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テギョンはソ検事を呼び出しました。以前、父と一緒に行ったカフェです。
同じようにかき氷を食べました。
ソ検事はテギョンが何か、言いにくいことを話そうとしていることに気づいていました。
昔、別れ話をしたときも、今と同じような雰囲気だったからです。
今回、テギョンが話したのは、7年前の自分の罪でした。
それに加えて、事件を検事として担当してほしいとも頼んだのです。
ソ検事・・・それは出来ないと思いました。辛過ぎて・・・。
「信用できる検事はソ・ヨナただ一人だけなんだ。君の捜査なら安心して受けることが出来る。重荷を背負わせて済まない。」
と、テギョンは言いました。
テギョンは自ら検察に赴きました。
ソ検事の事情聴取に真摯に対応しました。
ソン会長との出会いから、テギョンは話しました。
それによって、ソン会長に逮捕状が出ました。殺人容疑です。
なんと、テギョンは実際に殺人を犯してはいなかったのです。全てソン会長が手を下し、テギョンはただ傍観しているだけだったようです。
しかし、ソン会長はテギョンの供述の全てを否定しました。そんな事実は無いんだと。
ソ検事はため息をついて録音を止め、非公式な話をしました。
テギョンに少しでも悪いと思うなら、認めるべきです・・・とソ検事。
「一度進んだ道を引き返すのは難しいことです。テギョンのことをよろしく頼みます。」
そう、ソン会長が言いました。
法廷では真実を話してください・・・とソ検事が言いました。
自宅に戻ったソン会長に、テジンが声をかけました。
「結局、認めなかったね。」
そして、チョンジンのトップに就くと言いました。父さんがそこまで望むなら・・・と。
だから、テジュを殺した理由、テギョンと山荘で何をしたのか、話してほしいと。このままでは苦しくてトップの立場に座ることが出来ないからと。
法廷で話さなくていいから、僕には全部正直に話して・・・と。
ソン会長は、口を開きました。お前には理解出来ないだろうけど・・・と。
「理解できるよう努力する。」
と、テジンが言いました。
裁判が始まりました。
テギョンは7年前の山荘での一件を、詳細に説明しました。
ソン会長が殺人を犯すのを何故止めなかったのかと、ソ検事が聞きました。
「怖かった。止める勇気が無く、飛び出しました。いや、正直に言うと、弟を殺したあいつらに復讐したかったから止めなかったのかもしれません。」
そして殺害後、チョ・ヒョヌの犯行に偽装したわけです。
「私は殺人を幇助し、隠ぺいしました。」
ソン会長の弁護人から、証拠が無いと指摘されました。
すると、ソ検事は、より確実な証拠を提示すべく、別の証人を呼びます・・・と言いました。
テジンでした。
テジンは父が罪を告白するのを録音していたのです。
と言うか、そうするように持って行ったのです。それは、テギョンの指示でした。
テジンが跪いて謝った時、テギョンも自分がテジンにしたことを謝りました。
何の罪も無いテジンが苦しむのが分かっていながら、利用したのですからね。
そして、罪を悔い改めないソン会長に、償いをする機会を与えたいと言いました。告白を録音しろと。
テジンは証言台で言いました。息子として贖罪すべく、証言します・・・と。
「父が心を入れ替えて自らの罪を償い、残りの人生を穏やかに送れるよう切に願います。」
ソン会長は穏やかな表情で息子を見つめていました。
決して驚いた様子はありません。ただただ苦しむ息子を見つめていました。可哀想でならなかったのだと思います。
ソン会長は、テジンが会話を録音していることに気づいていたのです。
なのに、それを止めさせることをせず、全てを告白したのです。
だから、覚悟は出来ていたでしょう。
「テジン、済まない。お前のためだと言いながら、実際は自分の欲を満たしていた。私のように生きるな。」
ソン会長は、テジンに優しく言いました。
お前なら大丈夫だな・・・と笑顔を見せました。
テジンは父に聞きました。何故録音を止めさせなかったの?と。
「息子が望んだことだから。お前が一番望んでいたことだから。」
テジンは泣きました。
こうするしかなかった事ではあるけど、父に済まないと思ったでしょうね。
父はやはり父なんです。
ソン会長がテギョンを山荘に呼びました。
何事も無かったかのように話しかけるソン会長。
でも、テギョンはそう割り切ることは出来ません。
「お前は最初から何も間違っていなかった。全て私のせいだ。だから、お前はあの殺人について自分を責めるな。テギョン、お前は立派だ。そしてテギョン、済まない。」
何か違和感を感じたようです、テギョン。
一旦山荘から出たのですが、気になって引き返しました。
でもね、既にソン会長は亡くなっていました。
テジンは父との約束通りチョンジンのトップに就きました。
そして、彼の思う正義を行ったのです。
持ち株の全てをメタノール事件の解決と労災関連の財団設立に充てました。
テギョンは、立ち直れるでしょうか。
やはりソン会長にとってのテギョンと同様、テギョンにとってのソン会長はとても大きな存在だったことは確かなのです。
なかなか重いストーリーでした。
やはり権力構造が硬化してしまうと、あちこちに無理が行ってしまいます。
ドラマなので、悪は滅びましたが、現実の世界ではこうはいかないんだろうなぁと改めて思いました。
見応えのある作品でした。