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藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

日本の育成

2011年02月21日 20時04分24秒 | その他
そば屋にて(例え話)
客「う~ん、この店の蕎麦はダシがきいていて良くまとまった味なんだけど、ピリッと刺激のある味が足りないんだよなぁ」
店主「そうか、うちの店に足りないのは七味唐辛子だったのか。よしうちの蕎麦に合う七味唐辛子を探してこよう」
【10年後】
店主「うちの蕎麦にかける唐辛子を沢山探してきたぞ!どうだ!これだけ質の高い唐辛子が色々あれば満足するだろう」
客「おいおい、こんなに唐辛子が沢山あっても蕎麦にかけるのは1種類だけだよ、他のは全部無駄になちゃったじゃないか」



98フランスワールドカップや02日韓ワールドカップの頃に日本人選手の課題として「組織力はあるが個の能力が足りない」とよく言われていた。
そこから日本サッカー界は「個の打開力のある選手」の育成に精力的に取り組み、その成果として今ではドリブルで1対1で勝負できる若い選手が多数出てきた。
特にガンバ大阪の宇佐美をはじめとした今年の高卒ルーキーの世代は「これでもか」と言うくらいの逸材揃いとなっている。(参考)

確かに逸材揃いではあるが、揃い過ぎでもある。
宇佐美(ガンバ大阪)、宮市(フェイエ)、香川(ドルトムント)、小川(神戸)、皆将来を嘱望されている選手達だが、全員正規のポディションは左サイドである。
同じポディションに可能性のある選手がかぶりすぎている。

およそ10年前は「キャプテン翼」の影響からか、日本人選手で一番うまい選手はトップ下の選手ばかりで、日本人選手は「パサー」だらけだった。
それが現在では、ロナウジーニョやCロナウドの影響か?左のウィングが花形のポディションとなり、サイドからドリブルで崩す事が得意な選手が非常に多くなっている。

最近の若い選手を見ていると、局面を打開できるような1本のパスを出せる選手が少なくなっていると感じる。
少し前なら日本人の得意分野だったプレーだが、今のユース年代の選手はパサーが少なくなっている。
ショートパスに関してはまだまだ能力の高い選手は多いが、ロングパスに関しては正確なロングフィードや長い距離のスルーパスを出せる選手はもはや絶滅危惧種としてレッドブックに掲載しても良いくらい見ることができなくなった。
ユース年代のサッカーの試合を見ていて気づいたことだが、1試合中に選手の出すパスの距離の平均値が年々少しずつ短くなっている。あと10年したら「サイドチェンジ」という言葉は死語になっているかもしれない。

日本サッカー界のストロングポイントは、1億人を超える人口規模からなる競技人口の多さとその競技人口を支える高校サッカーと大学サッカーの存在である。
若い頃にエリートと呼ばれる選手以外からも、日本を代表する選手が育つ土壌が日本にはある。
それだけ数の多い才能を、同じ型にはめて似たような選手を大量生産しているのが現状だ。





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