森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

とっつきやすい森林ビジネス

2006-08-20 12:34:40 | 林業・林産業

昨日は、「大和の森ルネサンス」と名付けた講演…というかセミナーのようなものに呼ばれていたのだが、そこでは奈良の森林状況、日本の森林状況などを説明しつつ、それらの危機的状況を打開するには、新たな森林ビジネスを起こすべきだ、と話を進めた。

 

そこでいくつか事例となる木関係の商品開発や新システムなどを紹介した。もちろんその中にはチェンソーアートもある(^o^)。
比較的関心を集めたのが、「立木直接販売制度」。家を建てる施主に、直接森に入ってもらい木を選ばせることによる木材の販売だ。これなら伐出コスト製材コストは別払いのため所有者の手元に現金が確実に残る。それも結構高めに設定しているから喜ばれるのだ。

 

実は、商品開発などは技術力も工場設立などコストもかかる。産地認証制度も人員がいるし、効果はすぐには見えない。しかし、この立木販売制度なら、ソフト面からスタートするものだし、現金が動く。その意味では、とっつきやすい森林ビジネスかもしれない。
この「とっつきやすい」ことも重要なんだと気づいた。時間もなければ体力も衰えている林業関係者にとっては、新生産システムのような、あまり壮大なことを言っても着いていけないのだ。

よし、これからは「とっつきやすい」をテーマに新ビジネスを考えよう。

 

なお、ICタグによる木材流通に関しても多少触れたが、意外と(結構ややこしい話、と思ったのだが)関心を持ってくれる人がいた。門外漢には、こうしたIT関係の方がとっつきやすいのかな。