぎましたからね、最低限会話してくれたのは嬉しい限り。例のステラとの邂逅が、そこから撃墜によりショックで意識が飛んで・・・という演出になったのもようやくわかりやすくなりました。とはいえ、もうちょっと臨死体験っぽく、腕や足の一本とまでは言わないけどせめて血を流すぐらいは欲しかった気も。



②はさすがにまともなEDになりましたね。・・・まあ、まともというのは【最低限】という意味なんですが。



③・・・ 無かったなぁ~~・・・ まあ期待できないのは分かってたんですが、それにしてもあまりに勿体無い。これがあるないで大分違ったろうに。ここら辺がマクロス7との大きな違いですか。



④は・・・これがどうにも最悪の方向というか。

僕的には、今回の話の終わりで本当にアスランとカガリが結婚してくれれば話としてとても美しいし、ユウナとの結婚式イベントなども踏まえた感動のゴールインとして大満足だったんですが、それはおろか最後にアスランはメイリンと歩いてるんですよねこれが、カガリは一人。



・・・・・・・・・(--)?



そういえば指輪を返してメイリンに「アスランを頼む」とかあったっけ。

これは本当にアスラン×メイリンになったってことなんでしょうか。これは邪推であって欲しいんだけど、それを否定する材料が無い上に、更にタチが悪いのは作中でそれを肯定する方の材料もほとんど見つからないのがキツい。

アスラン×カガリ派のファンからすれば今回の種デスは地獄でしょうねぇ。まあ元々ディアッカとミリアリアを別れさせた理由自体が良く分からなかった上に(話の展開上邪魔だからという説ぐらいしか当て嵌まらない)その時もディアッカ×ミリアリアファンを無視する形だったし、そういう意味ではこの脚本さんはやりかねないんだよな~・・・。

まあ、純粋にカガリの幸せを望むのなら、アスランは別れた方がいいかもしれないけど、それでもあれだけ色々あって最終的に独り者じゃ、あまりにもカガリがかわいそうですね。



・・・は~、話に色々と穴を作る上にキャラを大切に出来ないんじゃもう救い様が無いなぁ。

いっそ次回作は永遠にお蔵にしてくれた方がキャラクターの為ですかね。もう色々な面においてもう取り返しが付かない状態ではありますが、これ以上SEEDシリーズに傷が広がったら本当に洒落にならなくなりますから。





■ついでにCM話

デラーズ・フリート様バンザ────イ!!!!



・・・って、大丈夫かなこれ、よりによって種デス流してる時に宇宙世紀最高のシナリオと言われる0083のDVD化CMを流すというのはどういう意図なんだろう。単純にガンダムつながりで流したにしてもなんだか【たけしの挑戦状】をプレイしてる最中に【竜が如く】や【ロードギャラクシー】を目の前でチラ付かされてるみたいなそんな気分。





ツヅク!!
返信する
これぞ終焉の銀河 (ドミニア)
2005-12-26 18:21:06
続いて⑤ですが、これは結構いい方ですね。テロップによる簡略的でいい具合にはしょられた停戦条約。ちゃんとプラントの代表に戻った描写があって安心。

まあ責任者としては当然であって、元はといえば彼女が(キラ含めて)引き篭っていたのがそもそもの元凶ですからね。

今度こそ銀河二百年の平和を・・・ というのは無理か。次回作あるんですもんね。よっぽど気をつけて次回作作らないと【ラクスもカガリも平和を守る力に関しては無能】とか言われる事になりかねませんからスタッフには頑張っていただきたいですね。



最も出来がよかったのは⑥ですか。作品中でまったく主人公らしい扱いをされなかったシンにようやく陽の当たる時が。墓の前で自分の想いを語り、そしてようやくキラと和解する。「人はまた吹き飛ばす」というシンに対し、キラが「それでもまた花を植える」という台詞で返す。ここはいい帰結でした。キラの台詞が10秒前に「自分ならこう返すな」と思った台詞そのままだったのが少し恥ずかしかったですが。



感動シーンであることに間違いは無いんですが、ここもやはり急いでいるというか足りない気もしますね。

そもそもシンがキラを憎む理由というのが置き去りにされていると思います。マユ、そしてステラ。その二人のことについて語り合うシーンが欲しかったし必要だったと思います。

そしてキラがいきなり握手を求めるのもどうかと思いました。土下座とまで行かなくても頭を下げるとかいう思考はキラにはないんですかね。シンもシンで、ルナごと斬りかかるようなキレキャラならせめてキラを一発殴るシーンぐらい欲しかった。携帯まで持ってるのにマユは? マユは!?



感動的な台詞に埋もれてしまいそうですが、結局今回もキラの心の内部が全く見えませんでした。レントンに比べると中身が無いように見えちゃうなぁやっぱい。



「この男、確かに生きている」(by竜が如く)



という風には行きませんね。どちらかというと



「あんた、幽霊みたいだな」(byさよなら、小津先生)



って感じ。

シンにしても、キラに陥落というか洗脳されたようにも見えてしまいますしまるでキラ信者へと宗教勧誘って感じ。

感情を! もっと感情を!!

ヒイロの土下座シーンレベルのものをカァムヒヤ────!!!!!(ぉ



⑦はちょこっとですがちゃんとありましたね。

というか異様に黒い三連星が活躍して無かったですか。

いや、嬉しい限りですけどね。生存バンザイ。



⑧は・・・もうどうでもいいや。面倒臭い(ぉ





すっかりキラ様バンザイ、で終わった間が強かったですが、不安なのは、熱心に見てなかった人や子供には、特に始まりからの40分はどこが代わったのか分からないんじゃないかなぁ。



子供「パパー、これ本当に続き? 見たことあるよ~?」



とかいう声が聞こえてきそう。

ちゃんと見てる人たちでも、これじゃどこまでが既出でどこが追加部分か見極めるのはすごく難しいんじゃないかと。

基地乗り込みシーンでは確かアスランはいなかった・・・ですよね?(忘れてるなー

ならアスランを出す意味はというので、

あっ、もしかして、レイに対して「逃げるな!! 生きることが戦いだ!!」とか、かつてカガリに言われた熱い台詞を言ってレイを連れ出してくれるのかと推測し、ちょびっと期待して見ていたんですが、

ここで僕は忘れていました。「種デスは期待は必ず裏切る」ということを。

結局そのままキラと一緒に出て行ってしまうアスラン。呪いの言葉「いらっしゃい、レイ」を言うタリア。

・・・ああ、もうあかん。ロゴスタッフには荷が重かったか。



ああ~~、ここで選択肢があったら・・・ とコントローラーを意味無く握りしめました。BルートはないのかBは。

まーでも、ここでレイを生かしたら生かしたでブーイングも来るんだろうなぁ。あちらを立てればこちらがたたず。つくづく中途半端な作品は作るものじゃない。



あと、やはり大人が少ないですね。このファイナルプラスで目立つ大人はギルとクルーゼしかいなくて、他の大人は碌に台詞もありません。

メインにガトーとかケリィみたいなのがいれば大分違ってきただろうなーというのは・・・ああ、最初から言ってましたっけ。





それでも、まあ、この短時間であのある意味伝説を呼んだEDをよくここまで修正&補完が出来たという面では賞賛ですね。時間が短いというならOPを省けとかまるっきり必要ない前半五分を省けとか既に他のサイトでも言われまくってるみたいですが、それでも良い所は良かったと思います。感動も出来ましたし。



あとはスパロボに最後の期待を。
返信する
Unknown (エッジ)
2005-12-26 19:30:25
燕。さんの感想を読むと毎度頭の中が整理されて良いです。

今回のスペシャルはシンの着地点が見られて僕も満足でした。

「最後の力」の終わり方ではシンに対してのフォローが足りなかったので不満だったのですが、これでスッキリしました。

ガンダム世界に引き込んで下さった燕。さんには本当に感謝しています。

ではまたエウレカ感想で!
返信する
FinalPlus (LibertaModificaFinalPlus)
2005-12-27 01:23:11
お久しぶりです。

まさかこんなのがあるとは知らず当日テレビ欄を見ているとなぜかSeedDestinyが。再放送の延長かと思って調べていると、なんと続編もあると・・・いうことで録画しました。



本当にFinalにふさわしい内容でした(最後の方)。50話は3部作間違いないと思わせる展開でしたが、それは無さそうな雰囲気です(やるかもしれませんが)。50話本当に消化不良で私も納得できない終わり方でしたがこれで納得です(頑なだったレイがギルを撃ったのは未だに理解できませんけど)。

それにしても、いい終わり方でした。どうせなら50話でやって欲しかったんですけどね~。(気づかなかった人がかわいそうだ)



(何気に、メイリンたんとアスランがくっついてたのは驚きでした(涙))
返信する
今度こそ送信ミスに気をつけねば。(またやるのもアリ?) (クウラ)
2005-12-27 04:11:29
OPのキララク・・。 ( ´∀`)b

そうか。ラクス様は、ああいうプレイがお好みか。(コラ)



>総評

正直、前回の終わり方は「ハァ?」って感じだったので、今回いろいろ補足してくれたのは良かったです。やっぱり慰霊碑のシーンは重要ですよ。

宿敵パイロットの顔を知らないで終わるガンダムも珍しいなと思ってましたからねぇ。

(おっと、「0080」がそうじゃんとかヤボはナシやでぇ)

こうなると直前の総集編が悔やまれますね。



でも、なんか終わり方がなぁ・・。

「俺たちの本当の戦いはこれからだ! -第2部- 完!」

「福田監督の次回作にご期待下さい」

・・みたいな、マンガでよくあるパターンみたいでしたね。



>シン

最後の最後で、ようやく主人公に復帰できたな、と。

欲を言うならオーブでの戦いの時に、慰霊碑付近が被弾する所を目撃して一瞬フリーズする場面とかあったら、まだよかったんですけどねぇ。

ま、後付けだから仕方がないか。



>アスラン

惜しい!!メサイヤに乗り込むのなら議長との対話までしてほしかった。

セイバーを受け取った時の議長とのやりとりにあった「誤った道を行こうとしたら、それを正してくれ」という回想を入れて、銃を構えながら「あなたを、止めにきました。議長」「やあ、君も来たのかね。アスラン」とかやってくれたら最高だったのに。



>キラ

姉・嫁効果で「キラ帝国」完成。(恐ろしい子!)

不覚にも、アスランの「彼がキラだ」というセリフで、今更ながら頭にデスノートが思い浮かびました。なんだ?この敗北感。



>イザーク

最後はラクスのお付か。何気に一番出世しましたねこの人。

はっ!まさか、種・デス種は彼のサクセスストーリーだったのくわ!?



>ホーク姉妹

んーと、メイリンたんはアスランGETってコトでいいんですか?少なくとも僕の中じゃアスカガは終わったって認識なんですが。

確かに後半のメイリンたんの萌えパゥワァーは尋常じゃなかったですからね。当然といえば当然か。

ルナは例の盗聴でキラのコトは知ってるハズなんですがね。なんで驚くかな。

あ"っ!まさか、艦長命令を守ってあの一件のことを本当に忘れていたのか!?

さっすが赤服!!



>その他

魔乳&仮面のその後、虎の行方(ラクスのお付にいなかった)、今回もセリフがなかったカガリ、執拗なディアッカの冷遇、踏まれる最後のチャンスをフイにしたドム(被弾じゃねぇんだよ!)など、気になるトコは多々あるんですけど、これらもいつかは補足してくれるのでしょうか。(ムリだろうな・・)

とりあえず、これ以上の続編はいいです。

もはやキラ帝国にケンカを売って、一年の放送枠分戦える勢力はありませんからね。





>関係ないけどガン×ソード

このコメント書いてる時に最終回を迎えましたが・・。(うん、面白かった)

未見の方は是非。

盲目的に議長側についたキラが見れます。(爆)

同じ声で正反対の事言うなよ-!

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