昨日は、「大和の森ルネサンス」と名付けた講演…というかセミナーのようなものに呼ばれていたのだが、そこでは奈良の森林状況、日本の森林状況などを説明しつつ、それらの危機的状況を打開するには、新たな森林ビジネスを起こすべきだ、と話を進めた。
そこでいくつか事例となる木関係の商品開発や新システムなどを紹介した。もちろんその中にはチェンソーアートもある(^o^)。
比較的関心を集めたのが、「立木直接販売制度」。家を建てる施主に、直接森に入ってもらい木を選ばせることによる木材の販売だ。これなら伐出コスト製材コストは別払いのため所有者の手元に現金が確実に残る。それも結構高めに設定しているから喜ばれるのだ。
実は、商品開発などは技術力も工場設立などコストもかかる。産地認証制度も人員がいるし、効果はすぐには見えない。しかし、この立木販売制度なら、ソフト面からスタートするものだし、現金が動く。その意味では、とっつきやすい森林ビジネスかもしれない。
この「とっつきやすい」ことも重要なんだと気づいた。時間もなければ体力も衰えている林業関係者にとっては、新生産システムのような、あまり壮大なことを言っても着いていけないのだ。
よし、これからは「とっつきやすい」をテーマに新ビジネスを考えよう。
なお、ICタグによる木材流通に関しても多少触れたが、意外と(結構ややこしい話、と思ったのだが)関心を持ってくれる人がいた。門外漢には、こうしたIT関係の方がとっつきやすいのかな。
立木販売制度について
http://web.pref.hyogo.jp/kitaharima/topics33/index.htm
この制度名をsound wood(s)と言います。こちらのホームページは、
http://www.soundwoods.net/index.php
このような流通も可能だと思っていましたが、なぜもっと拡大しないのですか?
どなたか検証はされているのでしょうか?
とくに感じるのは、施主が始めからこうした制度を知っていケースは少ないことです。たいてい建築家に紹介してもらい、それなら自分で森に行って選んでみるかとなるそうです。
つまり、営業をになうのは建築家か工務店になります。彼らの中に制度の協力者をいかに増やすかがポイントではないでしょうか。
ちなみに、この制度については、上記の HPのほか、『だれが日本の「森」を殺すのか』の149ページ以降に詳しく書いています(^o^)。
また、関西地方だけですが、明日の午後6時からの毎日放送のニュースの特集の中でも取り上げられます。(今日は、違法伐採の特集。)
大変ご無沙汰いたしております。
いつも興味深くブログ拝読させていただいております。
多方面にてsound wood(s)を取り上げてくださり、大変うれしく思っております。
マスコミ各社からの問い合わせが出てきましたのも、ひとえに、「森コロ」の影響力の大きさと感じるところです。
さて、田中様からのご紹介で取材となりました、MBSの番組「VOICE」の放映が明日22日に決まりましたので御礼兼々ご報告差し上げます。
番組のURLです。
http://mbs.jp/voice/
二回シリーズの二回目に放映です。
吉野林業と合わせて、国産材需要の再興の一事例として取り上げられるようです。
●8月21日(月) 18:16~18:55の番組の中の特集コーナー
「滅びゆく森1 乱伐と違法伐採…狙われる高級ブランド木材の現場」
●8月22日(火)放送予定 18:16~18:55番組の中の特集コーナー
「滅びゆく森2 吉野林業・sound wood(s)」
よろしければご覧ください。
なお、sound wood(s)につきましては、新たな展開に準備を始めました。またご指導いただけるような機会をと思います。その際はよろしくお願いいたします。
テレビ番組の件は、私の方がタッチの差で早く書き込んだよう(^o^)。
新たな展開、気になりますねえ。近く教えてください。