森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

資料棚の不良在庫

2006-08-18 00:41:38 | 森林モノローグ

わけあって、1980年代から90年前半にかけての熱帯雨林伐採反対運動の記録を調べてみた。結構、当時から多くの雑誌や新聞を切り抜き、また関係書籍を購入し、冊子関係も手に入れているのである。

 

当時、熱帯雨林問題が沸騰していた。アマゾンの先住民、ボルネオのプナン族の訴え、林道封鎖、それに呼応したWWFや「地球の友」、熱帯雨林行動ネットワークなどのパフォーマンスとキャンペーン。……。その中で割り箸不要論も起きていた。
思えばバブル景気の盛りで起きた社会現象だった。

私も多少ながら渦中にいて、結構現場を歩いていた。いくつかの集会にも顔を出していた。そしてボルネオのジャングルも歩いた……。プナン族の問題を世界に発信したブルーノ・マンサーにも逢った。彼は、実は洞窟探検にサラワクを訪れていたことを思い出した。そこから脱線して、何年間もジャングルの中で暮らしたのだからたいしたものである。

ともあれ、あれほど騒いだ熱帯雨林問題は、今はほとんど姿形もない。日本を悪役にして騒いだものの、その日本がジャングルから退場したからだろうか。

 

懐かしさもあるが、気恥ずかしさもある。結果的に何も生み出さなかったかのように感じるが、当時の資料も、今頃多少とも役に立つのなら、長い時間を保管していてよかったと思う。資料棚の不良在庫となっていたのだが、15年を経て当時の声が詰まった貴重な資料に化けた。

今振り返って、改めて気づくこともある。それは機会を見つけて執筆していこう。