マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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八田のマツナエ立て

2016年03月08日 08時36分47秒 | 田原本町へ
2月末にオンダ祭が行われた田原本町の八田。

松苗をたばって帰った氏子はGW後の日曜日辺りに数軒が苗代に立てていると話していた。

荒起こしの様相も拝見しておこうと思って立ち寄ったら「あった」のだ。

伊勢降神社の西方に畑が広がる。



一角にあった苗代に立ててあったイロバナに目がいく。

おそらく家に咲いていたシランにデージーでは・・。

そこにあった松苗。

腰も折れずに立ててあった場所は水口ではなく南側の苗床だったけど、足跡がついていない。

どういう具合にして立てたのだろうか。

数百メートル南側で苗代作りをされていた人たちがおられた。

寄っていけばちょうど終わったばかり。

ご主人はオンダ祭でお会いした人だった。

同家では苗代作りを終えて一旦戻る。

家に帰っておばあさんに終わったことを伝える。

それを聞いたおばあさんが松苗とイロバナを立てるというからその場で待っていた。

隣の苗代にも松苗とイロバナを立てていた。

ご主人が云うには苗代は前日に終えた。

この日の朝に同家と同じようにおばあさんが立てていたという。

くっきり残った足跡がある。

ここの家は北側の端っこに立てたそうだ。

ご主人は戻る際に雨が降ってきたらおばあさんは出かけないと話していた。

20分ほど待っていたら85歳のおばあさんが自転車のペダルを漕いでやってきた。



「遅くなってすまんな」と云われる。

「いや、こちらこそ無理を云って申しわけない」、である。

家の庭に咲いていた花は色とりどり。

「少ないけどムギも持ってきましてん」という。

ちょこちょっと苗床の北側に立てたおばあさん。



拝むこともなく松苗・イロバナ立ては「マツナエを立てる」という。

同家も他家と同じように水口ではなく、苗床の端っこ。

八田では北側、南側といろいろだった。

「マツナエ立て」を終えたおばあさん。



自転車に跨って戻っていった。

「歩くのはかなわんで」と云った言葉が耳に残る。



マツナエ立てを終えてしばらくすればにわかに曇って土砂降りの雨。

間に合ってほっとした。

(H27. 5. 4 EOS40D撮影)


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